岩見沢拠点の美術家で、札幌のギャラリーたぴおの2代目オーナー(2007~16)でもあった林教司さんが急逝してから1年。
林さんとかかわりのある若手を中心とした美術家13人が、1周忌にあわせ、グループ展を開いています。
冒頭画像は、林さんの作品。
インスタレーションも立体もこなす作家でしたが、今回は平面が7点並んでいます(うち6点がうつっています)。いずれも、精神性を感じさせる重厚な作品です。
紫乃さんの解説テキストが附されています。
夕力夕”ヨウさんの、赤い糸と五円玉によるインスタレーション。
地下之会らしい不気味さが漂います。
夕力夕”さんは「たぴお」の終わりごろ、よく作品を発表していました。
左手前は林さんの作品だと思います。
左端は篠原奈那子さんのモノクロ写真。
篠原さんは「たぴお」では発表したことはありませんが、中央バスターミナル地下にあった「自由空間」で個展を開いたことがあります。
林さんは「たぴお」閉廊後、おなじくターミナルの地下にあった喫茶「レ・ノール」のマスターになり、自由空間の申し込みなども行っていました。
そのとなりには、會田千夏さんが撮った、林さんの写真が貼られています。
佐々木仁美さんの金工、久藤エリコさんの切り絵「BORELO」もあります。
林さんの前にギャラリーたぴおのオーナーだった竹田博さんの絵も、何点かありました。
終わりごろのたぴおで最も活躍した若手のKiriさんによる、青い書物タイプの作品などもあります。
阿部雄さんも写真を撮る若手。
古いフィルムで、おまけに裏ぶたを開けて感光してしまったため、不思議な光が刻印されているプリントの作品「Light Dance」を出品しています。
その左は、Ko-ayaさんの絵画「theory of Forms」。カラフルで、楽しげです。
ほかに、YUKOさん、YüRaさん(üは「u」にウムラウト)、宮森くみさん、石川潤さんも出品しています。
石川さんは函館からの参加です。
丸島均さんのモノクロ写真もありましたが、ほんとうに自分で焼き付けしたのかしら。丸島さんは「見る」専門で、作品を出すのは初めてかもしれません。
ギャラリーたぴおのような、なんだかよくわからないけどとんがった作品が展示されていて、行けば誰かがいる、そんな空間がなくなったなあとあらためて実感します。
そして、そういう空間を維持し、若い人とも分け隔てなく美術論議ができた林さんは、やはり貴重な存在だったと思うのです。
2018年11月5日(月)~11月10日(土)午前10時半~午後5時(最終日は~3時)
ギャラリー粋ふよう(札幌市東区北25東1)
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美術家で、ギャラリーたぴお2代目オーナー、林教司さん逝く(2017)
林教司さんに聞く、ギャラリーたぴおのことなど (2016)
・中央バス「北26条東1丁目」から約170メートル、徒歩3分
(札幌ターミナル、北5西1などから「02屯田線 屯田6の12行き」「22 あいの里篠路線 あいの里4の1行き」「34 35 36 篠路駅前団地線 篠路10の4行き」「39 ひまわり団地線 あいの里4の1行き」に乗車)
・中央バス「北24条西2丁目」から約500メートル、徒歩7分
(札幌ターミナル、北5西1などから「09 新琴似線 中央バス自動車学校行き」「14 花川南団地線 石狩庁舎前行き」「16 花畔団地線 石狩庁舎前行き」に乗車。帰路(上り)は「北26条東1丁目」から乗れます)
・中央バス「北24条東1丁目」から約500メートル、徒歩7分
(東営業所―東豊線「元町駅」―北24条駅を結ぶ「元町線」)
・地下鉄南北線「北24条」駅から約800メートル、徒歩10分