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■nor-hay展 「林教司を偲ぶ会」(2018年11月5~10日、札幌)

2018年11月09日 20時35分11秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 
 岩見沢拠点の美術家で、札幌のギャラリーたぴおの2代目オーナー(2007~16)でもあった林教司さんが急逝してから1年。
 林さんとかかわりのある若手を中心とした美術家13人が、1周忌にあわせ、グループ展を開いています。

 冒頭画像は、林さんの作品。
 インスタレーションも立体もこなす作家でしたが、今回は平面が7点並んでいます(うち6点がうつっています)。いずれも、精神性を感じさせる重厚な作品です。
 紫乃さんの解説テキストが附されています。

 夕力夕”ヨウさんの、赤い糸と五円玉によるインスタレーション。
 地下之会らしい不気味さが漂います。
 夕力夕”さんは「たぴお」の終わりごろ、よく作品を発表していました。

 左手前は林さんの作品だと思います。


 左端は篠原奈那子さんのモノクロ写真。
 篠原さんは「たぴお」では発表したことはありませんが、中央バスターミナル地下にあった「自由空間」で個展を開いたことがあります。
 林さんは「たぴお」閉廊後、おなじくターミナルの地下にあった喫茶「レ・ノール」のマスターになり、自由空間の申し込みなども行っていました。

 そのとなりには、會田千夏さんが撮った、林さんの写真が貼られています。

 佐々木仁美さんの金工、久藤エリコさんの切り絵「BORELO」もあります。



 林さんの前にギャラリーたぴおのオーナーだった竹田博さんの絵も、何点かありました。

 終わりごろのたぴおで最も活躍した若手のKiriさんによる、青い書物タイプの作品などもあります。


 阿部雄さんも写真を撮る若手。
 古いフィルムで、おまけに裏ぶたを開けて感光してしまったため、不思議な光が刻印されているプリントの作品「Light Dance」を出品しています。
 その左は、Ko-ayaさんの絵画「theory of Forms」。カラフルで、楽しげです。

 ほかに、YUKOさん、YüRaさん(üは「u」にウムラウト)、宮森くみさん、石川潤さんも出品しています。
 石川さんは函館からの参加です。

 丸島均さんのモノクロ写真もありましたが、ほんとうに自分で焼き付けしたのかしら。丸島さんは「見る」専門で、作品を出すのは初めてかもしれません。

 ギャラリーたぴおのような、なんだかよくわからないけどとんがった作品が展示されていて、行けば誰かがいる、そんな空間がなくなったなあとあらためて実感します。
 そして、そういう空間を維持し、若い人とも分け隔てなく美術論議ができた林さんは、やはり貴重な存在だったと思うのです。



2018年11月5日(月)~11月10日(土)午前10時半~午後5時(最終日は~3時)
ギャラリー粋ふよう(札幌市東区北25東1)

関連記事へのリンク
第四十五回北海道抽象派作家協会展 (2018年4月)
林さんの告別式(2017)
美術家で、ギャラリーたぴお2代目オーナー、林教司さん逝く(2017)
林教司さんに聞く、ギャラリーたぴおのことなど (2016)





・中央バス「北26条東1丁目」から約170メートル、徒歩3分
(札幌ターミナル、北5西1などから「02屯田線 屯田6の12行き」「22 あいの里篠路線 あいの里4の1行き」「34 35 36 篠路駅前団地線 篠路10の4行き」「39 ひまわり団地線 あいの里4の1行き」に乗車)

・中央バス「北24条西2丁目」から約500メートル、徒歩7分
(札幌ターミナル、北5西1などから「09 新琴似線 中央バス自動車学校行き」「14 花川南団地線 石狩庁舎前行き」「16 花畔団地線 石狩庁舎前行き」に乗車。帰路(上り)は「北26条東1丁目」から乗れます)

・中央バス「北24条東1丁目」から約500メートル、徒歩7分
(東営業所―東豊線「元町駅」―北24条駅を結ぶ「元町線」)

・地下鉄南北線「北24条」駅から約800メートル、徒歩10分


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