北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

■澁谷俊彦 版画の世界展 -記憶- (2019年11月16日~20年1月17日、札幌)

2020年01月15日 09時23分31秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 札幌のアート情報などを提供しているサイト「ART AleRT SAPPORO」( https://artalert-sapporo.com/events/detail/2004?fbclid=IwAR2HOVDT-SxctQg9j06XLjoC1Kpx4VlAiEWJTi6EwJLEBHW8ga_Gwl0fmo8 )に、次のような紹介があった。

2007年前後のモノタイプ版画作品を中心に、2013年にクリエイティブ北海道 meets 香港(セントラルオアシスギャラリー / 香港)、New City Art Fair in Taipei(松山文創園区、タイペイ/ 台湾)で発表した「ホワイトバタフライ」からの進化系、今まで未発表であった「ブラックバタフライ」も初披露しております。
また、ジグレー版による珍しい具象作品、消しゴムスタンプによる新作の小品も展示致します。


 筆者は、以前見たことのある作品が多く、懐かしかった。 

 これはこれで抽象の平面作品として完成の域に達しているといってさしつかえないだろうが、この画風を反復し、単純再生産するのではなく、新たな領域を求めて作風を転換していったところは、やっぱりアーティストだなと思う。


 しかも、澁谷さんはいきなり立体になったのではなく、このオールオーヴァーな画面を生かしつつ、だんだんとインスタレーションのほうへと移行していったのだった。


 今回、いちばん驚いたのは、イラストの小品数点である。

 彼の具象的な作品はチラっと見せてもらったことがあるが、ギャラリーでの個展やグループ展では、あれだけの回数を重ねていながら、一度も開陳したことがないと思う。
 それぐらい、レアな代物であり、おそらく作家にとっては余技の部類に入るのではないだろうかと邪推するのだが、それらが実におしゃれで、小気味よくキマッており、イラストレーターとしてもそれなりにやっていけるのではないかと思われるほどなのだ。

 器用な人は、往々にして器用なままでキャリアを重ねていく。
 そこに安住せず、むしろ生半可な器用さは半ば封印するようにして、新しい展開を探す姿勢がいいなあと思うのだ。


 大通公園側の玄関の横にある屋外階段で、インスタレーション「Snow Pallet」シリーズを展示しているので、そちらもお見逃しなく。


2019年11月16日(土)〜2020年1月17日(金)午前11時~午後6時、1月1~5日休み
札幌デザイナー学院(札幌市中央区大通西9)


関連記事へのリンク(2007年以前は平面作品が中心)
イコロの森 ミーツ・アート2019 ー森の野外美術展ー
(2008~18年のインスタレーションを中心とした発表へのリンクは上記の記事からどうぞ)

渋谷俊彦個展 (2007)
絵画の場合展(07年1月)
渋谷俊彦展-瞑想の森-(06年9-10月)

絵画の場合2005
絵画の場合2004
渋谷俊彦展-大地の記憶(04年)

渋谷俊彦展-森の鼓動(03年)
渋谷俊彦展(02年)
二人展「交差する座標軸」(02年、画像なし)


□TOSHIHIKO SHIBUYA Official site 2 https://www.toshihikoshibuya2.com/




・地下鉄東西線「西11丁目駅」、じょうてつバス「西11丁目駅前」から約270メートル、徒歩4分

・中央バス、ジェイアール北海道バス「北1条西7丁目」から約350メートル、徒歩5分
※札幌駅などからこの停留所までは、現金のみ100円で乗車できます

・市電「西8丁目」「中央区役所前」から約400メートル、徒歩5分


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。