
※画像は、深川駅1番ホームから撮った、会場の深川市経済センターです。會は会の正字(旧字体)。
札幌の画家會田千夏さんが、深川では10年ぶりとなる個展を開き、この10年間の作品を展示しているので、見に行きました。
アートホール東洲館の2部屋のうち、手前の部屋には、「あの日見た、雲のようなもの」「あさがうまれた」など雲のようなものを描いた連作が、奥の部屋には、戦争や震災にインスパイアされ「罅」や「裂け目」を描いたドローイングが、それぞれ展示されています。
前者については、かつて會田さんが実際に生成する現場を目撃し、心のうちに秘めていたという雲をモチーフにしています。
実在するものかどうか分からないモノ、という点では、未確認飛行物体(UFO)などと共通する性質がありそうですが、絵にしてしまうとその絵は実在するのは明らかなわけで、存在論についてあれこれと考えてしまいます。
後者は「KATARIJIMA」や「fissure (裂罅)」など。
いずれも何百号もありそうな巨大な画面にひび割れや亀裂のような線が走り、煙のようなものがそこから立ち上がっています。
下塗りを施さず、ロールキャンバスを木枠に貼らずにそのままピンで壁に貼り付けていて、生々しさがつたわってきます。
時代を画するようなニュースも身近な出来事も含めて、それらを実際に説明したり描写したりしているのではなくて、それらから受けた(あるいはそれらと対面した)際の心的外傷のようなものの記録にも感じられます。
題がなく「2021.4.20」とだけ記された大きなドローイングもありました。
これらの作品の半分以上を筆者はかつて見ているはずですが、あらためて、絵の持つ重みに打たれるとともに、絵画というものが心性や精神を表現しうることについて、考えさせられるのでした。
ところで、会場にあった案内はがきや、作者のSNSなどではいずれも3月30日までとなっていますが、会場のアートホール東洲館のサイトには3月28日(金)までと明記されており、どちらが本当なのかわかりません。
※担当者からのメールによると、30日までが正解です
2025年3月18日(火)~30日(日)午前10時~午後6時、月曜休み
アートホール東洲館(深川市1の9 深川市経済センター2階)
Instagram : @Chinatsu Aita
Twitter(X) : @chinatsu0530
裏庭日記 □ https://ameblo.jp/chinatsu-aita/
過去の関連記事へのリンク
■New Point vol.22 (2025年1月14~19日)
■イコロの森ミーツ・アート 2024 - Nature and Art -
■會田千夏展―ちいさなせかい (2022)
【告知】イコロの森ミーツ・アート 2021
■高橋靖子・八子直子・會田千夏 (2020)
【告知】イコロの森ミーツ・アート2020 web展覧会
【告知】2 + 2 Two plus Two 北海道・光州美術交流展 (2019)
■第46回北海道抽象派作家協会展 (2019)
■nor-hay展 「林教司を偲ぶ会」(2018)
■ハルカヤマ藝術要塞2017 FINAL CUT
■會田千夏展 "the fissure" ~裂罅(れっか)~ (2016)
■黒展 2 (2016)
■New Point vol.12 (2015、画像なし)
■ART×STORY EXHIBITION SPRING GATE (2014)
■N.P.Blood 21 vol.9 會田千夏展 (2011、画像なし)
■會田千夏個展 (2009年)
■會田千夏個展■會田千夏小品・ドローイング展(2009)
=以下、画像なし
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展(2009年7月)
■44th 札幌大谷大学・札幌大谷大学短期大学部同窓会美術科 谷の会展(2009年6月)
■法邑芸術文化振興会企画展【滲-shin-】 (2008年10月)
■第63回全道展(2008年6月)
■企画展「07-08展」
■第13回さいとうギャラリー企画 夏まつり「風」パートII (2007年)
■New Point Vol.4(2007年)
■會田千夏、久保綾乃 二人展「ビオトープ」(2006年)
■05→06展
■第58回全道展(2003年)
■第57回全道展(2002年)
・JR深川駅からすぐ
・沿岸バス、空知中央バス「深川十字街」から約350メートル、徒歩5分
札幌の画家會田千夏さんが、深川では10年ぶりとなる個展を開き、この10年間の作品を展示しているので、見に行きました。
アートホール東洲館の2部屋のうち、手前の部屋には、「あの日見た、雲のようなもの」「あさがうまれた」など雲のようなものを描いた連作が、奥の部屋には、戦争や震災にインスパイアされ「罅」や「裂け目」を描いたドローイングが、それぞれ展示されています。
前者については、かつて會田さんが実際に生成する現場を目撃し、心のうちに秘めていたという雲をモチーフにしています。
実在するものかどうか分からないモノ、という点では、未確認飛行物体(UFO)などと共通する性質がありそうですが、絵にしてしまうとその絵は実在するのは明らかなわけで、存在論についてあれこれと考えてしまいます。
後者は「KATARIJIMA」や「fissure (裂罅)」など。
いずれも何百号もありそうな巨大な画面にひび割れや亀裂のような線が走り、煙のようなものがそこから立ち上がっています。
下塗りを施さず、ロールキャンバスを木枠に貼らずにそのままピンで壁に貼り付けていて、生々しさがつたわってきます。
時代を画するようなニュースも身近な出来事も含めて、それらを実際に説明したり描写したりしているのではなくて、それらから受けた(あるいはそれらと対面した)際の心的外傷のようなものの記録にも感じられます。
題がなく「2021.4.20」とだけ記された大きなドローイングもありました。
これらの作品の半分以上を筆者はかつて見ているはずですが、あらためて、絵の持つ重みに打たれるとともに、絵画というものが心性や精神を表現しうることについて、考えさせられるのでした。
ところで、会場にあった案内はがきや、作者のSNSなどではいずれも3月30日までとなっていますが、会場のアートホール東洲館のサイトには3月28日(金)までと明記されており、どちらが本当なのかわかりません。
※担当者からのメールによると、30日までが正解です
2025年3月18日(火)~30日(日)午前10時~午後6時、月曜休み
アートホール東洲館(深川市1の9 深川市経済センター2階)
Instagram : @Chinatsu Aita
Twitter(X) : @chinatsu0530
裏庭日記 □ https://ameblo.jp/chinatsu-aita/
過去の関連記事へのリンク
■New Point vol.22 (2025年1月14~19日)
■イコロの森ミーツ・アート 2024 - Nature and Art -
■會田千夏展―ちいさなせかい (2022)
【告知】イコロの森ミーツ・アート 2021
■高橋靖子・八子直子・會田千夏 (2020)
【告知】イコロの森ミーツ・アート2020 web展覧会
【告知】2 + 2 Two plus Two 北海道・光州美術交流展 (2019)
■第46回北海道抽象派作家協会展 (2019)
■nor-hay展 「林教司を偲ぶ会」(2018)
■ハルカヤマ藝術要塞2017 FINAL CUT
■會田千夏展 "the fissure" ~裂罅(れっか)~ (2016)
■黒展 2 (2016)
■New Point vol.12 (2015、画像なし)
■ART×STORY EXHIBITION SPRING GATE (2014)
■N.P.Blood 21 vol.9 會田千夏展 (2011、画像なし)
■會田千夏個展 (2009年)
■會田千夏個展■會田千夏小品・ドローイング展(2009)
=以下、画像なし
■さいとうgallery企画 第15回夏まつり「星・star」展(2009年7月)
■44th 札幌大谷大学・札幌大谷大学短期大学部同窓会美術科 谷の会展(2009年6月)
■法邑芸術文化振興会企画展【滲-shin-】 (2008年10月)
■第63回全道展(2008年6月)
■企画展「07-08展」
■第13回さいとうギャラリー企画 夏まつり「風」パートII (2007年)
■New Point Vol.4(2007年)
■會田千夏、久保綾乃 二人展「ビオトープ」(2006年)
■05→06展
■第58回全道展(2003年)
■第57回全道展(2002年)
・JR深川駅からすぐ
・沿岸バス、空知中央バス「深川十字街」から約350メートル、徒歩5分