札幌の澁谷俊彦さんのインスタレーション「Snow Pallet」シリーズは、これまで国内外の多くのメディアが取り上げてきましたが、2020年2月21日に北海道新聞が撮影してアップした動画は、タイムラプス機能を用いて、2カ月半にもおよんだ撮影を短い時間にぎゅっと凝縮した映像になっています。
筆者が言うのも何なんですが、これまでのどんな映像・画像よりも、見応えがあるのは間違いないです。
実物をごらんになった方にも、ぜひ見ていただきたいです(できれば、どうしんウェブ https://www.hokkaido-np.co.jp/movies/detail/6134483057001 で見てくれたらうれしいです)。
これまで、モエレ沼公園や小樽運河近くなどさまざまな場所に設置されてきた「Snow Pallet」は、今シーズンは、澁谷さんが校長を務める専門学校札幌デザイナー学院(中央区大通西9)の前庭階段と、チョコレート店「ショコラティエ マサール」本店 (札幌市中央区南11西18) の2カ所に展開しています。
タイムラプス映像を見て、あらためて気がついたことがありました。
一つめ。
「Snow Pallet」は、雪面に反射する色のほかに、オブジェそれ自体の形も見どころであること。
雪がオブジェの上に積もり、日によって形が変化していきます。
考えてみれば、自然に(人為的でなく)形状が変化する彫刻・立体というのは、非常に珍しいのではないでしょうか。
二つめは、一つめとも関係してきますが、澁谷さんの作品は基本的に「自然にはかなわない」仕組みになっているということ。
通俗的な言い方をすれば、自然と人為を截然と区別する西洋的なアート観に対し、自然を排除しない東洋的な価値観に立脚しているということかもしれません。
両会場へのアクセスを記しておきます。
その下に、筆者が昨年12月末(1枚)と、ことし2月初旬(2枚)に撮影した写真を添えておきます。
まず、専門学校札幌デザイナー学院。
・地下鉄東西線「西11丁目駅」4番出入り口から約290メートル、徒歩4分
・ジェイアール北海道バス、中央バス「北1条西7丁目」から約340メートル、徒歩5分
(札幌駅前、北1条西4丁目から啓明ターミナル、手稲、小樽方面行きのすべての便が止まります。都市間高速バス以外の路線バスは現金のみ100円)
・市電「西8丁目」から約450メートル、徒歩6分
次にショコラティエ マサール本店。
・市電「西線11条」から約600メートル、徒歩8分
・ジェイアール北海道バス「啓65」「啓66」で「南11条西20丁目」降車。約140メートル、徒歩2分
・ジェイアール北海道バス「円10」「円11」「桑10」「桑11」「50」「53」「啓65」「啓66」で「南11条西22丁目」降車、約470メートル、徒歩6分
(前者は本数が少ないです。後者は、地下鉄東西線「円山公園駅」から「円10」「円11」「桑10」「桑11」に乗り継ぐのが手っ取り早いです。4路線なので、本数もそれなり)
・ジェイアール北海道バス「南11条西16丁目」から約340メートル、徒歩5分
(JR札幌駅から「51 啓明線」利用。昼間は1時間に1本、朝夕は2本の時間帯あり)
・地下鉄東西線「西18丁目駅」1番出入り口から約1.4㌔、徒歩18分
□Toshihiko Shibuya official website
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