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ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

米大統領と拉致

2006年04月29日 | 世界の問題
 昨日のトップニュースは、横田めぐみさんの母早紀江さんと弟拓也さんがアメリカ合衆国大統領ブッシュと面談し、北朝鮮による拉致事件の解決、すなわち国家的犯罪の拉致で人権を剥奪されている、横田めぐみさんをはじめとする多くの拉致被害者の救出に協力と国際的課題として取り組んでほしいと要望されたのである。

 横田めぐみさんが13歳で、突然北朝鮮工作員らの手によって拉致されて以来30年が経過し、韓国の拉致被害者の一人である男性と結婚しているらしいことが、関係者のDNA鑑定でほぼ解ったが、肝心の横田めぐみさんの消息と生死は未だに定かではない。

 横田さんのお父さんは体調が優れないために、今回の渡米は母早紀江さんと弟と一緒に拉致被害者家族会のメンバーも同行されたが、お二人が選ばれて大統領と面会し、現状と訴えを率直に述べられたことは大変有意義だったと思う。

 日本の某首相は二度の北朝鮮訪問を、その都度政治的パフォーマンスとして利用する様な対北朝鮮政策の展開の仕方で、実質的には日本人拉致被害者家族三世帯の帰国は実現したが、その後も多くの拉致されていることが確実な人たちの消息や生死が不明のまま、帰国に結びつく動きが全く進んでいないのである。

 二年前に死亡が報告された数人の日本人拉致被害者を含め、韓国、タイ、マレーシア、イタリア、東欧諸国なども含む多数の北朝鮮による拉致被害者の実態と救出への情報が見えないままである。

 ぜひ、この横田めぐみさんの母と弟との米大統領との会談が、世界的人権問題として世論の力もバックに、世界のポリスを自称するアメリカ合衆国の経済力と政治的指導力で「拉致被害者の救出」に結びつくことを強く祈り、期待するものである。

 ご高齢になられている日本人拉致被害者のご両親をはじめ、長年の残された家族の皆さんの悲しみと虚しさを、何とか早期に解決できる方向で努力していただき、どうしても元気な姿で家族との再会が実現することを祈るのみである。

 先日、第二次世界大戦に出征以来、60数年ぶりらロシアに滞在しておられた80代の元日本人兵士の男性が、家族や地元では死亡したものと思われていたのに、ご健在であることが判明し10日間ほど一時帰国されていたが、事情は全く異なるが、ぜひ横田さん、有本さんをはじめ拉致された日本人の、ほんとうの消息と生死が判明した上での再会を期待したい。

 金正日北朝鮮への経済制裁をアメリカを先頭に、日本、ロシア、韓国などが一斉にすれば、中国の支援はあるものの、北朝鮮の庶民の日常生活や国家体制の維持が困難になり、北朝鮮の国家的崩壊、朝鮮半島の統一というシナリオが近づくであろう。

 なによりも最大の人権問題である「拉致被害者」の救出に、世界のポリス米国の大統領が深い関心と解決策への意思を持ってくれたことが何よりも、大きな壁を崩すきっかけとなってほしい。

 くれぐれも小泉首相のようなパフォーマンスにだけは終わらせてほしくない。
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チェルノブイリ原発事故から20年

2006年04月26日 | 世界の問題
 4月26日は、旧ソ連時代の1986年に、現在のウクライナ共和国のチェルノブイリにある原子力発電所の四号炉が最悪の大爆発をして、世界中を放射能汚染の恐怖に陥れた日から、満二十年の記念の日である。

 その当時のソビエト政府は、この事故の報道管制をひいたために、周辺に住むロシア人達も、ことの重大さの認識がほとんどないままに、三十キロ圏内の住民は翌日から一斉にバスで強制的に避難させられたのである。

 十万人以上の圏内の人々を圏外に避難させるだけでも大変なバス台数と誘導や説得に公務にあたる人たちが関わっていたと思われるのである。

 一方、四号炉の爆発火災の消化と共に、四号炉から放出される未曾有の放射能を食い止めるために、巨大なコンクリートによる「石棺」と呼ばれる建造物と言うか、囲いが造成されたのだが、この構築にも数日を要し、多数の労働者や消防士達が、事の重大さを認識させられずに徹夜の突貫工事に従事させられたのである。

 この原発事故で直接亡くなった人は、四千人と言われているが、とんでもない多数の放射能被害者が出ていて、現在に至る20年間で10万人以上の人が亡くなっているとも言われ、今後数十年間にトータル60万人以上の人々が、チェルノブイリ原発の影響で命を縮めるといわれているのである。

 日本では、水俣病と言う公害病が公式に発表されてから来月一日で五十年となるが、発見から十年以上は、国もチッソも責任を認めず放置して、その間にも多数の有機水銀中毒患者が増大していたのである。

 また薬害エイズにおいても、最近大問題になった感のあるアスベスト被害による中皮腫や肺がんの発症責任も、漸くクボタなどの製造会社が非を認めて保障の第一歩が出だしたばかりである。

 昨日、満一年を迎えた、JR福知山線、尼崎での電車脱線転覆事故の場合も、当初、JR西日本は線路上の置石が原因とするような見解を発表し、会社や運転手の責任と言う態度ではなかったのであり、107名もの犠牲者と400名を越える負傷者の大惨事となってから会社の安全性への軽視や運転手への教育のあり方などが浮き彫りにされだし、問題は人災的要因が強いと指摘され出したのである。

 いずれの事件、事故も人間の愚かなミスや企業の効率性や経済性の優先による、安全、安心の担保が優先されて来なかったプロセスに問題があるのである。

 昨今のJAL日本航空問題も含め、企業の社会的責任と安全、安心を最優先とする企業スピリットが欠如しているのである。

 耐震設計偽装や食品添加物問題なども、よくよく考えると「お金が儲かればいい」とする企業モラルの欠落が招く大きな危険、すなわち命や健康に多大な影響を与えることをシュミレーションできない、いやしようとしない、人間の勝手さ、無責任さの現れである。

 自分の命や健康を疎かにしたり、どうでもいいと思う人はいないはずである。

 他人の命や健康をも十分シュミレーションできる人格と能力ある、社会的にはエリートと呼ばれる人々が、如何に他人の健康や命を軽んじているかが明白に見えているのである。

 自分の命と健康は、自らが守らねばならないのだが、選択の余地が示されない危険性が、日常生活には潜んでいるので、しっかりと見極める必要がある。
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STOP原発!!!

2006年04月16日 | 世界の問題
1986年4月26日に、あのチェルノブイリ原子力発電所の4号炉の爆発事故が起きて、今年で満20年を迎える。

 大量の放射能が全世界にバラまかれて、旧ソビエト連邦のウクライナから約八千キロも離れた日本の地にも放射能が飛来して、甲状腺ガンの原因となる放射性ヨウ素が、日本でも母乳や牛乳から検出されて大問題となりました。

 私は、この原発事故から四年後の1990年五月に、日本チェルノブイリ連帯基金のメンバーとして、多くの仲間達と一緒に、事故後コンクリートの「石棺」と呼ばれる巨大な放射能防護壁に囲まれたチェルノブイリ原発の四号炉を見て、隣の国ベラルーシ共和国で多くの被曝した子ども達と会いました。

 事故後からベラルーシ共和国ならびにウクライナ共和国、ロシア共和国を中心に、多くの子ども達の被曝による甲状腺ガンが続発し、その治療と医薬品不足を補うための日本のボランティア団体が活動を始めたわけです。

 チェルノブイリの子ども達は、突然の原発事故による被曝と言う悲劇の中でも、明るく振舞っていましたが、多くの子ども達が治療の甲斐なく若くして、この世を去っています。

 世界で原子力発電が開始されて以来、アメリカ合衆国のスリーマイル島事故をはじめ、数多くの原発事故が起きており、その影響による生態系ならびに人間の健康被害は相当なものなのですが、国や原子力開発に熱心な企業、団体があるため、その詳細は公表されないケースも多く、事実は隠蔽化されかねません。

 日本でも死者を出した原発関連事故は、東海村のJOC事故や敦賀原発での放射能を含む熱湯噴出事故などがあり、尊い命が直接原発関連事業所で失われています。

 また直接的な事故による被害者だけでなく、原子力発電の間接的な被害者は、原発の底辺労働者である下請け企業や派遣社員等、原発関連会社で働いた人たちの中で、若くして放射能ガンの発症で亡くなった人も数多くいるのです。

 私の友人の一人でもあった敦賀のお寺の和尚も脱原発の運動のさなかに若くして、たぶん放射能による影響と思われるガンで亡くなっています。

 関西電力や東京電力等、電力各社は原子力発電による電気の供給は安全であり、現在の電力の需要の三分の一は、原子力発電によるもので、日本の電力供給には欠かせないと宣伝しています。

 しかし、水力発電や火力発電をセーブしても原子力発電を優先した電力生産、供給を至上命令の如く実施していて、決して原子力発電が無ければ全く日本の電力事情を賄えないわけではないのです。

 新しいエネルギーで安全な電力生産を可能にする、太陽熱、風力、地熱などと共に、脱原発を目指す意欲さえあれば十分現代の科学技術の進歩によるプラントでの電力生産、提供が可能なのです。

 多くの国民、学識経験者達が、この原発問題に口を閉ざしてしまっているために、政府と電力各社と原発に連なる利害企業が、脱原発を許さない体制を固めているだけなのです。

 チェルノブイリ原発事故から20年の現在、再び「STOP原発」を強く要望したいと思います。
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平和を築く絵画展!

2006年04月05日 | 世界の問題
 私の敬愛し尊敬する小野忠熈先生が、来る5月10日から一ヶ月間の日程で、京都立命館大学国際平和ミュージアムを会場に、国際平和ミュージアム主催の2006年度春季特別展として、「平和を築く・小野今絵画展」を開催されることが決定した。

 私は1989年に、「まちぐるみ公園化構想懇談会」なる勉強会で初めてお会いして以来、勝手に私の実父は21歳の時に他界しているのだが、この町での「お父さん」として慕いながら、事ある毎にお伺いして、示唆に富んだいろんな言葉やご意見をいただいている先生であり、私にとっての師匠と言っても過言ではない方なのである。

 画号を小野今とされている先生の生い立ちから現在に至る経歴は、簡単には語れないのだが、1920年に香川県に誕生されているので、今年86歳になられる高齢なのだが、絵と平和に対する内に秘めたる熱い思いは強く、今回の絵画展のテーマも、「平和を築く」とされているのである。

 お若い頃から絵を描くことがお好きで、東京の美術学校に入学が決まっていたのだが、絵描きで飯は食えないとの反対で、立命館大学地理学科を卒業され、広島県生羅中学、高校の教諭を経て、山口大学教授になられ、考古地理学という学問の第一人者として、「高地性集落論」の専門家として高名な先生でもあります。

 1983年に学究生活を離れられて、私達の町、たなべに縁あって引っ越してこられてからは、独特の絵画観を持たれて、とってもエネルギッシュかつユニークな発想の作品を描かれて、現在に至られたのです。

 私は、先生と奥様と長きに渡り、親子の様に付き合いをさせていただいて、多くの価値観、人間観を教えられ、特に教育と平和に関する強い意志と希望を抱かせていただく示唆を授かったと思っているのである。

 今回の「平和を築く・小野今絵画展」は、特に平和への希求が強く表現された作品が中心で、まさに国際平和ミュージアムが主催されるにふさわしい作品の数々と内容となっているのである。

 小野先生は、「憲法9条メッセージ・プロジェクト」の呼びかけに、「無謀に始めた悲惨な第二次世界大戦の猛省から生まれた日本国憲法は、平和と安らぎを願望する人類の至宝です」という言葉を寄せられていて、「大正、昭和、平成の世を生き、戦争を身をもって体験し、八十路(やそじ)の坂を越えた主権者として、良心から全身全霊で9条を守り憲法の活用を切望します」と熱い思いを吐露されています。
 
 小野今画伯の「命の燃焼の証」とも言うべき貴重な作品の数々が立命館国際平和ミュージアムに寄贈されたので、そのお披露目と共に、「平和と安らぎ」の先生のメッセージを感じていただきたいと思います。

 ぜひ、5月10日から6月10日まで、月曜日を除く9時半から16時までの開館時間に、足を向けてください。

 なお、5月14日と28日の日曜日には、午後2時から先生による作品解説が行われます。みなさんご覧下さい。感じてください。そして発信しましょう。
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もったいない!

2006年03月22日 | 世界の問題
 京都議定書の発効を記念した昨年の京都集会に、ケニアの環境副大臣である、ワンガリ・マータイさんが毎日新聞社の招きで来日し、「もったいない」の精神の大切さを世界にアッピールしたのである。

 1940年生まれの66歳とは思えぬ、元気で明るく存在感のある女性で、会場に登場されただけで、異彩を放つと言っても過言ではないほどのオーラの持ち主でもあった。

 彼女は国の派遣の留学生として、アメリカの大学に学び、修士号を取得した秀才でもあるが、ナイロビ大学で東アフリカ女性最初の博士号をも取得し、77年には、非政府組織「グリーンベルト」を創設し、81年から7年間、ケニア女性評議会の議長を務めたのである。

 2002年に圧倒的得票率で国会議員に選出されて、キバキ政権下で環境・天然資源副大臣に任命されたのである。

 2004年には、環境分野で初めてのノーベル平和賞を受賞し、2005年に環境副大臣に再任されて、今日に至っているのだが、先の冬季オリンピック大会、イタリアのトリノの開会式では旗手も務められたらしいのである。

 ケニア山に近い農家に生まれて、カエルや鳥が大好きなおてんば娘だったのだが、自然の恵みに感謝し、自然を大切にする心が「もったいない」という日本語に凝縮されていると知って、環境を守る行動を起こさせる言葉として、「MOTTATNAI」を世界中に広めているのである。

 博士号を有する政府要人ではあるが、隣のおばさん的、親しさと気楽さがあり、威圧感や権威的なところは微塵もないのである。

 祖国では、農村の貧しい女性達と共に、三千万以上の木を植えて、資金、技術、教育を提供し、活動は女性の地位向上を含む、ケニアの民主化運動に繋がり、独裁的だった前政権下では、度々逮捕され投獄されても屈しなかった精神の持ち主である。

 「平和のためには、資源を適切に管理する良い政府が必要」と説き、男性が考えるのは、今日とせいぜい明日。それに選挙と権力のことばかりと言い、女性は植林を通じて、子ども達の未来について考えていると話すのである。

 再度来日したマータイサンは、各地で市民と交流し、行く先々で熱烈な歓迎を受け、日本経団連での講演では、ペットボトルから作られた風呂敷をスカーフがわりに首に巻いて、「これぞ日本の産業界のマジック」と讃えたそうで、「環境を守るための知識や技術力を世界に広げて」と産業界にエールを送ったそうである。

 明るく屈託の無いアフリカのおばさんが、「もったいない」を合言葉に、世界の環境問題に、積極的に発言し、多様な提唱をしている行動に共感し、我々日本人も「もったいない」の原点に立ち返って、地球環境保全に積極果敢に挑戦しようではありませんか。
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真贋論争の決着

2006年03月20日 | 世界の問題
 やっと収まった様子だが、民主党の永田議員が追及の根拠として使用した「偽メール」事件の決着は、本人の国会懲罰委員会での処分で終了するらしい。

 しかしである。この「メールの真贋」を巡っては、約一ヶ月以上、大切な国会論議が棚上げにされて、「武部官房長官」と「ホリエモン」に纏わる疑惑も吹っ飛び、民主党と永田議員本人が、批判の的となっての大騒動となってしまった。

 私は、このメールの真贋について、マスコミも含めて大報道大会となってしまったのだけれど、覚めた見方をしていた。

 もし、これが偽メールだったとしても、昨年の総選挙における、堀江貴文ライブドア社長を、広島県の小選挙区の亀井静香氏の対抗馬として「刺客」として送り込み、自民党公認ではなかったが、武部氏は「我が友、我が息子」と持て囃して、大センセーショナルな選挙戦の、客寄せパンダ的人材として使った事実は変わらないのである。

 今回のホリエモン逮捕劇の背景に、多くの真贋を問われる事態が隠されてもいるし、総選挙においても、どちらが偽者で、どちらが本真物かは全く区別がつかない位の泥試合が各地で展開されたのである。

 昨秋の選挙で、多くの刺客や対抗馬が立候補した中で、ホリエモンは落選したが、当選した小泉チルドレンと揶揄された新人議員の中にも、真贋が問われかねない代議士もいると思われるし、杉村大蔵議員も、その一人ではなかろうか。

 何を正しいと断言し、何を偽りと断定するのかは、見る人、語る人によって変わる場合もあるが、どう見ても「間違い」と言わざるを得ないものも、政治の世界では登場するものである。

 あのイラク戦争をしかけた「ブッシュ・アメリカ」と、それに盲目的に追従した「小泉・ニッポン」の「大義名分」とは何だったのだろうか。

 もう忘れかけておられる方もいると思われるが、「フセイン政権は、大量破壊化学兵器を持っている」であり、その大量兵器が世界をダメにするので、それを抹消するためにとの立場から、アメリカはイラク戦争を始めたのである。

 しかし、「大量破壊化学兵器」は無かったと、アメリカは認めざるを得なくなり、アメリカ大統領も、それを認めたのである。

 アメリカに追従し、憲法違反のイラク派兵を、いろんな理屈で実行した、小泉首相は、「フセインがここにいないからと言って、フセイン大統領がいないとは言えない」とまで豪語して、「イラクの大量破壊兵器」と言う、「ガセネタ」を提供したUSAに、しっかりと騙されたのである。

 なのに、自分のことは棚に上げて、国会の予算委員会で、小泉首相は「ガセ」とは、「偽った情報」と得意満面で、民主党の永田議員に説明をしていたのである。

 ご自分の「ガセネタ」に基づく、アメリカ追従と、自衛隊の「人道支援」と言う名の下での「海外派兵」の決定は如何だったのだろうか。

 永田議員の入手した「メールの真贋」を、鬼の首でも取った様に問題にするのなら、「イラクの大量破壊兵器の真贋」は、もっと大変な「ガセ」をアメリカにつかまされた偽情報だったのだから、新聞一面広告でも、小泉の私費で訂正、お詫び広告でも出すべきである。

 全く茶番劇の「国会での真贋論議」は、自らの自民党と公明党の「ガセネタ」による、政策判断の過ちであり、憲法をも踏みにじる大変な失態だったのである。

 小泉よ、武部よ、民主党、永田を責める前に、自分達の行為を恥じて謝るべきである。
 
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割れ窓理論

2006年03月16日 | 世界の問題
 みなさん!、「割れ窓理論」って知ってますか?

昨年11月に、大阪商工会議所が主催する「きっとできる、まち再生」と題する、シンポジゥムが開催され、「割れ窓理論」による「まちの再生」への実践ガイドブックを作られ、地域の安全マップ、落書き対策、放置自転車対策、まちの美化対策などの章に分けて、理論と実践手法がまとめられている。

 この「割れ窓理論」は、犯罪と汚い町として、世界的に有名であったアメリカ合衆国のニューヨーク市が、軽微な違反や行為を見逃さないことで、犯罪の抑制や環境の美化を達成したことから、名づけられたものなのだそうである。

 つまりニューヨークでは、地下鉄の落書きや散らかったゴミを放置せずに、徹底的にきれいにすることで、犯罪を誘発しにくい美しい都市環境をつくりあげたそうなのである。

 「安全、安心」は、誰もが望むキャッチフレーズだけれど、都市空間においては、益々「安全、安心」が脅かされている現状は否めないのである。

 これを主催した「大阪商工会議所」は、昨年「大阪賑わい創出プラン」を策定し、地域経済を引っ張るエンジン産業として、ツーリズム産業の振興を活動の柱とされたそうですが、賑わいを取り戻すためには、まず地域が「安全、安心」できるために、治安をよくすることが必要だとし、この理論の実践を提唱されたのである。

 まちの治安を良くするのは、警察だけでなく、自治体、企業、団体やNPO、市民が、それぞれの役割と責任を果たして、違法な駐輪、駐車、違法看板、落書きなどへの対策を実行するための「まち再生ワーキンググループ」を立ち上げて調査、研究をされたのです。

 こうした成果を「割れ窓理論実践ガイドブック」として編纂され、今後、各地域の、まちづくり団体、町内会、PTA、子ども会など、様々な主体として活動が可能な団体、組織に向け、参考として発行されたのです。

 わが町でも、全世界中のまちで、住民主体の「まちの再生」は大きなテーマとなっているはずです。

 ひとつの手法として、この「割れ窓理論」が理解され、多くの賛同者と実践者が生まれれば、世界中のまち並みや地域が変化し、人の心と共に、美しい町、まちの再生につながるムーブメントとなることでしょう。

 「きっとできる、まちの再生」という、願いに向かって、自立、自助、共助の精神で、皆さんも縁あってすんでおられる「わが町」の再生、美化、犯罪の抑止などのために、出来ることから初めてみては如何でしょうか。

 軽微な問題や現象、行為を「見て見ぬふり」をせずに、地域の人たちや行政、企業、団体の協力も得て、問題提起し、できることをみんなでやることから、「まちの再生」、そして、「住みよいまち」に近づけることができるのではないでしょうか。
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英語の前に日本語を

2006年03月14日 | 世界の問題
 「国家の品格」がベストセラーとなっている東大教授の藤原正彦氏が、先日フジテレビの番組で中曽根元首相と共に出演し、日本の文化と国柄について語っていた。

 私は彼の語る全てに同感ではないが、最後に語っておられた「小学校での英語教育の導入」についての意見に対しては、基本的に共感を覚えたものである。

 日本の教育の原点は、「読み、書き、そろばん」と昔から言われてきた様に、「日本語」の読み、書きが出来て、基本的な計算、つまり数量の概念がわかることが一番大事なのである。

 すなわち、日本語を理解できなければ、日本文化や歴史をはじめとする、日本人と日本の自然に関わる、あらゆることに対する知識や考え方などを、まず理解することや学ぶことが、しっかりと出来ないのである。

 現代の日本人は、最低九年間の義務教育に始まって、高校、大学まで進学する人が、約七割近くになっていて、長期間の教育の場に通学しているのに、中学から学んだ英語も、まともに会話や読み書きが出来ないのが現状である。

 しかしである。いくら国際社会で活躍できる日本人を教育しなければならないと言っても、基本的な日本語を十分、読み書きできないままに、英語が話せたり、理解できたとしても、真の国際人、すなわち日本人としてのアイデンティテイをしっかり持って、日本人としての日本文化や歴史を語れる中身を持たない、英会話ができるだけの人になるだけである。

 真の国際人を育てるためには、早期の英語教育が必要だとの見解から、文部科学省の指導で、多くの小学校での英語授業が始まってはいるが、果たして「国際人教育」に繋がるのであろうか、はなはだ疑問である。

 確かに幼いうちから、音としての英語を聞き、話すことは、「英語を習得する」上では近道だろう。でも「英語」で話せても話す内容が無ければ、「仏を作って魂入れず」と同じで、意味を持たないのである。

 すなわち、話すべき内容、考え、知識を、ある程度学習してから、それを伝える技術のひとつである、「英語の上達」に集中的に取り組むことが肝心なのではないだろうか。

 中学からの英語教育を、私達多くの大人が体験はしているが、しっかりと話せないのは、やっぱり「英語教育」のあり方が、文法や読み書きが優先され、しかも受験のための英語教育が主であったための弊害だと推察されるのである。

 小学校から、たとえ英語を話せても、生活環境に主に英語を話す機会がないと、スグに英語を忘れてしまうものである。

 私の甥っ子、姪っ子は、小学時代にアメリカ西海岸に、義兄の仕事の関係で二年間生活した経験があるため、帰国した当時は、英語で話せて、英語の読み書きも優れていたように思うが、ただそれだけで今は全くと言っていいほど、英語を身近に必要としない生活の中で、話せるとは言いがたい。

 全ての日本の教育の原点として、小学校からの英語教育の導入を急ぐのではなく、じっくり日本語の読み書きを中心として、コミュニケーションの第一言語である、日本語を徹底的に教育していただきたいと思うものである。

 「教育」とは字の通り、教え、育むことである。日本語の理解を通じて、会話し、多くの本を読み、日本の文化、伝統、歴史などの、あらゆる「良さと問題点」をも、理解できる子どもとして成長し、英語をはじめとする外国語を使える人間になってほしいものである。

 
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権力のうそ

2006年03月06日 | 世界の問題
 今日は啓蟄、春の訪れを感知した虫達が、地中からちょっと顔を出すとされている、春に確実に近づいていることを感じさせてくれる日である。

 日本全国、各地で「春一番」と呼ばれる、風速20メートルを越えるような風が吹き、気温も日中15度からところによれば20度を越える、温かな日がやってくるのである。

 しかし、「温かくなったね」と話したり、感じたりする日が来たと思ったら、「寒の戻り」とか言って、寒さがぶり返したりもしながら、確実に『春』を迎える準備を、生態系の自然の中に生きる動植物はしているのである。

 人間だけが、そうした準備が益々下手になってきており、先週の土曜日などは、京都南部の地域を車で走っていると、何と早や、「ホットパンツにTシャツに短いジャンバー」姿の若いお姉ちゃんが闊歩しているかと思うと、その後ろから、まだ真冬と思われるダウンジャケット姿の若者もいて、今が春なのか冬なのか、人間社会は個人差もあり、わからないのである。

 さて、「権力のうそ」と記したのは、ご存知の「京都九条警察署の保護した男性を車庫のコンクリートの上に、一月の寒い日に放置して、凍死させた事件」である。

 97年1月16日の事件だが、当初警察署は、パトカー内に保護していたが死亡したと「うそ」の発表をしていて、その後2002年秋に内部告発で、事件が発覚し、「虚偽有印公文書作成」等の容疑で、当時の署長ら九名が書類送検されたのである。

 京都地検は、「署長が指示した犯行」として、被告を起訴し、部下は不起訴としたのである。京都地裁は無罪を言い渡していたのだが、上告審の大阪高裁は、今日「逆転有罪」とし、元署長に懲役一年六月、執行猶予三年を言い渡した。

 被告は、この有罪を不服として最高裁に上告するらしい。

 しかし、この事件の報道があった2002年秋に、この事件は警察ぐるみの失態隠しで、「ばれなきゃ隠す」と言う組織のうそ工作がなされた典型的な事件だと感じていた。

 警察には、正義を守る法の番人として、庶民の生活、命、財産を守るべき重要な仕事に従事するための権力が与えられており、多くの警察官は日夜、体を張って勤務されていることだと信じている。

 でも制服を着た警察官も普通の人間である。時には判断ミスや仕事を軽んじてしまうこともあるだろう。人間としてのミスや失敗を素直に認めて反省するよりも、「警察の大儀」を守るために、組織内部で隠してしまったら判らないだろうと、虚偽すなわち、うそを黙認してしまう体質もあるのだろう。

 なにせカッコのいい警察官が、カッコ悪い失態やミスを素直に認めたり、発表したりすると世間からどんなに批判されるかを、一番恐れているからである。

 「権力」すなわち、「他人を支配する力」を国家からゆだねられている「警察」という組織と警察官は、法の番人として決して誤ってはいけないのである。

 人として過ちを犯したと思った時、また他人から過ちを指摘された時に、どの様に振舞うかが、その人の人間としての「値打ち」なのかも知れないと思うのである。

 「権力」を日頃行使する者は、権力を否定されそうな「失態」を自らが認め様としないばかりか、「私達は悪くない」と、事実を組織的に隠蔽しても、組織の正義を守ろうとする習性があるのである。

 個人の罪や裁判はどうでも良いが、組織の隠蔽は事実だったのだから、「警察」として、謙虚に謝罪すべきである。

 「うそをついたと謝れない」人たちの組織に、他人を指摘したり権力を行使する資格はない。
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ソマリアのスーパーモデル

2006年02月22日 | 世界の問題
 日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」の一部を見た。

 水曜21時30分から22時24分まで、司会、笑福亭鶴瓶、中居正弘とアシスタント、馬場典子アナウンサーで、世界中の仰天ネタを伝えるバラエティ番組である。

 今晩、たまたま朝のトリノオリンピックの女子フィギュアのショートプログラムの日本選手の活躍ぶりを改めて確認しようと、チャンネルを回して、この番組の一コーナーで「ソマリアの女性、ワリスさん」の紹介に出会ったのである。

 途中からだったかも知れないが、アフリカの角と呼ばれるソマリアは、インド洋にに突き出したエチオピアの東の国で、エチオピアとの紛争に敗退し、窮乏化した国を社会主義革命を目指すマレハン族が一党独裁し、貧しい他氏族の遊牧の民たちは、さらに貧困にあえぐ様になったという。

 そんな中、1982年から反政府武装闘争が表面化して、バーレ大統領が追放されて、暫定政権下で内戦が続いていたのである。

 そんな国情下で貧しく男尊女卑の典型的な種族の次女として生まれたワリスさんの身の回りでは姉が行方不明になったり、弟が幼くして亡くなったりする事態が生じ、13歳の時父が何と60過ぎの男との結婚を決めて、ラクダ五頭との交換で嫁に行くことを嫌って、彼女は家を飛び出して夜中に逃げ、何日も砂漠を彷徨って町にいるという母方の姉を探して歩き続けたのである。

 しかし町の方向もわからず数日間は彷徨い、父が追いかけてきたのも振り切って、何日もろくに食べ物も無く水もほとんど飲めず行方知れずになりそうに、砂漠の中で意識を失っていたのだそうである。
荷台に乗せられて街中まで連れてこられ、全くわからない町中で叔母さんの名を多くの人に尋ねて歩いて探しまくったのである。

 偶然にも、彼女のおばさんを知っている人に出会い、漸く母の姉の家に身をおくことが出来たのである。

 実は彼女の姉の行方不明も、数年前に父の人身売買のような結婚を嫌って家を脱出したらしいのだが、いまだに生死すらわからないと、母に自分が家を出る時に聞いていたのである。

 彼女は砂漠でライオンに襲われそうになり、死んでも仕方が無い場面にも遭遇しながら九死に一生を得たので、絶対生き抜こうと歩き続けて奇跡的に町までたどり着き、おばさんの家では必死で働いたというのである。

 そのうち親戚の男が英国のソマリアの領事館で働くため、メイドを探していることを聞き、自分が名乗りを上げて四年間、英語もわからないイギリスで必死で働いたが、お金を貯めることも出来ないうちに、親戚の男は母国に帰る時が来た。

 ワリスは母の元へ帰る約束を果たすためには、まだ帰れないと自分のパスポートを地中に埋めて帰らずイギリスに滞在し続けて、レストランの厨房で働き続けていた時に、初めて英国に来て英語もわからなかった時に町で声をかけてくれた男性に再会したのである。

 この男性は著名なカメラマンで、彼女の美貌を見出してモデルとしての被写体として、彼女をスーパーモデルに変身させたのである。

 スーパーモデルとなったソマリアの貧しい遊牧民の娘ワリスは大活躍し、国連親善大使に任命されて故郷ソマリアに帰り、母とも15年ぶりに再会を果たし、現在は封建的なソマリアにまだ伝承される「女子の割礼廃止」などを訴えていると言う。

 ほんと奇跡と偶然と強い運命、生命力が彼女のエンパワメントを開花させて、世界で活躍するスーパーモデルと国連親善大使という役割をも与えたのである。

 まさに世界仰天ニュースであった。
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