現代版徒然草素描

勝手気ままに感じたままを綴ってみましょう。

ピァ プレッシャー

2009-04-25 10:47:07 | 意識構造

 上記の法則(偉大な天才たちの時代は終わった。異質な物の出会いが必要、と言う記事この先あるが投稿を省略している。)と同じことを東京大学の茂木先生がテレビの中で講演していた。19-10-15日のNHK教育テレビでのことである。個性は他人との関係の中で形成されていくもので、そのうちの2割くらいは両親の影響である。

日本ではピァプレッシャーが突出した個性を平均的な方向に近づけるように作用する。「あいつは変わり者だ。」というようなことが起こってしまうらしい。反対に諸外国ではそういう人たちの個性を認め合う関係が成立しているというのである。付け加えて、個性を形成する過程でどうしても異質の他者に会うということが大切になってくる。

このプロセスが極端に少なくなっていることに何かしら問題がある。現在の子供たちや若者のことを言っているものと思われるが、その一世代前まで含まれているのではないかと考えられる。おそらく、彼が言おうとしている状況は一世代前から始まっていたと解釈している。アダムスミスの国富論を引用しながら国際分業がしっかりしてきた現代社会においては異質な個性を持っていることが大切になってきたらしい。価値が変化してきたということなのかもしれない。変な常識に縛られない発想豊かな人材が必要になってきたといえる。

インターネットなどで自分の考え方やアイデアを発信できる時代には国際分業が個人のレベルになってきている。状況が変化しているということになる。違った個性と個性がぶつかり合うことで新しい発想が生まれるといいたいのだろう。実業家の言葉を引用しながら、「それらの人が30人くらい集まれば相当な英知が発揮できるということになる。」そして「これからはそういう時代だ。」と結んでいたような気がする。私の解釈ではそれらの人々の得意とするところを寄せ集めてシステム化するということになるらしい。

  【はるかなる中庸の砂漠とぼとぼと 暑くもなく寒くもなしや】【歌創造学より】


人を見る目を養うと言うこと

2009-04-23 14:45:44 | 意識構造

 もう、かれこれ15~6年位前の話である。この地方で40人ぐらいの規模の会社の社長と会った際、製造並びに営業を主体とした会社である。事務員の募集をかけたところ三人の応募があった。「一人は長い間、製造関係の仕事をしてきたので遠慮していただいた。」もう一人は商店の事務をしていたがそんなに大きな所にいたわけではなかったのでこの人にも遠慮していただいたらしい。もう一人は、何千人といる地方銀行の総務に長く在籍していた人であり、結局、彼女を採用した。「やっと家みたいな会社でも良い人が来てくれた。」と得意になって話した。

大きな所にいればそれなりの社内教育もしっかりしているので何でもできると勘違いしてしまったらしい。私にすれば(多分、一年と持たないと思っていた。)このことは、あえて言い出さなかった。彼の言葉を聴いていると「どうも選択を間違えている。」と考えていた。得意になって話をしているので「話の腰を折ることも無い。」いずれ気がつくだろう。

本当は、商店の事務をしていた人を採用すべきだった。お客さんからのクレームが来るは、小さいがゆえに総務の仕事はしなければ成らない。その上お金のことや売り上げ等に関する営業事務、その帳簿関係の仕事はあることになる。彼女であれば、おそらく、完全に行かないまでも多くのことに対応できたであろう。大きな所は何千人といるので総務ならその仕事をしているだけでよい。他の仕事は違う人がしているので覚える必要はないことである。細分化されているということは頭の中にサラサラないのである。

結局、使いものにはならなかった。雇われた方もイズラクなって止めざるをことになってしまった。会社の経営者ですらこういう間違いをすることになる。「人を見る目をしっかり覚えなければならないなあ。」と教えられた出来事である。

   【人鑑写せ現のわが姿自分の顔は見えなきものを】【人鑑】より


サイレント・リボリュション

2009-01-17 11:56:42 | 意識構造

サイレント・リボリュションが始まっているのだろうか

 この言葉は新しい考え方や概念を言い表しているものではない。すでに40数年前

に耳にした言葉である。the greening of america(日本語

訳、緑色革命、著者チャールズ・A・ライク)の中ですでに使用されている。

アメリカ創生から始まって少なくともニューデール政策までの時期の人々の意識構造

を意識1として、それ以後ベトナム戦争くらいまでを意識2とし、それ以後の若者の

意識構造を意識3と分析した新革命論ということになっている。

40年前に出版されているので意識4の世代が生まれてきていると考えるほうが合理的である。

 新聞やニュースで報道されている若者の何とか離れという現象である。車離れ、酒

離れ、活字離れ、タバコ離れ、恋愛離れ等々である。そして、それらの現象は世界不

況も大変だが、いろんな業界が頭を痛めているようである。実に団塊の世代以上の青

春そのものであった価値基準であったはずである。パラダイム(領域、括り)がさま

ざまな分野でシフトしているのだろう。若者たちの意識調査をすれば、彼らのうちの

3人に1人はお酒を飲まないらしい。異性との付き合いも3割近くが「面倒、わずら

わしい。」ということらしい。(参考文献、中日新聞、中日春秋、21-1-17)

まさに物質文明や社会の根幹にかかわる事柄である。緑色革命の意識3の意識構造の中でさえこのような若者の行動原理について触れている。ましてもう一世代進んでしまっている。ライクの言葉を借りれば「マルクスやマルクーゼの教義によらない革命が起こっている。武装蜂起を前提としないサイレント・リボリュションということになる。」と指摘していたようだ。

現代風に表現すればエントロピーを高めない生活スタイルといえるのかもしれない。命を燃やし取り組むべき課題が少なくなったのか、見つけ出せなくなってきているのかもしれない。「物質文明が必ずしも幸福にいたる道ではなかった。」と肌で感じ始めているのだろうか。成熟社会の内部に潜む意識構造といえるだろう。(参考文献、来るべき成熟社会の構造)ひょっとすると、彼らの生活スタイルのほうが未来を先取りしているのかもしれない。(参考文献、宇宙船地球号の経済学)

グリーニング オブ アメリカを手にとって読んでいただきたいが、絶版になっているかもしれない。出版社が再版で出していただければありがたいのだが、・・・・・。