浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

オリンピックから消える競技

2005年07月09日 | スポーツ

僕のブログにはスポーツというカテゴリーがあるのに、最近、スポーツネタから遠ざかっていたので、このあたりでスポーツについて。

先日、2012年のオリンピックがロンドンで開催されることが決定しました。現在のオリンピックは大規模なものになっており、運営できるのは大都市じゃないと難しいということで、今回の候補地も大都市(パリ、マドリード、ニューヨーク、モスクワ)が中心でした。その中でロンドンが選ばれたのは、有名人などの宣伝効果も大きかったのではないでしょうか。どうやらロンドンでオリンピックが開催されるのは3回目(1908年、1948年、2012年)で、同一都市では初めてのことらしいです。

さて、これに伴って、実施競技の見直しも行なわれました。その結果、野球とソフトボールが除外対象となったようです。日本のマスコミは、これでメダル獲得数が減ると騒いでいます。たしかに今までの成績を見てみると野球は1992年バルセロナオリンピックから正式採用されて、日本はアテネオリンピックまで銅、銀、4位、銅のメダルを獲得し、ソフトボールは1996年アトランタオリンピックから採用されて、これまで4位、銀、銅のメダルを獲得してきているわけだから、言いたいことは分かります。

ただ、問題はそこだけではないのです。そのスポーツの存続・普及という意味で重要な決定打と思うからです。

野球に関しては、たしかに世界的な認知度は低いですが、日本のプロ野球にしてもアメリカのメジャーリーグにしても、既に文化として定着し、ビジネスとしても成功しています。それほど心配する必要もないでしょう。(あくまでもこれはプロ選手がオリンピックに出場することを考えた時です。もしアマチュアの選手が出場するなら、その損失はソフトボールと同様に計り知れないと思います。)

気になるのはソフトボールです。この競技はまだ発展途上だったので、この除外決定は大きな衝撃だと思います。今までのオリンピックでの活躍で、日本の中での注目度は上がりつつあります。ただまだスポーツ文化として定着していなかったのです。そこに来て、この決定は、競技者の目標を奪うだけでなく、競技をしようと試みる人さえも奪うことになるのです。

オリンピックの規模が大きくなりすぎるのも問題ですが、世界最高峰の大会に参加できなくなることは、その競技の死活問題なのです。オリンピックではあと1回しか見られませんが、ソフトボールがこれからも皆に愛される競技であってほしいです。