ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

もったいない!

2006年03月22日 | 世界の問題
 京都議定書の発効を記念した昨年の京都集会に、ケニアの環境副大臣である、ワンガリ・マータイさんが毎日新聞社の招きで来日し、「もったいない」の精神の大切さを世界にアッピールしたのである。

 1940年生まれの66歳とは思えぬ、元気で明るく存在感のある女性で、会場に登場されただけで、異彩を放つと言っても過言ではないほどのオーラの持ち主でもあった。

 彼女は国の派遣の留学生として、アメリカの大学に学び、修士号を取得した秀才でもあるが、ナイロビ大学で東アフリカ女性最初の博士号をも取得し、77年には、非政府組織「グリーンベルト」を創設し、81年から7年間、ケニア女性評議会の議長を務めたのである。

 2002年に圧倒的得票率で国会議員に選出されて、キバキ政権下で環境・天然資源副大臣に任命されたのである。

 2004年には、環境分野で初めてのノーベル平和賞を受賞し、2005年に環境副大臣に再任されて、今日に至っているのだが、先の冬季オリンピック大会、イタリアのトリノの開会式では旗手も務められたらしいのである。

 ケニア山に近い農家に生まれて、カエルや鳥が大好きなおてんば娘だったのだが、自然の恵みに感謝し、自然を大切にする心が「もったいない」という日本語に凝縮されていると知って、環境を守る行動を起こさせる言葉として、「MOTTATNAI」を世界中に広めているのである。

 博士号を有する政府要人ではあるが、隣のおばさん的、親しさと気楽さがあり、威圧感や権威的なところは微塵もないのである。

 祖国では、農村の貧しい女性達と共に、三千万以上の木を植えて、資金、技術、教育を提供し、活動は女性の地位向上を含む、ケニアの民主化運動に繋がり、独裁的だった前政権下では、度々逮捕され投獄されても屈しなかった精神の持ち主である。

 「平和のためには、資源を適切に管理する良い政府が必要」と説き、男性が考えるのは、今日とせいぜい明日。それに選挙と権力のことばかりと言い、女性は植林を通じて、子ども達の未来について考えていると話すのである。

 再度来日したマータイサンは、各地で市民と交流し、行く先々で熱烈な歓迎を受け、日本経団連での講演では、ペットボトルから作られた風呂敷をスカーフがわりに首に巻いて、「これぞ日本の産業界のマジック」と讃えたそうで、「環境を守るための知識や技術力を世界に広げて」と産業界にエールを送ったそうである。

 明るく屈託の無いアフリカのおばさんが、「もったいない」を合言葉に、世界の環境問題に、積極的に発言し、多様な提唱をしている行動に共感し、我々日本人も「もったいない」の原点に立ち返って、地球環境保全に積極果敢に挑戦しようではありませんか。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自然農に戻ろう! | トップ | 背が高くなっちゃった。 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いらないもの。 (みっちゃん)
2006-03-26 09:38:50
 今の生活には、いらないものもたくさんある。

テレビの宣伝や売らんがためのチラシや口コミに乗せられて買ってしまったものもたくさんあるる。しかしほとんどが特に生活に必要でもないものである。

 お金に余裕があるわけでもないのに、ついつい買ってしまう。無駄な買い物も、もったいない!そのものである。止めたいけど、止められない病気みたいなものである。
返信する

コメントを投稿

世界の問題」カテゴリの最新記事