ブログに遊ぶ

ときめきの日々を過ごしたい

焚火の秀句に出合う。

2017-01-10 12:12:48 | Weblog

 焚火離る誰にともなく会釈して  鈴木鷹夫

   本日の訓話     正しい競争はものを生む母である

写真ネットより

 近所の老歯医者さんは九十歳になるまで、娘先生と現役で頑張っておられたが、残念なことに九十一歳で亡くなられた。私の歯の治療は老先生にお任せであった。老先生は若い時代から俳句をたしなまれ、俳句愛好家たちを集めては自宅で俳句会を開いていなさったことのようだ。先生は俳句の先生につかず独学で勉強なさったようだ。その点、私といえば、この二年くらい体調の都合で、長野市の俳句カルチャーセンターへ行っていない。そのためか、この頃詠む俳句はどこかまとまりが無く、チグハグを感じていた。老先生は地方新聞や、時々、信毎新聞の俳句欄に、なかなかの秀句を投稿していなさったことを思い出す。老先生が亡くなられて、俳句に関する指導書がたくさんあるので、もらってくれないかと、娘先生に頼まれたので、私は二つ返事で喜んでいただくと言うと、娘先生は早速二十冊以上の俳句指導書をもってきてくださった。これには驚いた私である。チグハグさを和らげるために、老先生からいただいた俳句指導書を読み直してみようと思い、まずは、「倉林羊村」著の「俳句添削入門」から入り始めた。おどろくことに、「俳句添削入門」の「はじめに」から秀句「焚火離る誰にともなく会釈してに出合う。この句は焚火にあたっていた一人が、その輪から離れるときのしぐさを詠んだものだろう。中七の「誰にともなく」が焚火から離れる際の身のこなしや心の動きまでしっかり詠っているように思えた。大変な秀句に出会えた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿