ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

中国大地震の被害は?

2008年05月14日 | とんでもない!
 ミャンマーのサイクロンによる大自然災害についで、十一日に発生した中国の四川省を中心とする大地震により、三日経った現在で分かっているだけで、一万二千人以上の死者が出ており、負傷者が二万六千人以上、また生き埋めなどによる行方不明者が二万三千人以上に上ると報道されている。

 この大地震の震源地は、アバ・チベット族チャン族の自治州なども含まれており、チベット族においては、先月のラサを中心とする人為的暴動についで、またもや自然災害とは言え、多くの被災者や被害が出ている。

 中国政府は、人民解放軍の救援部隊を中心に、「人命第一」を掲げて救出活動にあたっているらしいが、一部には「チベット事件」で悪評判の中国政府の人権意識の欠如という国際世論に対して、今回は汚名返上の機会として、「救出活動」における情緒的ニュースの発掘を第一にと報道関係者に政府から注文が出されたという。

 何とも、先のミャンマーでのサイクロン被害についての内実としての、軍事政権の国民の生命、財産を守るという第一義的な行動よりも、国家権力の「宣伝」を最優先するという悪い例の国家権力的対応が、中国政府にも見え隠れしている。

 今回の「中国・四川大地震」の規模は、推定だが阪神淡路大震災の規模の十倍近いものと推測されていて、死者、負傷者に関しても、未曾有の大人数の被害実態が近いうちに報道されることになるだろう。

 こうした大自然による大災害なのにも関わらず、先日のミャンマー軍事政権とも共通していると思われるのが、中国共産党を中心とする中国政府の救援や救出に対する対応振りである。

 日本国内においても、1995年1月に発生した「阪神淡路大震災」に端を発した、大震災や自然災害時の救援活動に欠かせない「救援犬」や「医師、看護師」「消防士」などと共に多数のボランティアが中国入りして救活動を行おうと、中国政府に対して意思表示して待機しているのだが、中国政府の返答はヨロシクナイ。

 ミャンマーの軍事政権も然りだったが、八月に北京オリンピックを控えている中国政府も、何を考えているのか、自国の威信と自信のためか、外国からの救援活動に対しては、未だ門戸を閉じているらしいのである。

 自国のオリンピックへのカウントダウンが、チベット事件や毒餃子事件などで暗くて嫌なムードに包まれている要素があるので、何とか汚名挽回をしたい思いで、外国に頼らず、自国政府と軍隊による救援活動で、成果を出したいと思っているらしく、結局、数万人の地震による被害者の救出が手遅れになる恐れが出てきている。

 今日現在、ビルマで起きたサイクロンによる死者は三万四千人を超え、行方不明者も二万八千人弱となっていて、計六万人以上の命が犠牲になった可能性が高いのだが、中国四川大地震による死者、行方不明者も四万人近くになる可能性も高まっている。

 自然災害がきっかけとは言え、国家権力の面子や自負で多数の尊い自国民の命を亡くしてしまうことになっているとすれば、全く本末転倒の「国家権力」と言わずにはおれない。

 面子よりも、一人でも多くの国民のいのちを救うための、最大限の努力と国際的相互扶助の精神での「救援要請」をすばやく行うべきである。
コメント (2)
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