ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

中国籍の女性の幼児殺害

2006年02月18日 | とんでもない!
 また、とんでもない殺人事件が起きてしまった。

 滋賀県長浜市に住む中国籍の女性が、自分の娘と一緒の幼稚園児である五歳の男児と女児を自分の子どもと共に、自家用車に乗せて送迎の車の中で、幼稚園の前を通り過ぎた人目の少ない場所に行き、家から持ち出した包丁で、次々と二人の幼児をめった刺しして、車外に放り出し、各々二十箇所近い刺し傷を負わせて、出血多量で亡くなったのである。

 何ともやるせない、衝撃的な幼児殺人である。

 昨日からマスコミはこぞって、この殺人事件の報道を繰り返して行っていて、昨晩は、たまたま中国内蒙古自治区からの留学生の兄妹の住む団地の一室で、モンゴル餃子を食しながら、このニュースをテレビで見たのである。

 事件を起こした犯人と思われる中国籍の女性は、七年前に来日して日本人男性と結婚し、一児の母となり、近くの幼稚園に通園する子どもと三人家族で暮らしていたと言う。

 しかし日本人社会にしっかりとは馴染めず、いろいろと悩んでいたと言う。

 日本の社会は、まだまだ中国、台湾、朝鮮をはじめとするアジアの国出身者や外国籍の人に対する偏見や差別的思考が存在しているし、うまくコミュニケーションを取り難い状況も多くあると言えよう。

 そんな日本社会に、日本人の妻として溶け込もうとしていた容疑者の中国籍の女性が、わが子と同じ幼稚園に通う男女児を、計画的に殺害したのは如何なる理由があったのか、まだ定かではない。

 この事件が起きた長浜市の住宅地で、中国人妻がどんな思いで日々を送り、幼稚園に通園する我が子を含む、近くの幼児たちの送迎をしていたかは不明であるが、日本的社会と日本人との交流や意思の疎通に何らかの大きなプレッシャーかストレスがあったのではないかと容易に想像は出来るだろう。

 先日、私は所用があって三重県松阪市の友人宅を訪れ一泊した翌朝に、小学校に通学する子ども達の通学バスを見送りに行ったり、小さな山の上にある保育園の園児である友人の女児を送っていったことがある。

 松阪市の少し山間の奥まった、ちょっと辺鄙な場所の小学校、保育園だったのだが、小学生の同級生にも中国人の母を持つ子どもがいたり、保育園にも両親が日本人以外の親である子ども達が数人いたのである。

 友人に聞くと、近所の谷あい毎に小さな集落があるのだが、その集落に一人か二人は外国人の嫁さんがいて、厳密に言えばハーフとでも言うべき子どもが何人も居るというのである。

 案の定、保育園を訪ねてみると玄関の廊下に保育園児の名前が貼ってあり、その名前には珍しい名前とでも言うか、日本人の子どもの名前にしては難しいと言うか、ちょっと異なる感じの名前が何人か並んでいたのである。

 友人夫婦は旦那さんの実家であるこの地で、もう十年近く住んでいて、最近特に外国人、すなわち中国、タイ、フィリッピンなどから来た花嫁をもらっている日本人が増えているというのである。

 つまり過疎の地域で働く男性はいても、日本人の嫁がなかなかなくて、行政や団体の集団見合いなどで、外国籍の花嫁と結婚するケースが急増しているらしいのである。

 日本人の男の妻になり母にはなったのだが、日本人とのコミュニケーションがうまく行かなかったり、日本人社会、特に田舎の「村的考え方」などにも馴染めなかったりすることも多いようである。

 友人たちは、極力そうした女性や子どもである二世たちとの交流に心がけているらしいが、言葉の壁だけでなく、風俗、習慣、ものの考え方など、多くの日本人の価値観とのギャップに悩む女性達が居るのである。

 まだ今回の事件での詳しい動機や幼児殺害の理由は判らないのだが、どうも今回の中国籍の女性も、本人の気持ちの中に多くの悩みと解決できない理解不足があったようである。

 彼女は殺人容疑で逮捕されたが、彼女自身も犠牲者なのではないかと思わざるを得ないのである。幼い二人の幼児の冥福を祈るのみである。

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