ガリバー通信

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相撲は国際大会。

2008年05月25日 | プロスポーツ
 大相撲夏場所で、久々のモンゴル出身力士以外の優勝力士が誕生した。

 ここ数場所は、朝青龍か白鵬の横綱になった二人のモンゴル人のどちらかが優勝する場所が続いていて、少し新鮮味に欠けていた日本の大相撲に、久々の若きヒーローとして大関「琴欧州」がぶっちぎりの14勝1敗での幕内最高優勝を飾った。

 どうも日本の国技だと言われる大相撲だが、どうしてもモンゴル出身力士のオンパレードで、少し嫌気というべきか食傷気味な感が否めなかった、最近の相撲界だったが、あの朝青龍事件以来、益々人気も低下気味だったところに救いの神とでも言うべき、新しいヒーローが誕生したわけである。

 残念ながら日本人ではなくて、ブルガリアからやって来て五年9ケ月の美青年、カロヤン・ステファノフ・マハリャシャフ、25歳がなんとなく時津風部屋暴行事件や朝青龍八百長疑惑など、大相撲界の暗雲を吹き消すようなさわやかな笑顔で、すがすがしく優勝したのである。

 千秋楽の一番でも大関、千代大海を堂々たる四つ相撲で寄り切って勝利して、愛くるしい笑顔で優勝の味をかみ締めていた琴欧州に対して、千秋楽の結びの一番を取った朝青龍と白鵬の横綱対決の相撲は、何と朝青龍の勝利で終わったのだが、突き落として両手をついた白鵬を朝青龍が突くという蛮行を行い、白鵬も突き返すという前代未聞の醜態を土俵上で披露してしまった。

 何とも後味の悪い、モンゴル出身の横綱同士の喧嘩を見せられてしまったために、余計に琴欧州のにこやかで屈託のない笑顔が輝いて見えたのかもしれない。

 優勝を目前にした緊張感からか、十三日目だけは安美錦に完敗した琴欧州だったが、朝青龍と白鵬の両横綱との相撲をはじめ、堂々たる勝ちっぷりであり、来場所の成績如何ではヨーロッパ出身の初の横綱誕生も確実な予感のする相撲内容であった。

 昨年8月に66歳で亡くなった先代の佐渡ヶ嶽親方(元横綱琴桜)に育てられた大関、琴欧州の幕内優勝だが、師匠に見てもらえなかったのは残念だが、大関昇進後の怪我や苦労も乗り越えて、引き継いだ元関脇、琴ノ若の現佐渡ケ嶽親方の指導の下で根気強く肉体改造や稽古に励んで、ついに栄光を手にしたのである。

 ブルガリアから昨日日本に駆けつけたお父さんの国技館での応援に応えての堂々たる優勝であり、新たな日本の大相撲が真の国際的な「SUMO」へと展開することを予期させるような欧州勢初の幕内優勝となった。

 大相撲の番付を改めて眺めても、前頭四枚目までの上位陣18名中に、モンゴル出身力士が7人と欧州出身力士が4人、日本人が7人という状況の中で、次の場所の優勝者も外国人となる確立が大いに高いと予想され、国技などという看板ではなく、「国際SUMO場所」と銘打った方がよさそうな勢いである。

 ともかくすがすがしい国際派の「琴欧州」の優勝おめでとう!!!。

コメント (2)
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