或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

パビリオン山椒魚

2008-02-06 06:46:39 | 350 映画
レンタル屋でやっと借りたDVDが、オダギリ・ジョーが天才?レントゲン技師役で主演している映画「パビリオン山椒魚」(2006年)。彼と相手役の香椎由宇が結婚するきっかけになった作品という話題性からえらく空きが出なくて。何の下調べもせずに観たけど、だいぶ毛色が変わっている。異次元系というか何と言うか、最初から最後まで摩訶不思議なシーンが続いて。

中身は伝説の動物国宝であるオオサンショウウオの"キンジロー"をめぐるコメディタッチのサスペンス。監督は冨永昌敬という知らない人。異次元系のお話なのでなんでもアリ。その場その場の映像、演技をアドリブ感覚で楽しむという感覚。デタラメだけどたまにシュールというのがウリかなあ、例えばレントゲン車の撮り方とか。ひとつだけ不満を言わせてもらえば、香椎の父親役である高田純次の演技がマジメすぎ。他の役者がオチャラケ満載でやり放題だっただけによけいに目立った。

コメディと言えば息子が絶賛していたダウンタウンの松本人志の初監督作品「大日本人」(2007年)。期待して観たけど、関西のオタク系芸人センスが前面に出すぎ。なんだかC級のTV番組を見ているようで楽しめなかった。わざわざ映画じゃなくてもいいだろうって感じ。カンヌ映画祭でどうのこうのがあったらしいけど、何が言いたいのか外国人には分からないだろうなあ。

目立ったのが音楽。なんと担当が菊池成孔。やるなと思わせたのが音楽を使わない場面がけっこうあること。逆に使う時は楽器の選択とかとても多彩。印象に残ったのが何度も出てくるエレピ風のキーボード。音数が少なくてクールだけど暖かい。うーん、いろんな引き出しをたくさん持っているなと感心していると、エンドロールが菊池本人と万波麻希のデュエットによる“KEEP IT A SECRET”。これがノスタルジックなオールドジャズ風で、ハッピーエンドの映画のエンディングに渋く馴染んでいた。

観終わって思ったけど、香椎由宇ってなかなか気品のある女優さんですね。

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