托鉢や不景気と言ふ夏の風
托鉢や薄きこころに木槿かな
部屋でパソコンと格闘しておりますと。遠くから透きとおったオ―オーと托鉢の声が風に乗ってきた。私も浄財と思いしばらくして道に出ますと、すでに托鉢僧の姿が見えなかった。僧の回るコースが大体分かっておりますので北方面の商店街に車を走らせた。街の肉屋さんの前に居なさった。気のせいか、句のように以前より御布施を差し上げる人たちが少ないような気がした。季語の木槿は朝方3時頃に開花した花は夕方にはしぼんで しまう「一日花」で、人の世のはかなを感じ取る。