クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-03 No.5-2

2009年03月04日 19時37分49秒 | Weblog
8.570519
モーツァルト:ピアノ三重奏曲集第2集
1-3.ピアノ三重奏曲第4番ホ長調 K.542/4-6.ピアノ三重奏曲第5番ハ長調
K.548/7-9.ピアノ三重奏曲第6番ト長調
K.564/10-12.ピアノ三重奏曲 K.442(未完の楽章をM.シュタードラーが補筆)
演奏:クングスバッカ・ピアノ三重奏団
ここに収録された3曲のピアノ三重奏曲は1788年に作曲されました。この年には
最後の3曲の交響曲も書かれており、まさに円熟期の傑作と呼ぶに相応しい情熱
溢れる名作と言えるでしょう。K.442の三重奏曲は未完に終わったものを、彼の
没後友人であるシュタッドラーが補筆したものです。もともと1つの作品として
書かれたものではなさそうですが、作曲時期はほぼ同じ頃とされています。こ
の第1楽章における中間部の転調の妙はまさに天才の技に他なりません。演奏は
第1集と同じ、クングスバッカ・ピアノ三重奏団。第3回メルボルン国際室内楽
コンクールの覇者たちです。

8.570550
アイアランド :クラリネットを含む室内楽作品集
1-3.クラリネット、チェロ、ピアノのための三重奏曲(S.フォックス編&改作)
/4.クラリネットとピアノのための幻想ソナタ/5.クラリネットとピアノのた
めの「聖なる少年」/6-9.クラリネットとフレンチ・ホルンと弦楽四重奏のた
めの六重奏曲
演奏:ロバート・プレーン(クラリネット)…1-9/ソフィア・ラーマン(ピアノ)
…1-5/アリス・ニアリー(チェロ)…1-3/デーヴィッド・パイアット(フレンチ
・ホルン)…6-9/マッジーニ弦楽四重奏団… 6-9(メンバー)ロレーヌ・マクス
ラン(第 1ヴァイオリン)/デヴィッド・エンジェル(第 2ヴァイオリン )/マー
ティン・オートラム(ヴィオラ)/マイケル・カズノフスキ(チェロ)
その作風は終始ロマン派の域を出なかったと言われてしまうイギリスの作曲家
アイアランド(1879-1962)。一時期はストラヴィンスキーにも傾倒したほどの進
歩的な作風を示した彼ですが、ほどなくイギリス音楽の伝統に立ちかえり、教
会音楽の旋法による素朴な作風を確立したのでした。クラリネットを使った作
品には彼の良い面が上手く作用しているように思えます。穏やかで懐かしく、
時には洒脱なこれらの作品を聴くことはイギリス音楽の愛好家だけでなく、全
ての聴き手にとって心温まるひとときとなるでしょう。おなじみ「聖なる少年」
のクラリネット版も収録。

8.570792
ブリッジ :ピアノ三重奏曲集
1-4.幻想的三重奏曲ハ短調(ピアノ三重奏曲第1番)/5-8.ピアノ三重奏曲第2番
/9-11.ピアノ三重奏のための9曲の小品第1集(メヌエット/ガヴォット/アレグ
レット)/12-14.ピアノ三重奏のための9曲の小品第2集(ロマンス/間奏曲/サル
タレッロ)/15-17.ピアノ三重奏のための 9曲の小品第3集(ロシア風ワルツ/ホ
ーンパイプ/軍隊行進曲)
演奏:ジャック・リーベック(ヴァイオリン)/アレクサンダー・チャウシャン
(チェロ)/アシュリー・ウェイス(ピアノ)
イギリス音楽の開拓者、フランク・ブリッジ(1879-1941)のピアノ三重奏のため
の作品集です。何と言っても、ここに収録されている3つの作品の作風の違いに
驚かされることでしょう。 1907年に書かれた第1番のピアノ三重奏曲はあくま
でも自由で幻想的。その翌年の「9曲の小品」のまるで古典派の作品を思わせる
端正な作風(ブリッジがヴァイオリンを教えていたハンブリー嬢のために書かれ
た作品)。1928-29年に書かれた第 2番のピアノ三重奏曲の印象派的なゆらめき
の音楽。あなたはどのブリッジが一番好きですか?

8.570987
ルトスワフスキ(1913-1994):
1.レシタティーヴォとアリオーソ/2.すぐに
1-5.シマノフスキ(1882-1937):三部作 Op.30(第1番「アレトゥーサの泉」/第2
番「ナルシス」 /第3番「ドリヤードとパン」)
6.ルトスワフスキ:パルティータ
7-9.ヤナーチェク(1854-1928):ヴァイオリン・ソナタ JW VII/7
演奏:アリアドネ・ダスカラキス(ヴァイオリン)/ミリ・ヤンポルスキ(ピアノ)
東ヨーロッパの激動期を生きた 3人の作曲家のヴァイオリン作品を集めた1枚で
す。第2次大戦後のポーランド作曲界の主要人物トスワフスキ、彼に影響を与え
た近代ポーランド音楽の祖の一人、シマノフスキ、そしてモラヴィア国民楽派
ヤナーチェク。彼らの作品を丹念に紐解いていけば、西洋音楽のメロディ、和
声、リズムがおよそ 150年の間にどのように変遷を遂げたのかをつぶさに知る
ことができるでしょう。ボストン生まれの若きヴァイオリニスト、ダスカラキ
スの明晰な演奏で。

8.572074
トーニ:室内楽作品集
1-3.「墓場なき死者」による3つの習作 Op.31(1950)/4-6.フルート・ソナタ
Op.35(1953)/7-9.ヴァイオリン・ソナタ
Op.37(1955)…世界初録音/ 10-12.ギターとチェロのための小品(1959)…世界
初録音/13-17.フルートとギターのための5つの小品(1975/76)/18-20.弦楽三
重奏曲(1978/80)/21-22.ピッコロのための 2つの前奏曲(1980/81)
演奏:ローナ・ウィンザー(ソプラノ)…1-3/エクス・ヌォーヴォ・アンサンブ
ル (メンバー)アルド・オルヴィエート(ピアノ)/ダニエレ・ルッジエリ(フル
ート&ピッコロ)/カルロ・ラッツァーリ(ヴァイオリン)/マリオ・パラディ
カミッロ・トーニ(1922-1993)は 20世紀イタリアの作曲家です。若き頃にはカ
セッラたちと学び、様々な技法を習得しました。(ピアノはアンフォッシとミケ
ランジェロに学んでいます)しかし彼の作風は後期ロマン派の様式を有し、そこ
には明らかにシェーンベルクの影響が見て取れます。このアルバムには彼の30
年間の仕事が収められていて、彼の愛した詩人や作曲技法を伺い知ることがで
きます。サルトルの詩を用いた「3つの習作」は、歌のメロディはフランス風で
全音階的ではなく半音階的。4つの音符の音列を用いて曲を発展させることに力
を注いでいるようです。興味がある方は分析を試みてください。

8.572175
マルティヌー :ピアノ作品全集第5集
1-6.ポルカ集 1916年 H.101/7-11.5つのワルツ集 H.5※全て世界初録音
演奏:ジョルジョ・コウクル(ピアノ)
☆世界中の音楽誌で大絶賛されているコウクルのマルティヌー・ピアノ音楽全
集の第5集です。この曲集はマリティヌー(1890-1959)の活躍の初期に書かれた
未出版の作品や、新発見の作品を集めた貴重なもので、マルティヌーの音楽の
源泉を辿るにふさわしい大変意義のあるディスクとなっています。26歳の時の
ポルカは平易な技術で書かれた親しみやすいもの。こちらも初期に書かれた(ら
しい)ワルツは、もう少し複雑な表情を有しています(この頃の彼は作曲と並行
してヴァイオリン奏者として活躍を始め、しばしばヨーロッパへ行き、印象派
の音楽の影響を受けたりと公私ともに忙しかったようです)。コウクルの演奏
はいつものように圧倒的な迫力と情感豊かな響きを備えたものです。

8.570315
ラインベルガー:オルガン作品集第8集
1-3.オルガン・ソナタ第19番ト短調 Op.193/4-5.前奏曲とフーガハ短調
JWV16/6-9.オルガン・ソナタ第20番ヘ長調 Op.196「平和の祭典」
演奏:ヴォルフガンク・リュプサム(オルガン)
☆ロマン派のオルガン作曲家ラインベルガー(1839-1901)の代表作である、20曲
のオルガン・ソナタの全曲録音がついに完成いたしました。演奏は今回もリュ
プサムでオルガンも同じフルダ教会のものです。彼の作品は、バッハのような
明確な対位法に彩られたものではありませんが、メインとなる旋律を取り巻く
旋律の複雑に絡み合う様が何とも魅力的な音楽です。今アルバムは19番と20番
を収録。「平和の祭典」と題された第20番は、特定の式典のために書かれたの
ではなく、いくつかの賛美歌を用いられて作曲されたもの。厳かで平穏な美し
い作品です。

8.570723
シマノフスキー:ハルナシェ他
1-11.ハルナシェ(3幕のバレエ・パントマイム )Op.55(1923-31)/12-14.マン
ドラゴラ(パントマイム)Op.43(1920)/15.ポテムキン王子 Op.51(1925)
演奏:ヴィエスワフ・オフマン(テノール)…1-11/アレクサンダー・ピンデラク
(テノール)…12-14/エヴァ・マルシニク(メゾ・ソプラノ)…15/エヴァ・マル
チク(ヴァイオリン・ソロ)…1-11/カジミエルツ・コシュラツ(チェロ・ソロ)
…12-14/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団(1-11のみ)
アントニ・ヴィト(指揮)
シマノフスキ(1882-1937)のバレエ音楽「ハルナシェ」は1923年の構想から1931
年の完成まで8年の歳月をかけ、1935年に初演された彼の代表作です。タトラ山
脈で闊歩するハルナシュと彼が率いる盗賊団が結婚式から花嫁を略奪する物語。
この作曲のためにシマノフスキは実際にタトラ山の保養地ザコパネを訪れて、
現地の豊富な民謡と踊りを採取したのでした。彼はこの地に強く惹きつけられ
1936年まで家を借り住んでいたといいます。3つの情景からなる「マンドラゴラ」
は、ポーランド劇場で R.シュトラウスのナクソス島のアリアドネを上演する際
のプレテキストとして書かれたものです。これら渾身の作をヴィトの手堅い演
奏で心行くまでお楽しみください。

8.570480
シューベルト:ドイツ語歌曲全集第22集/感傷主義の詩人たち第5集
1.泉のほとりの若者 D.300/2.秋の夕べ D.405/3.遠く去った人 D.350/4.静
かな国へ D.403(第1稿)/5.静かな国へ D.403(第4稿)/6.漁夫の歌 D.351(第1
作)/7.耕す人の歌 D.392/8.漁夫の歌 D.562(第2作)/9.秋の歌 D.502/10.
調和に寄せる D.394/11.隠遁所(第 1作)D.393/12.秋の夜 D.404/13.ハープ
との別れ D.406/14.隠遁所(第 2作)D.563/15.少年時代の喜び D.455/16.君
の姿 D.155/17.秘められた恋 D.922/18.春の神 D.448/19.眠りに寄す D.447
/20.よき羊飼い D.449/21.夜 D.358/22.クローエに寄す D.363/23.愛の神々
D.446
演奏:ヤン・コボウ(テノール)/ウルリッシ・アイゼンロール(フォルテピアノ)
「感傷主義の詩人たち」のシリーズを締めくくる第 6巻です。シューベルト
(1797-1828)の時代には、多くの名詩人の詩作が本などの印刷物によって流布し
ていたため、シューベルトも歌の材料に事欠くことがありませんでしたが、こ
のシリーズ約130曲の歌の中には同じ詩を用いて2曲、3曲と書いたものもいくつ
か見られます。多くは単純な有節歌曲ですが、そこはさすがシューベルト。一
見単純に見える曲の中にも微妙な変化を持たせ、まことに美しい作品を作り上
げています。今回若々しい歌唱を聴かせるのは名テノール、ヤン・コボウ。素
朴なフォルテピアノの音色に溶けあう柔らかい歌声と柔軟な表現力が素晴らし
いです。

8.660227-28 2枚組
J.シュトラウスII世 :歌劇「プリンセス・ニネッタ」
演奏:ニネッタ・コンポカッソ…トゥア・エーベルイ(ソプラノ)/アナスタシア
・クナップ(フェルディナントの母)…エリン・ロンボ(ソプラノ)/アデルハイ
ド・メビウス…ヘンリッカ・グレンダール(ソプラノ)/カッシム・パッシャ/
プラト卿…イェスパー・トウベ(バリトン)/フェルディナント・クナップ…フ
レドリク・ストリッド(テノール)/プロスパー・メビウス(アナスタシアの父)
…イェラン・エリアッソン(テノール)/メルスブルク男爵…オーラ・エリアッ
ソン(バリトン)/エミリオ/リュブケ領事…ザミュエル・ヤーリック(バリトン)
物語はソレントの海岸沿いの素敵なホテルで始まります。筋立ては、シュトラ
ウスおなじみの「ちょっとした誤解」と「行き違い」。若き恋人同士であるア
デルハイドとフェルディナンドと離れた席に座った男爵メルスブルク。そこへ
イタリア皇太子の未亡人であるニネッタ(ロシア人、若者カリーノとして男装し
ている)が到着します。彼女の凛々しさにそこにいた全ての女性が見とれてしま
います。また2人の客が到着します・・・。さてさて、波乱の予感です。フレッ
シュな歌手たちによる瑞々しい演奏はこの珍しい歌劇を存分に楽しませてくれ
ることでしょう。

8.110119-20 2枚組
ヴェルディ:シモン・ボッカネグラ
演奏:シモン・ボッカネグラ…ティト・ゴッビ(バリトン)/ヤコポ・フィエスコ
…ボリス・クリストフ(バス)/アメリア・グリマルディ/マリア・ボッアネグラ
…ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス(ソプラノ)/ガブリエーレ・アドルノ…
ジュセッペ・カンポーラ(テノール)/パオロ・アルビアーニ…ワルター・モナ
ケシ(バリトン)/ピエトロ…パオロ・ダーリ(テノール)/ローマ歌劇場合唱団
&管弦楽団/ガブリエーレ・サンティーニ(指揮)
録音:19579月25-30日,11月1日ローマ歌劇場
14世紀の忠誠と反逆の物語。台本は多少強引ではありますが、愛と政治を巡っ
ての激しいドラマ展開はヴェルディ(1813-1901)ならではの世界です。指導者と
して、親として、敵を許しながら死に赴く主人公の感動的な姿、そして運命に
翻弄される周囲の人々。これぞまさに男たちのロマンです。渋いオペラですが
聴けば聴くほどに感動が深まることでしょう。「この役を歌うためなら世界中
どこへでも行く」と言ったというゴッビの熱唱をどうぞ。

8.111256
エルガー:自作自演集
1-4.交響曲第 1番変イ長調 Op.55/5-10.交響的習作「ファルスタッフ」Op.68
(ファルスタッフとヘンリー王子/イーストチープ-ギャッズヒル-ボアーズヘッ
ド亭そして酒宴と眠り/夢見る間奏曲「少年ジャック・ファルスタッフ(現在の
サー・ジョン)」/ファルスタッフの行進曲-グローチェスターシャーを経ての
帰還/新国王-ロンドンへの早馬/間奏曲「グローチェスターシャー,シャロウ
の果樹園」/ヘンリー5世の行進-無視されたファルスタッフ,そして死
演奏:エドゥワルド・エルガー(指揮)/ロンドン交響楽団
録音:1931年11月11-12日,1932年2月4日ロンドンEMIアビーロード第1スタジオ
1908年、大指揮者ハンス・リヒターによって初演されたこの交響曲は、初演時
大変な反響を呼び、1年間で100回あまりも再演されました。リヒターはこの曲
を「現代最高の交響曲」と称しています。もう一つの作品「ファルスタッフ」
は、シェークスピアの戯曲の心理的な洞察を巧妙に音にしたものです。指揮者
としても活躍したエルガー(1857-1934)の演奏はこれらの曲の
最良の解釈を示すものです。

8.112012
グレート・ピアニスト・シリーズ/コルトー HMV録音集 1931-1948年
1-4.ウェーバー:ピアノソナタ第2番変イ長調 Op.39/5.シューベルト:レント
ラー D790 Op.171/6-8.リスト:ピアノソナタロ短調 S.178/9.リスト:伝説第
2番 S175/R17/10.リスト:演奏会用練習曲第2番「軽やかに」 S144/11.シュー
ベルト(コルトー編曲):万霊節の日のための連祷/12.ブラームス(コルトー編曲):
子守歌 Op.49-4
演奏:アルフレッド・コルトー(ピアノ)
ロマン派の良き流れを汲む大ピアニスト、コルトーのショパン以外のレパート
リーをじっくり聴く1枚です。軽やかで流麗なウェーバーのソナタでの喜ばしげ
に音が戯れる様子、彼のレパートリーとしては珍しいリストのソナタでの思い
の他重厚な表現など興味は尽きません。彼らしいルバートを聴きたければ、自
身の編曲によるシューベルトの「連祷」とブラームスの「子守歌」をどうぞ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 09-03 No.4-1 | トップ | 09-03 No.5-1 »

Weblog」カテゴリの最新記事