ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

自殺願望、成人の二割!!!

2008年05月17日 | 日本の課題
成人男女の約二割が、本気で自殺を考えた経験があることが、内閣府の調査で発表されたと今朝の新聞が一面で報じていた。

 「自殺対策に関する意識調査」として、今年の二月、三月に全国の20歳以上の男女3000人を対象に、調査票を密封回収する方法で、回答者のプライバシーにも配慮した調査を政府が行ったものとしている。

 単純な比較は出来ないが、厚生労働省が一昨年度にまとめた別の調査での「自殺を考えたことがある」と回答した人は、一割弱だったらしいが、ここ一年間に自殺したいと思った人が、今回の二割の人の内に、さらに20%以上いたというから驚く数字である。

 昨今は、何がきっかけか知らぬが、硫化水素を含んだ洗剤を原料に、自殺を実行する若者が連鎖反応のように増えたり、周囲を巻き込みかねない自分勝手な自殺行為が多発しているらしい。

 これらの自殺行為の引き金の一つにインターネットの自殺サイトなども関係しているらしいが、何はともあれ「成人世代の約2割が自殺願望」と報道されるに至っては、「この国はどないかなっている?」と言わざるを得ないほど困ったことである。

 確かに青春期を中心に、多くの人が一度や二度は「自殺」を思い浮かべるような心境に至ったことはあるかも知れないが、世界中で比較することは出来ないかも知れないが、「日本という国」は、何かが可笑しいし、狂っているのでないかと思わざるを得ない。

 昨今の事件、少年犯罪、殺人、虐待、暴力、詐欺、いじめなど、毎日の様に報道される「悪いニュース」の陰に、多くの若者に「死を覚悟させる」様な「暗い影や原因」が潜んでいるように感じている。

 平凡でも明るく楽しい生活、そして貧しくても日々の学習、労働、社会を通じて、多くを学び、経済的にも自立し、多くの人間関係に支えられて生きるという生き方を経験することが一番大切なのではないだろうか。

 特別な「お金持ち」や「出世」を目指したり、他人と比較して「劣っている」「劣等感」などに苛まれる必要などないのである。

 この世に生を受けて、多くの賜物を与えられている我々人間が、思い上がることなく、高ぶらず、人としての当たり前の行き方、生活を通じて、多くの「喜怒哀楽」に出会いながら、生き続けられることの「幸せ」に「感謝」する気持ちが大切である。

 肝心なのは、言わずもがなであるが、「家庭」である。

 父母の愛情に恵まれて育てられた我々が、一人の人間として成長し、自立するまで、家庭の愛情と衣食住を保障されて生きてこれていたとすると、何を不満に、また不足として思うなのだろうか。

 人間には、誰もが感じる「足らざるもの」はあるだろう。

 しかし、その足らざる所や弱さを、家族をはじめ、友人、知人、また多くの見知らぬ大人たちや諸先輩たちに教えられたり、サポートされて、我々は一歩一歩生きてこれたのである。

 誰もが、誰かの人の役に立っているのだが、自らの存在を卑下したり、自分には能力がないとか「良いところ」がないなどと悲観する時はあっても、決してそうではない。

 神様は平等ではないかもしれないが、各々この世に生を受けた人間、ひとりびとりに、必ず「生きる力」や「生きる知恵」を与えて下さっているはずである。

 自分自身の良さ、自分自身らしい生き方に気づいて、遠慮せず家族、友人、知人の支えの必要なときには、甘えてすがってでも生きてほしい。

 きっと「平凡でも」、生きていて良かったと思える時が来るはずである。
コメント (1)
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