国宝の茶室「待庵」を初めて訪れました。
あまりに有名で、何度も写真や映像で見た茶室ですが、
実際の「待庵」はそれよりずっと静かでした。
オーラがあるとか、感動したとかそんな言葉がなにも当てはまらない、
ただただ静かな茶室でした。
茶室と同じように、小さな「山崎」駅のすぐ目の前に「待庵」はあります。
「見学謝絶」の札の下がる玄関のわきに、
「国宝」の看板が。
一月以上前に見学許可をもらった人だけが門をくぐれるという、
毅然とした空気が、漂う玄関です。
許された一時間の間の、思い思いの見学でした。
入室と写真撮影は許されませんでしたので、
にじり口から茶室の中を拝見しました。
にじり口はやや広く、隅炉の位置も
塗りまわしの床もはっきりと見えました。
二畳が思ったより広く感じられるというのも実感できました。
利休好みの「芝山」手水鉢 秀吉の命名によるといわれます。
「老松」茶入れの謂れの松。枯れ死したため現在は三代目とか。
国宝を守る苦労はいかばかりかと、そんな思いに駆られました。
何時かは訪れてみたいと思っていた場所ですが、
百聞は一見にしかず・・・
さまざまに感じていたことが、終結したように思えました。