穏やかに濃淡ひそむ初秋かな
昨年の初秋に「大腸癌」で帰らぬ人となった、水墨画教室の石井さんが県の水墨画展で見事に入選された。その長野県の入選作品集の中から引っ張り出した風景画である。作品集からのスキャンのですので、画の中に線の影が残ってしまった。石井さんは長い間「通信教育」で独学をなさっていなさったとのこと。飯山の私共の教室を知り、毎回休むことなく、山ノ内は須賀川からおいでになっていた。私共の先生である「吉越窿師」先生から指導を受けると、めきめきと、私なんか足元にも行かないほどに上達なさった。やはり、通信教育で独学で習うほどに絵が好きであったのであろうと思う。大腸を摘出した後「抗癌剤」を打ちうち教室へあの温厚篤実な顔を見せて一生懸命に絵に向かっていなさった。その真剣さは、適当な私なんか恥ずかしくなる位いであった。石井さんは、中野市「陣屋」と言う作品展示場で、「水墨画」、「日本画」、「水彩画」、「油絵」の友人と合同四人展を開催していると聞き、教室の仲間と中野市へ見に行った。そこには、見覚えのある、教室で先生に指導を戴きながら描いた作品が数点展示されていた。勿論のこと入選した上の作品が真ん中に展示されていた。、四人展が終わった間も合い頃、彼の娘さんが教室においでになって、石井さんの訃報を報告なさった。娘さんから、石井さんは私共の教室に来ることが唯一の楽しみであったと、感謝の言葉を戴いた。私と言えば、このところの病気入院なので、半年ほど教室に出ていない。また、春になって暖かい陽気になりましたら、再会したいと思っている。
でも、人の宿命として、かならず逝く日がきますね。
いつだろう?と不安ですね。
石井様ももっと長生きして、たくさん作品を描きたかったでしょうね。
須賀川の方から、木島平を超えておいでになってたのですね。