ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「マラソン」ブーム。

2011年11月30日 | イベント
 今日で十一月も終わって、明日はもう12月で一年の最後の月、あと31日で2011年もおしまいという時期になり、誰もが「一年はあつと言うまだね」と感じておられることと思います。

 実は、今日は私の孫の小学校で「マラソン大会」があるということで、我が女房は朝から出かけていて、たぶん孫の応援と共にまだ幼い下の男の子の子守に出かけているのですが、今年は3月に起きた東日本大震災とそれに次ぐ福島原発の事故による放射能汚染問題を巡っての被災地及び被災された方々への「激励」や「復興支援」になればと、各地で開催されている「市民マラソン大会」もとても大賑わいだとのことです。

 先日行われた我が故郷、大阪で初めて開催された「大阪マラソン」も10万人もの応募があったそうですが、参加が許されたのは3万人で、それでも出発場所から御堂筋にかけての沿道は、ほんとうに心斎橋筋商店街の様な混雑振りで、たくさんの一般の市民に混じって、テレビ局の企画やタレントの出場もあって、賑やいでいた様子でした。

 そんなマラソン大会の余韻も大阪には未だにある中、例の府と市の首長を決めるダブル選挙が行われたわけですが、ところ変わって埼玉県の県職員である、市民ランナーのヒーローでもある「川内優輝」選手の活躍がとっても話題となっているのです。

 彼は今年二月の東京のマラソンで、一般参加ながら日本人最高位の全体では3位でゴールし、なんと招待選手や実業団のプロのランナーを尻目に、とんでもないタイム、すなわち世界陸上の選考基準をはるかに超える2時間8分台でゴールし、一躍来年のロンドンオリンピックにも出場が可能なほどの注目選手となったのです。

 彼のマラソンにかける情熱とまじめな練習の日々は、現在勤務する埼玉県内の定時制高校の職員としの仕事を忠実にこなしながら、その通勤や仕事前の時間を利用して最大限のけ練習時間を確保されているらしいのですが、毎日12時から21時までの勤務があるために、2時間ほどの午前中の時間を独自の練習方法を編み出して頑張っているのです。

 その上、普通の実業団の陸上部に所属しているマラソンランナーとは違って自らの練習不足を、全国で開催される「市民マラソン」への参加を出来るだけすることで解消するという、誰にも真似の出来ない方法、つまり土日に多く開催されるマラソン大会で走ることで、自分流の練習不足を解消し、より高度な練習としているというのです。

 彼の所属は「埼玉陸協」とされていて、地元の陸上協議会を中心に出場する一般の市民ランナーであり、学生時代から陸上をされていたとはいえ、大学卒業後は地方公務員としての埼玉県庁に就職し、フルタイムでの仕事をした上で、空き時間に練習を積み重ねるというスタイルを徹底させて、今回の好成績につなげたという、もっぱら市民ランナーの星と言われている人なのです。

 あの正月二日と三日に開催される恒例の「箱根駅伝」にも、学生選抜の一員として出場したことがあるとはいえ、名門とか伝統校と言われる大学陸上部に籍をおいたエリートアスリートと呼ばれる注目の選手ではなかったのですが、数年前からアマチュアとしてのランナー、市民ランナーの間では話題の人であり、期待の星だったのです。

 彼は短い場合は一週間のインターバルでもフルマラソンを走るという実力と熱い熱意を持ったランナーなのですが、常に全力で完走を目指しているために、特にマラソンのゴールでは、素晴らしいラストスパートを繰り返して、たいていの場合はゴールテープを切って倒れこむといった場合が多く、全身全霊でマラソンを走りぬくというポリシーを持つランナーなので、毎回ゴール後は、担架で主催者に救護室まで運ばれるというスタイルになっている様です。

 全国各地でマラソンシーズンということもあって毎週の様に開催される大会があるのですが、彼は先日の大阪マラソンにも出場し、今年だけでもフルマラソンを20回以上も完走しているという、スーパーランナーでもあって、今後のオリンピックへの出場の期待も高くなってきています。

 しかし、彼の夢は決して五輪出場にあるのではなく、全国各地のマラソンに全て出場したいという願いを抱いておられるらしく、ほんとうに走ることが好きで、走りたいという思いが先行し、誰よりも早く、誰よりも多く走りたいと言う、「走る男」なのであって、栄誉や栄冠、ましてや賞品、賞金またはプロとしての報酬などは全く望んではいないという、筋金入りの「アマチュア」である、市民ランナーの鏡、市民ランナーのヒーローだと断言できると思います。

 彼の次のマラソン大会での完走シーンを予測しつつ、できればロンドンオリンピックを走る川内優輝選手を見たいと思うものです。

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