浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

脳死女性の出産

2005年07月08日 | 日常

今日、何気なくニュースを見ていたら、考えさせられるニュースがありました。それが、脳死女性の出産でした。

共同通信によると、「妊娠早期に脳腫瘍(しゅよう)のため脳死と診断された米バージニア州の女性(26)とその家族に、米内外で支援の動きが広がっている。赤ちゃんを出産させようと夫らは人工呼吸器装着の継続を決断したが、がんは既に肺などに転移しており、子宮に広がる前に胎児が十分に発育できるか「時間との闘い」になっているためだ。女児とみられる胎児は今のところ元気な様子で、医師団は今月中旬にも人工的に出産させる計画。妊娠17週だった5月7日に自宅で突然倒れ、呼吸が停止。当惑する夫ジェーソンさんと2歳の長男に告げられた診断は、極めて悪性度の高いがんの一種メラノーマが脳に広がり、脳死になった」とのこと。

僕には想像したことがありませんでした。脳死の診断を受けた人が出産するなんて。それは、つまり医学上で死者となった人が子どもを産むことになるのです。少なくとも、現在の医学では「脳死」は「人の死」ですから。

調べてみると、今回が初めてのことでは無いようです。今までにも同じようなケースがあり、またその度に議論にもなっているようです。

新しい生命の誕生という嬉しい気持ちと人の死とは何ぞやと問うこのニュースは人々にどのような思いを残すのでしょうか?