「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

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こころざし深き人には・・

2017年07月24日 | お茶三昧

  

利久道歌「こころざし深き人にはいくたびもあわれみ深く奥ぞ教うる」

お茶友からこんな話を聞きました。
あるときお点前を教えていただいていた時、
先生のおっしゃることが違っているのではと思ったけれど、
でもその時は「はい」と直してお点前を終えたそうです。
その日家に戻ると、先生からお電話があり、
「今日のお点前、間違えてお教えしたところがあります、
訂正しておいてくださいね」と。

その方は、
「自分がおかしいなと思った気持ちが態度に出たのかも」
と言っていましたが、それはそうではなくて、
その方の日頃のお稽古の真剣さゆえだと思いました。

教える、教えられるということは、お互いの心構えが反映されますね。
真剣な方には教えるほうも真剣です。
それは反対にも言えることで、
真剣に丁寧に教えられると、習うほうも真剣になるようです。

ですから、その話で利休道歌を思い出し、
辛抱強く何度でも、きちんと教えなくてはと、新めて思いました。

こんなこともありました。ある方を教えていた時、
とてもお上手で、あまり直すところもなくお点前を終えました。
次の方は、気になるところが多く、
それは先になさった方より、ずっと日が浅い方でしたので。
終わって、スムースに終えた方は今日は上手にできて、嬉しいと思い、
たくさん注意された方は落ち込んだかと思ったのですが、
そうではなかったようです。
何も言われなかった方のほうが、ぽつっと冗談のように、
「先生私みすてられたのですか。」と。
以前教師をしていた時に、いつも子供に言いました。
「注意されているうちに直しなさい、あきらめて注意されなくなったらおしまいよ」と。
ですから、注意をしなかった時は、良くできたからだとわかるように、
ちゃんと言葉に出して褒めてあげなくてはいけないのです。
そんなことも思い出しました。

どんなに酷暑の日々でも、稽古場はいつも真剣勝負なのですよね。
暑さも忘れる時間でありたいです。

それでも風炉の火の前に座ると、
エアコンも効かないくらい暑いですけれどね。
皆さんは「冷汗です」とおっしゃいますが。

 

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