北海道美術ネット別館

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■New Point vol.12 (2015年1月15~20日、札幌)

2015年01月20日 01時23分45秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
 新年恒例のグループ展「New Point」を駆け足で見てきた。

 大上段に構えたテーマがあったり、確固たるキュレーターテーマがいたりするわけでもなく、知り合いどうしがゆるやかに結びついているグループ展なんだけど、そこがいいのだと思う。
 昨年、前身の「お正月展」第1回の出品者はすでに誰も出品しておらず、「まるでジェフェーソン・エアプレインだ」などと、分かる人にしか分からないギャグを書いてしまったが、今回、第2回(1998年)の出品者である石川亨信さんと八子直子さんが「卒業」してしまった。
 第3回は16人が出品しているが、そのうち名前が判明しているのは、藤本和彦、鈴木涼子、韮沢淳一、木曾淑子、友野直実、渡邊慶子、畑野天秋の7氏で、昨今とだいぶ違う。
 2000、01年の出品者は全く分からないが、2002年には前川アキ、中村修一、野村裕之の3氏が出品しており、このあたりから今に人脈が続いているように思う。

 今回の出品者は、會田千夏、阿部有未、糸井嵩史、伊藤明彦、伊藤幸子、上嶋秀俊、かかずいさち、川村竜子、経塚真代、篠木正幸、高野理栄子、高橋あおば、多田和史、中村修一、野村裕之、前川アキ、牧野秀昭、三浦恵美子、水戸麻記子、宮崎亨の20氏。

 會田千夏「Portrait 2015.1.13.a」「Portrait 2015.1.13.b」
 毛がさわさわと生えているような画面はこれまでと変わっていないが、前者は軽くつむった赤い瞳が、後者はクマを思わせる形状の緑色の鼻と口が、それぞれ中央に描かれている。
 人間は不思議なもので、抽象画の中に、目のような模様がひとつ描きこまれただけで、そこに生き物のかたちを見てしまう。
 その意味では、彼女の「具象への後退」と評することも可能だろう。しかし、単に目や鼻を挿入したのとは違う、どこか「悲しげな幻想性」とでもいうべき情緒が感じられる。ただ「カワイイ絵」を描いたのとは少し異なるアプローチだろうと筆者は思う。

 かかずいさち「月と遊ぶ」
 支持体はスーツケース。しかも表と裏、おなじように着彩しているのがユニーク。

 前川アキ「Walking alone.」
 寒色の構成の仕方が抜群にうまい。

 水戸麻記子。
 なんと6点も出品している。「家出」、遠出しすぎだってば(笑)。

 あと、経塚さんは初出場。彼女のファンはけっこういると思うから、あす行ける人は行くべし。


2015年1月15日(木)~20日(火)午前10時~午後6時(最終日~5時)
大同ギャラリー(中央区北3西3)

□Facebook ページ https://www.facebook.com/events/303538563180546/?fref=ts

New Point Vol.11 (2014)
予告記事
vol.7 (2010)
New Point vol.6
New Point Vol.4 (2007年)
第1回のNew Point (2004年)

2002年のお正月展



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