ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

「王子」が好きな日本人?

2007年05月23日 | 日本の課題
5月20日の日曜日、また新しい「王子」が誕生したようである。

 岡山県玉野市で行われていた男子プロゴルフ「マンシングウェアオープンKSBカップ」最終日に、プロトーナメント初出場の高校生でアマチュアのゴルファー、石川遼選手が優勝してしまったのである。

 並みいるプロゴルファーを尻目に、弱冠15歳の幼き少年が、優勝賞金2000万円のプロトーナメントで、優勝したのである。

 1991年9月、埼玉県生まれで、小学一年生の6歳からゴルフを始めたというが、ゴルフの練習に行く父について行ったのがきっかけで、中学時代は陸上短距離選手で、二年生の時に全国中学校選手権で優勝したそうです。

 こんな彼の快挙について、早速テレビマスコミを中心に、どこかで聞いた様なキャッチフレーズとして、「ハニカミ王子」という称号をつけたのです。

 昨年の夏の甲子園を湧かせた早稲田実業の斉藤祐樹投手を「ハンカチ王子」と呼んだメディアですが、何と安易というか、また「王子」を誕生させました。

 確かにプロツアーで優勝した高校生である石川遼君は、初々しい青年であり、数多くの記者の質問やフラッシュの嵐の中で、少し「はにかみ」つつも、元気に明るくはきはきとインタビューに答えていた印象がありました。

 それにしても、気持ちのいい、清清しい少年、青年の登場で、アマチュアスポーツ界は、大騒ぎです。

 先の「斉藤祐樹投手」は、早稲田大学に進学し、一年生ながら先発投手として活躍し、ハンカチ王子の謂れの「青いハンカチ」こそ封印しているものの、実力を発揮して、人気だけの先行ではない真の実力派選手として活躍しています。

 一方、斉藤祐樹投手と投げ合って活躍した田中将大君は、ドラフトを経て、東北楽天イーグルスに入団し、そこそこの活躍はしていますが、「男前」と言われる顔ではなく、「ガキ大将」的なやんちゃ坊主のかわいい顔のため、「王子」と呼ばれることはありません。

 また石川遼選手の尊敬する先輩として紹介された選手も、アマチュアゴルフ界で、高校生として優勝経験がある実力者ですが、彼も決して「王子」とは呼ばれないでしょう。

 石川遼君と斉藤祐樹投手に共通するのは、さわやかな少年、青年像として、現代の大人社会が失くしてしまったかの様な「笑顔」と「誠実さ」なのです。

 あえてメディアの人たちは、「王子」と呼ぶことで、自分達も含めて失ってしまった「憧れ」や「魅力」として、誇張したかったのではないでしょうか。

 そのうたい文句である、「王子」たちを賞賛し狂喜乱舞する女性たちが急増していて、その「スター性」に対して、追っかけと共にストレスの解消を求めてる様にも思えます。

 宮里藍ちゃんやスポーツ界のスター性ある女性選手は、何故か「王女」や「「お姫様」扱いはされないのにね。
コメント (1)
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