或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

イヴ・チュリエス

2009-02-16 06:27:09 | 600 グルメ
先週の土曜日は毎年恒例のヴァレンタインデー。自分の場合はヴァレンタインと聞くと、どうもリチャード・ロジャースによるスタンダードの名曲"My funny valentine"を思い浮かべてしまう。今まで演奏した中で最も回数の多い曲のひとつであることは間違いない。最近では、飲み屋で酔った勢いで弾いたら若いホステスに受けて、調子に乗って誘ったらあっさり断られたけど。

このバラードが録音されたアルバムの数も相当だとは思うけど、定番中の定番と言えば、洒落たカフェに行くと必ずと言っていいほど流れてくるチェット・ベイカーの超有名盤「Chet Baker sings」(1956年) [試聴]。軽めでけだるいヴォーカルと彼の抑えぎみでクールなトランペットがたまらない。自分のお気に入りで言えば、カーメン・マクレーの初期の名盤「After glow」(1957年)。バックを務めるレイ・ブライアントのソフトで甘いピアノと彼女の金属的な声とのコントラストが絶妙。

少し後ではダイナ・ショアがアンドレ・プレヴィンのピアノ伴奏だけで唄った「Dinah Sings, Previn Plays」(1960年)[試聴]。曲目はこの曲を筆頭に渋いスタンダードがずらり。彼女独特のフラットしがちな音程が、こういう静かなバラードでは哀愁を感じさせる。今やクラシック界の指揮者として名を馳せているプレヴィンの若きジャズピアニスト時代のプレイとしても貴重。

番外は、ジャズ界の大御所ハンク・ジョーンズが来日時に録音したソロアルバム「My funny valentine」(2005年)。年輪の深さを感じさせるいぶし銀のプレイ。録音も良く、くすんだ感じのピアノの音色が実に素晴らしい。何たって当時87歳だから。こんな爺さんフツーいないし。

最後になったけど、今年娘からもらったチョコがフランスの『イヴ・チュリエス(Yves Churies』。ケースが大小二つもあって、しかもヒカリモノのアクセサリーで飾ってあって、なんともゴージャズ。業界では有名なパティシエらしいけど、食べてみると自分には甘過ぎた。よくある海外モノのテイスト。でも毎年いろんなブランドを選んで買ってきてくれる娘には感謝しなきゃね。

Chet Baker SingsChet Baker Sings     Carmen Macrae/ After glow Carmen Macrae/ After glow

Dinah Sings, Previn PlaysDinah Sings, Previn Plays  Hank Jones/ My Funny ValentineHank Jones/ My Funny Valentine