いよいよ後2日、今年も12月晦日の日となった。朝から生協のトラックが住宅街の生活道路にやってきている。
私も有機農産物と無添加食品の販売をする、「無農薬やおや」を10年以上続けている。生協なんぞと大違いの、個人の引き売り専門、しかも週末宅配やおやである。それでも少しは年末、年始のお客さんのご要望にこたえ様と、昨日は一日中16時間労働の八百屋に徹した。
いつもは金曜日の早朝に仕入れに出向き、宅配便などで到着するパン、牛乳、卵や加工品、冷蔵、冷凍品などを、夕方整理して、金曜日の6時頃から10時頃まで、小さな車に満載して50キロほど走り、翌朝9時過ぎから夕刻7時頃まで、80キロほどお客さんのお宅へと営業をしているのである。
しかし昨日29日は年末の特別営業日として、この金、土曜の両日分のお客様のご家庭を、朝から夜まで休みなく、朝7時の仕入れから、整理、積み込み、営業を続けて、やっと自宅に帰り、荷物整理とお金の精算を済ますと、何と夜の11時になっていたので、何と16時間労働の日となったのである。
当然昼食も、軽い夕食めいたものも車中の移動中に、手でつまめる助六寿司と売り物のパンの中から売れ残りそうな菓子パンを二つほど口に運びながらの仕事優先となった。
やはりいつものレギュラー営業の日と違って、前もってお知らせしておいたとは言え、お出かけや年末のご予定のためパスのお客様の家もあったが、毎週末に2日かけて回るお得意さまの家を一日でほぼ同じルートで走ったのである。仕入れも含めて走行距離は約180キロに及んだ。
さすが疲れを心身ともに感じて、遅い夕食を自宅でとって、風呂につかると肩の凝りと何とも形容しがたい疲れを感じて湯船に、暫く体を沈めて温めて、癒すというか、少しでも疲れを回復させようとじっとしていた。12時過ぎにコトンと就寝、今朝8時前に目覚めたが、やはり疲れは残っているようだ。
世の中、不況、不景気、サービス残業やら、リストラ寸前の厳しい経済事情や会社、商店事情の背景もあって、こうした16時間労働などは日常的や、当たり前となっていると、おっしゃる方も多いのではないだろうか。こうした久しぶりの経験に50代半ばを過ぎた、わが身は疲れを感じたと言っているが、毎日こういう状態の続いている勤労者、自営者もおおくいることを思うと厳しい限りである。
ようやく冬の兆しが本格的になってきた昨今であるが、高齢者や病気療養中だった方たちだけでなく、中高年層の、あまりにも早いと思われるような、逝去のニュースや身近な人々のあっけない死を知らされることも、さほど稀なことではなくなっている。
日本人だけではないが、いわゆる働き過ぎや、過酷な条件下での過度の労働は、知らず知らずの内に、心身の疲労を蓄積し、思わぬ病気や体力消耗になっているケースも考えられる。
無理をせず、適度な運動と労働を愉しくやりながら、中高年も含めた日々の生活を、ゆつたりとした時間の経過と気持ちで過ごしたいものだ。
ある定年後の男性に昨日会った。八百屋のお客さんの奥さんが出かけられており、ひとり愛用のバイクの掃除をされていた。あいにくの海が4メートルもの波で、今日は断念された海釣りのお話をされていて、話は尽きないくらい愉しげだった。
もうお一人もご主人だが、奥様が癌で入院中で、ご様子お尋ねすると、あまり良くない状態だとおつしゃつていた。
いずれにせよ、年老いた母が電話や会った時に、必ず言う合言葉のような台詞がある。「とにかく健康第一やで」。働き過ぎや考えすぎや食べすぎを自制して、明日へ、あさってへと先送りできることは、無理せずに、出来る時にしよう。周りの家族や相手先に失礼のない範囲で済ませて、新年を迎えたいものだ。
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