ガリバー通信

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「新党」構想

2012年01月28日 | 日本の課題
 戦後66年を経て、日本の政治をリードしてきたはずの「政党」という名の政治グループは、自由民主党、所謂「自民党が長期的に政権を握っていた時代が一番長いのだが、その55年体制と言われていた時代の野党である「日本社会党」をはじめ、日本の政党の変遷は、細川政権が誕生した頃の日本新党を契機に、新進党、保守党、自由党、そして民主党へと繋がって、現在は自民党、民主党、公明党、共産党、社民党、そして国民新党や立ち上がれ日本、そして「みんなの党」や「きづな」と少数政党が林立している。

 そんな中、二年数ヶ月前に政権交代を果たした「民主党」がマニフェスト違反や消費税値上げ問題、TPP参加や普天間基地問題などと暗中模索の優柔不断な千鳥足の間に、鳩山、菅、そして野田と三人の首相が陣頭指揮を執っているようなのだが、国民の信頼を勝ち得るどころか、野党第一党となった自民党も批判ばかりの主体性のない信頼感に欠く政治姿勢ばっかりで、またもや「解散、総選挙を」といったムードばかりを煽っている。

 いつものパターンとなったきらいがあるのだが、ここへ来てまたしても「新党」を立ち上げるという動きが、あの「じいさん政党」と揶揄されかねない「石原都知事」を中心に、亀井国民新党代表や、平沼立ち上がれ日本代表、そして人気?の橋下大阪維新の会代表らの連携の噂の中、進行していると報道されている。

 石原都知事が昨日の記者会見で、国民新党の亀井代表らとの新党構想について「国会の政治構造をシャッフルする必要がある」と述べて、他に大阪維新の会の橋下大阪市長や日本一愛知の会の大村愛知県知事らの首長政党が絡んで、次の衆議院選挙に臨むという可能性が取り沙汰されだしているという。

 いずれにせよ、多くの国民、有権者が現在の政治状況と共に、既成政党の枠組みでは「改革」が出来ないのではないかという大きな疑心暗鬼に陥っているとは言え、それでは「新党を」という、表看板を新たにスエカエタとしても、ほとんどは同じ顔ぶれ、もしくは、「名前を変えて出ています」というだけの政党政治は、もういい加減に脱却してほしいと思うのである。

 つまり、現在の政党がダメなら「新党」をと動いたとしても、レッテルや包装紙を変えただけで、政治が変るわけはないのであって、人が変らなければ政治は変らないのだということは、誰もが気づいてはいても、本当は大変な人材難が政界を包んでいるのではないだろうか。

 つまり、橋下大阪市長の行政改革、公務員、役所改革という「のろし」に対して、大阪府と大阪市では大きな「支持」がしめされたことで、結局は既成政党や石原都知事も、このムーブメントに「乗り遅れてはいけない」という思いからか、「橋下維新」を如何に利用して、絡ませて自分たちのグループや政党を有利な立場に立たそうとしているに過ぎないのである。

 選挙に金がかかり、組織的、集団的バックアップがなければ議員や首長に当選できないという、現在の日本の民主主義の実態を、抜け出すことや仕組みや構造を抜本的に変えることではなく、目先を変えて、ひょっとしたら国民、有権者を騙す手法ではないかとさえ思うのである。

 有権者、国民、ひとりひとりが本当に住民の視線で政治を行ってくれる候補者を選ぶことができるのかが問われ、また多くの既成のルールや構造を大きく変えるエネルギーを持つ候補者が立候補できる制度かどうかが、一番必要なことであり、その方向への牽引者を選ぶ目と心が、一番有権者に必要なのであって、新党での詐欺はもう御免である。

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