或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

墓参り

2011-10-20 05:45:20 | 900 その他
少し前の話になるけど、今年のお盆は米国旅行のため毎年恒例の墓参りができなくて。帰国した後に従姉妹から電話がかかってきて、今年はどうして来なかったのかと。それが頭に残っていたので秋分の日にひとりでお彼岸の墓参りへ。その気になった理由のひとつは、季節が秋めいていたこと。久々のドライブ日和だよなと、年甲斐もなくテンションが高揚して。

愛車であるマツダのロードスターの屋根をオープンで走らせたのは何年振りだろう。空は雲ひとつなく、出発が朝の9時過ぎだったので、やや日差しが強まってはいたものの、頬を抜けていく風がとても心地よい。うーん、これだよなと、その開放感を久しぶりに味わった。さらには墓所までの途中が山道で、絶好の上りのワインディングになっていて、ハンドリングも堪能できた。

運転すること約1時間。あいにく親戚は留守だったけど、ちょいと水道を拝借し、水を汲んで墓所へ行き、墓石を洗って花を供え線香を炊く。それからおもむろに両手を合わせて故人を偲ぶ。墓標を眺めながら、母方の祖父が亡くなって今年が50周忌なのかと、過ぎ行く年月に改めて感じ入った。その時に自分が完全に人生の折り返し地点を過ぎていることを再認識した。

この辺りは昔とあまり変わらないなあと周囲を見渡すと、墓の上に繁ったススキが逆光に照らされてまばゆく黄色に輝いていて。うーん、もう秋なんだなと季節が感じた。この間TVでリタイア後に人里離れた別荘で暮らす老夫婦の話を放映していたけど、ネットがこれだけ発達してくれば、別に田舎暮らしでも不自由はないんじゃないかと思ったりもして。

墓参りを終えて昼過ぎに来た道を帰ったのだけど、山道の下りは下りでこれまたを存分にハンドリングを楽しめた。さすがにオープンで走ったために、家に着いて耳鳴りがしばらく続いたけど。なんか充実した一日だったなあ。それにしても鎌倉の浄智寺の澁澤龍彦からつながっているのだけど、墓参りというのは、人生の振り返りをする機会なんだなとつくづく思ったかな。