<ATMA Classique>
ACD2 3008 \1850
ベスト・オブ・ビートルズ・バロック
1.オブ・ラ・ディ・オブ・ラダ
2.ブラックバード
3.ガール
4.恋を抱きしめよう(ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト)
5.オー!ダーリン
6.シーズ・リーヴィング・ホーム
7.ミッシェル
8.ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア
9.イエスタデイ
10.ビコーズ
11.ア・デイ・イン・ザ・ライフ
12.ロング・アンド・ワインディング・ロード
13.フール・オン・ザ・ヒル
14.ヒア・カムズ・ザ・サン
15.愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)
レ・ボレアデ
古楽器によるビートルズで話題を集めた「ビートルズ・バロック」シリーズの
ベスト盤が発売されます。「ビートルズ・バロック」(ACD2 2218)、「ビートル
ズ・バロック2」(ACD2 2268)、「ビートルズ・バロック3」(ACD2 2351)と3枚リ
リースされ古楽器演奏によるビートルズの決定盤として定評のあるシリーズ。
誰もが口ずさむ人気曲「オブ・ラ・ディ・オブ・ラダ」からスタートし、CM曲
として頻繁に起用され人類の究極の願いを歌った「愛こそすべて」で終わるベ
スト・セレクション。
ACD2 2566 \1850
6台ピアノのための作品集
サン=サーンス:死の舞踏Op.40(6台ピアノ編)
プロコフィエフ:
「ロメオとジュリエット」からの10の小品 Op. 75 (6台ピアノ編)
-メヌエット、ジュリエット、モンタギュー家とキャピュレット家
グノー:歌劇「ファウスト」- 第2幕 ワルツ(2台8手ピアノ編)
ロッシーニ:歌劇「セヴィリャの理髪師」より 序曲 (6台ピアノ編)
ラフマニノフ:イタリア・ポルカ (6台ピアノ編)
ウィルバーグ:ビゼーの「カルメン」からの主題による幻想曲
ホルスト:悪魔の踊り(6台ピアノ編)
オーフォード・シックス・ピアノズ
【オリヴァー・ゴダン、サンドラ・マリー、クレール・アウレット、マ
リアンヌ・パトナウド、フランシス・ペロン、ロレーヌ・プリュール】
モントリオールの南東に位置するイースタン・タウンシップスは美しい田園風
景が広がる湖水地域で紅葉シーズンには沢山の人が訪れる人気の場所。そこで
毎年夏に行われるカナダで最も古い音楽祭オーフォード音楽祭。この音楽祭の
楽しみは普段のコンサートでは聴くことの出来ない試みが行われること。6台
ピアノ演奏もその一つ。オーフォード・シックス・ピアノズは2006年に音楽祭
で結成され大成功を収めました。6人の息を合わせるのは簡単なことではあり
ませんが、個々人の技術の高さと信頼のチームワーク、それぞれの音色の違い
を愉しむことが出来、究極の演奏を聴かせてくれます。
ACD2 2487 2枚組 \3380
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集Vol.2
ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」
ピアノ・ソンタ第11番変ロ長調Op.22
ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106「ハンマークラヴィーア」
ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
クリスチャン・レオッタ(P)
イタリアの俊英ピアニスト、クリスチャン・レオッタによるベートーヴェン:ピ
アノ・ソナタ集第2弾。
第1弾(ACD2 2486)で聴かせてくれたように、冴え渡る音楽性を披露しています。
今回も中期を代表する「ワルトシュタイン」と後期の傑作「ハンマークラヴィ
ーア」を含む2枚組み。ベートーヴェンのソナタをよく弾き込んでいる奏者だか
らこそ成し得る全曲録音。その実力とパワーを余すところなく出し切ったシリ
ーズとなるでしょう。
<RCO Live>
RCO 09001(SACD-Hybrid) 2枚組 \2980
シューマン:ゲーテの「ファウスト」からの情景WoO 3(1844-1853)
クリスティアン・ゲルハーヘル
(Br ファウスト、天使に似た教父、マリア崇拝の博士)
クリスティアーネ・イヴェン
(S グレートヒェン、困窮、贖罪の女性、贖罪の女性のひとり)
アラステア・マイルズ(Bs メフィストーフェレス、悪霊)
ヴェルナー・ギューラ(T アリエル、法悦の教父、成熟した天使)
モイカ・エルトマン
(S マルテ、憂愁、天使、昇天した少年、贖罪の女性、罪深い女性)
ビルギット・レンメルト
(A 罪障、昇天した少年、栄光の聖母、エジプトのマリア)
エリーザベト・フォン・マグヌス
(A 欠亡、昇天した少年、贖罪の女性、サマリアの女性)
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(Bs 瞑想の教父、成熟した天使)
オランダ放送合唱団(合唱指揮;サイモン・ハルジー)
オランダ児童合唱団(合唱指揮;ウィルマ・テン・ウォルデ)
ニコラウス・アーノンクール(指)ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
録音:2008年4月18、20、21、23&24日アムステルダム、コンセルトへボウ
(ライヴ)
1975年にJ.S.バッハのヨハネ受難曲、マタイ受難曲を振ってデビューして以来、
実演や数多くのレコーディングで楽団との結びつきを強めながら、現在に至る
RCO名誉客演指揮者ニコラウス・アーノンクール。RCO Live最新アルバムは、
2005年のバイエルン放送響とのライヴ録音盤「楽園とペリ」を経て行なわれた
2008年4月のライヴ録音で、その「楽園とペリ」とならびアーノンクールがシュ
ーマンによる声楽曲の双璧と位置付ける「ゲーテの『ファウスト』からの情景」
です。
「ゲーテの『ファウスト』からの情景」は、もともと文学への造詣が深かった
シューマンが、ドイツ文学の最高峰のひとつ、ゲーテの戯曲『ファウスト』の
音楽化を決意したのが始まりで、当初オペラ化を考えていたものの原作の持つ
桁外れのボリュームと世界観の前にこれを断念、最終的にはオラトリオ的な性
格の内容として、完成までに9年もの歳月を費やした労作。アーノンクールはこ
の作品についてつぎのように考察しています。
「シューマンは『ファウスト』の、ある特定の側面、すなわち‘浄化(贖罪もし
くは讃美)’に焦点を合わせたがっており、その狙いに基づいて決めた情景を
原作から選びました。しかも彼は自分が準備したテクストの一語も変えません
でした。それぞれはゲーテ自身のものです。(中略)シューマンはあきらかにペ
シミストでした。心理学的なアプローチの見地から、かれはフロイトの一種の
仲間です。『ファウストの情景』という作品をこれほどまでにとてつもないも
のにしているうちの1つが、贖罪というひとつの側面を例示するかくも巨大なド
ラマからそうした場面を正確に選び抜くシューマンの手腕です。」
当作品に最大級の賛辞を惜しまないアーノンクールが‘音楽史で最も美しい瞬
間のうちの1つ’と述べる第2部冒頭の「日の出の場面」。シューマンの管弦楽
法のもっとも輝かしいパッセージがみられるこのくだりには弦楽器群を分奏さ
せる指示がありますが、このあたりじっさいにヴァイオリン両翼配置が採用さ
れ、立体的な音響効果が確保されていることからも、アーノンクールのもとで
培われたピリオド奏法の心得が活かされた好例といえるのではないでしょうか。
多くのソリストと混声合唱、児童合唱を擁することからも、本作における声楽
パートの重要性は「楽園とペリ」に共通するところも多く、先に触れた「楽園
とペリ」のライヴ録音にも参加していたゲルハーヘルとギューラをはじめ、こ
こでもアーノンクールのプロダクションではおなじみの顔触れが揃えられてい
るのも特徴。ちなみに、アーノンクールでは本録音に先立って、2006年にグラ
ーツでヨーロッパ室内管と同曲を演奏した際にも、ゲルハーヘルがファウスト
役を、同じくマイルズがメフィスト役を務めていたことに加えて、ほかにもエ
ルドマン、フォン・マグヌス、レンメルトらがそれぞれキャスティングされて
いました。
<Hanssler>
98 298 \2080
シューベルト:ピアノ作品集Vol.3
ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960、楽興の時D.780
ゲルハルト・オピッツ(P)
録音:2007年4月30-5月5日(ノイマルク)
ドイツ・ピアノ界の正統派を体現するゲルハルト・オピッツ。渾身のベートー
ヴェン・ピアノ・ソナタ全集(KDC8001)を完成させ、新たにスタートさせている
のはシューベルト作品集。第3弾はシューベルト晩年の「ピアノ・ソナタ第21
番」とシューベルトのピアノ小曲集の傑作「楽興の時」。「ピアノ・ソナタ第
21番」は明暗の対比が自然で美しく、オピッツの優しく細やかな歌心がこの長
大な作品の音楽性を存分に表現しています。またシューベルトの抒情性が溢れ
出ている「楽興の時」では、純粋で端正な深い味わいを感じさせる演奏を聴か
せてくれます。
<medici arts>~Idealeaudience
30 78658(DVD-Video) \2900
ニコライ・ルガンスキー・リサイタル-ヴェルビエ音楽祭ライヴ2008
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日、街頭にて」
プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」からの10の小品Op.75より
【仮面/モンターギュー家とキャピュレット家/僧ローレンス/マーキュシオ/百
合の花を手にした娘たちの踊り/ロメオとジュリエットの別れ】
リスト:
婚礼 S.161-1、3つのペトラルカのソネット、
超絶技巧練習曲集より第12, 5, 11, 10番
ラフマニノフ:前奏曲 Op.32-5, Op.23-5, Op.32-12
ショパン:練習曲 op.10-8
ニコライ・ルガンスキー(P)
収録:2008年7月28日ヴェルビエ音楽祭(ライヴ)
ロシアの新世紀型ピアニスト、ニコライ・ルガンスキー。クールに難曲を弾き
こなしていくルガンスキー。縦横無尽に鍵盤の上を疾走し、その磨きぬかれた
テクニックと豊かな音色で聴くものを魅了します。鋭い表現が胸を突くヤナー
チェク。美しく感傷的な旋律やウィットに富んだ音楽が印象的な「ロメオと
ジュリエット」。彼のテクニックの素晴らしさが際立つリスト、得意のラフマ
ニノフなどルガンスキーの表現の幅を感じさせる映像。CDでは分からない平然
とクールに難曲を弾きこなすルガンスキーの姿を観ることができます。
<Profil>
PH 07021 \2180
モーツァルト:
(1)交響曲第35番 ニ長調 K.385『ハフナー』
(2)交響曲第41番 ハ長調 K.551『ジュピター』
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)バイエルン放送交響楽団
録音:(1)1998年6月7日ヴュルツブルク
(2)1998年12月1日 ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場
かつて、サヴァリッシュのモーツァルトと言えばスタンダード中のスタンダー
ドとして、理想のモーツァルトと讃えられておりました。現在ノリントンなど
の古楽過激派の大攻勢の中でも、いまだ輝き続けております。小細工、ハッタ
リ一切ろうしない、真の正統的演奏と申せましょう。しかも晩年の味わいが、
たくまずしてにじみ出ており心を打ちます。サヴァリッシュ指揮活動最後期の
至芸でございます。優秀録音。
<CASCAVELLE>
VEL 3132 \1480
ベートーヴェン:
(1)ピアノ協奏曲第5番『皇帝』変ホ長調 作品73
(2)合唱幻想曲 ハ短調 作品80
フィリップ・アントルモン(ピアノ)
ジャン・マルティノン(指)フランス国立管弦楽団&フランス国立放送合唱団
録音:1970年2月11日 フランス国立放送収録ライヴ
『皇帝』の冒頭、ハープを思わせるアントルモンのタッチ。それは決して弱々
しい音では無く、寧ろ堂々たるアントルモンの繊細な音楽表現がさえ渡ります。
カップリングの『合唱幻想曲』もマルティノンとの息もぴったり。迫力の合唱
が印象的です。
アントルモンは今年75歳。数年前に放送されたスーパー・ピアノレッスンにお
いて、強調していたのが「ディグニティ」という単語です。“威厳”“気高さ”
を最も重要と考える、アントルモンの確固たる音楽理論で、再び大注目されて
います。この録音はアントルモンが36歳、1970年のライヴ録音。アントルモン
は今年9月に来日を予定しております。
VEL 3135 \1480
モノラル
(1)フォーレ(1845-1924):レクイエム 作品48
(2)R.シュトラウス(1864-1949):4つの最後の歌
テレサ・シュティッヒ=ランダル(ソプラノ)
ジェラール・スゼー(バリトン)
エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンド管弦楽団
(1)1957年2月20日 (2)1961年5月17日 ヴィクトリア・ホール、ジュネーブ
デッカにダンコ、スゼーの歌手陣で録音をのこしたアンセルメですが、ライヴ
はスタジオとずいぶん違い濃厚な味わいです。尋常ではない色気を漂わす肉体
派歌手として知られたシュティッヒ=ランダルがやはり素晴らしく、一聴、心
に残ること間違いなし。「4つの最後の歌」も言うことなしの名演です。アン
セルメの芸の広さを堪能。
VEL 3134 \1480
モノラル
「トリビュート・トゥー・スペイン」
(1)ファリャ(1876-1946):交響的印象《スペインの庭の夜》
(2)同:オマージュ
(3)ドビュッシー(1862-1918):イベリア
(4)ラヴェル:スペイン狂詩曲
エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンド管弦楽団
(1)アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
録音:(1)1960年4月27日 (2)1960年2月24日 (3)1958年9月24日
(4)1961年5月15日 ジュネーブ、ヴィクトリア・ホール
当カスカヴェル・レーベルのヒストリカル音源は全てスイス・ロマンド放送や
フランス国立アーカイヴなどからライセンスを受けて発売されているオリジナ
ルの音。大変素晴らしい音質です。アンセルメのフランスものはデッカが有名
ですが、ライヴは随分印象が異なり大変興味深いものがあります。
ACD2 3008 \1850
ベスト・オブ・ビートルズ・バロック
1.オブ・ラ・ディ・オブ・ラダ
2.ブラックバード
3.ガール
4.恋を抱きしめよう(ウィー・キャン・ワーク・イット・アウト)
5.オー!ダーリン
6.シーズ・リーヴィング・ホーム
7.ミッシェル
8.ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア
9.イエスタデイ
10.ビコーズ
11.ア・デイ・イン・ザ・ライフ
12.ロング・アンド・ワインディング・ロード
13.フール・オン・ザ・ヒル
14.ヒア・カムズ・ザ・サン
15.愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)
レ・ボレアデ
古楽器によるビートルズで話題を集めた「ビートルズ・バロック」シリーズの
ベスト盤が発売されます。「ビートルズ・バロック」(ACD2 2218)、「ビートル
ズ・バロック2」(ACD2 2268)、「ビートルズ・バロック3」(ACD2 2351)と3枚リ
リースされ古楽器演奏によるビートルズの決定盤として定評のあるシリーズ。
誰もが口ずさむ人気曲「オブ・ラ・ディ・オブ・ラダ」からスタートし、CM曲
として頻繁に起用され人類の究極の願いを歌った「愛こそすべて」で終わるベ
スト・セレクション。
ACD2 2566 \1850
6台ピアノのための作品集
サン=サーンス:死の舞踏Op.40(6台ピアノ編)
プロコフィエフ:
「ロメオとジュリエット」からの10の小品 Op. 75 (6台ピアノ編)
-メヌエット、ジュリエット、モンタギュー家とキャピュレット家
グノー:歌劇「ファウスト」- 第2幕 ワルツ(2台8手ピアノ編)
ロッシーニ:歌劇「セヴィリャの理髪師」より 序曲 (6台ピアノ編)
ラフマニノフ:イタリア・ポルカ (6台ピアノ編)
ウィルバーグ:ビゼーの「カルメン」からの主題による幻想曲
ホルスト:悪魔の踊り(6台ピアノ編)
オーフォード・シックス・ピアノズ
【オリヴァー・ゴダン、サンドラ・マリー、クレール・アウレット、マ
リアンヌ・パトナウド、フランシス・ペロン、ロレーヌ・プリュール】
モントリオールの南東に位置するイースタン・タウンシップスは美しい田園風
景が広がる湖水地域で紅葉シーズンには沢山の人が訪れる人気の場所。そこで
毎年夏に行われるカナダで最も古い音楽祭オーフォード音楽祭。この音楽祭の
楽しみは普段のコンサートでは聴くことの出来ない試みが行われること。6台
ピアノ演奏もその一つ。オーフォード・シックス・ピアノズは2006年に音楽祭
で結成され大成功を収めました。6人の息を合わせるのは簡単なことではあり
ませんが、個々人の技術の高さと信頼のチームワーク、それぞれの音色の違い
を愉しむことが出来、究極の演奏を聴かせてくれます。
ACD2 2487 2枚組 \3380
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集Vol.2
ピアノ・ソナタ第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」
ピアノ・ソンタ第11番変ロ長調Op.22
ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調Op.106「ハンマークラヴィーア」
ピアノ・ソナタ第30番ホ長調Op.109
クリスチャン・レオッタ(P)
イタリアの俊英ピアニスト、クリスチャン・レオッタによるベートーヴェン:ピ
アノ・ソナタ集第2弾。
第1弾(ACD2 2486)で聴かせてくれたように、冴え渡る音楽性を披露しています。
今回も中期を代表する「ワルトシュタイン」と後期の傑作「ハンマークラヴィ
ーア」を含む2枚組み。ベートーヴェンのソナタをよく弾き込んでいる奏者だか
らこそ成し得る全曲録音。その実力とパワーを余すところなく出し切ったシリ
ーズとなるでしょう。
<RCO Live>
RCO 09001(SACD-Hybrid) 2枚組 \2980
シューマン:ゲーテの「ファウスト」からの情景WoO 3(1844-1853)
クリスティアン・ゲルハーヘル
(Br ファウスト、天使に似た教父、マリア崇拝の博士)
クリスティアーネ・イヴェン
(S グレートヒェン、困窮、贖罪の女性、贖罪の女性のひとり)
アラステア・マイルズ(Bs メフィストーフェレス、悪霊)
ヴェルナー・ギューラ(T アリエル、法悦の教父、成熟した天使)
モイカ・エルトマン
(S マルテ、憂愁、天使、昇天した少年、贖罪の女性、罪深い女性)
ビルギット・レンメルト
(A 罪障、昇天した少年、栄光の聖母、エジプトのマリア)
エリーザベト・フォン・マグヌス
(A 欠亡、昇天した少年、贖罪の女性、サマリアの女性)
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ(Bs 瞑想の教父、成熟した天使)
オランダ放送合唱団(合唱指揮;サイモン・ハルジー)
オランダ児童合唱団(合唱指揮;ウィルマ・テン・ウォルデ)
ニコラウス・アーノンクール(指)ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
録音:2008年4月18、20、21、23&24日アムステルダム、コンセルトへボウ
(ライヴ)
1975年にJ.S.バッハのヨハネ受難曲、マタイ受難曲を振ってデビューして以来、
実演や数多くのレコーディングで楽団との結びつきを強めながら、現在に至る
RCO名誉客演指揮者ニコラウス・アーノンクール。RCO Live最新アルバムは、
2005年のバイエルン放送響とのライヴ録音盤「楽園とペリ」を経て行なわれた
2008年4月のライヴ録音で、その「楽園とペリ」とならびアーノンクールがシュ
ーマンによる声楽曲の双璧と位置付ける「ゲーテの『ファウスト』からの情景」
です。
「ゲーテの『ファウスト』からの情景」は、もともと文学への造詣が深かった
シューマンが、ドイツ文学の最高峰のひとつ、ゲーテの戯曲『ファウスト』の
音楽化を決意したのが始まりで、当初オペラ化を考えていたものの原作の持つ
桁外れのボリュームと世界観の前にこれを断念、最終的にはオラトリオ的な性
格の内容として、完成までに9年もの歳月を費やした労作。アーノンクールはこ
の作品についてつぎのように考察しています。
「シューマンは『ファウスト』の、ある特定の側面、すなわち‘浄化(贖罪もし
くは讃美)’に焦点を合わせたがっており、その狙いに基づいて決めた情景を
原作から選びました。しかも彼は自分が準備したテクストの一語も変えません
でした。それぞれはゲーテ自身のものです。(中略)シューマンはあきらかにペ
シミストでした。心理学的なアプローチの見地から、かれはフロイトの一種の
仲間です。『ファウストの情景』という作品をこれほどまでにとてつもないも
のにしているうちの1つが、贖罪というひとつの側面を例示するかくも巨大なド
ラマからそうした場面を正確に選び抜くシューマンの手腕です。」
当作品に最大級の賛辞を惜しまないアーノンクールが‘音楽史で最も美しい瞬
間のうちの1つ’と述べる第2部冒頭の「日の出の場面」。シューマンの管弦楽
法のもっとも輝かしいパッセージがみられるこのくだりには弦楽器群を分奏さ
せる指示がありますが、このあたりじっさいにヴァイオリン両翼配置が採用さ
れ、立体的な音響効果が確保されていることからも、アーノンクールのもとで
培われたピリオド奏法の心得が活かされた好例といえるのではないでしょうか。
多くのソリストと混声合唱、児童合唱を擁することからも、本作における声楽
パートの重要性は「楽園とペリ」に共通するところも多く、先に触れた「楽園
とペリ」のライヴ録音にも参加していたゲルハーヘルとギューラをはじめ、こ
こでもアーノンクールのプロダクションではおなじみの顔触れが揃えられてい
るのも特徴。ちなみに、アーノンクールでは本録音に先立って、2006年にグラ
ーツでヨーロッパ室内管と同曲を演奏した際にも、ゲルハーヘルがファウスト
役を、同じくマイルズがメフィスト役を務めていたことに加えて、ほかにもエ
ルドマン、フォン・マグヌス、レンメルトらがそれぞれキャスティングされて
いました。
<Hanssler>
98 298 \2080
シューベルト:ピアノ作品集Vol.3
ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960、楽興の時D.780
ゲルハルト・オピッツ(P)
録音:2007年4月30-5月5日(ノイマルク)
ドイツ・ピアノ界の正統派を体現するゲルハルト・オピッツ。渾身のベートー
ヴェン・ピアノ・ソナタ全集(KDC8001)を完成させ、新たにスタートさせている
のはシューベルト作品集。第3弾はシューベルト晩年の「ピアノ・ソナタ第21
番」とシューベルトのピアノ小曲集の傑作「楽興の時」。「ピアノ・ソナタ第
21番」は明暗の対比が自然で美しく、オピッツの優しく細やかな歌心がこの長
大な作品の音楽性を存分に表現しています。またシューベルトの抒情性が溢れ
出ている「楽興の時」では、純粋で端正な深い味わいを感じさせる演奏を聴か
せてくれます。
<medici arts>~Idealeaudience
30 78658(DVD-Video) \2900
ニコライ・ルガンスキー・リサイタル-ヴェルビエ音楽祭ライヴ2008
ヤナーチェク:ピアノ・ソナタ「1905年10月1日、街頭にて」
プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」からの10の小品Op.75より
【仮面/モンターギュー家とキャピュレット家/僧ローレンス/マーキュシオ/百
合の花を手にした娘たちの踊り/ロメオとジュリエットの別れ】
リスト:
婚礼 S.161-1、3つのペトラルカのソネット、
超絶技巧練習曲集より第12, 5, 11, 10番
ラフマニノフ:前奏曲 Op.32-5, Op.23-5, Op.32-12
ショパン:練習曲 op.10-8
ニコライ・ルガンスキー(P)
収録:2008年7月28日ヴェルビエ音楽祭(ライヴ)
ロシアの新世紀型ピアニスト、ニコライ・ルガンスキー。クールに難曲を弾き
こなしていくルガンスキー。縦横無尽に鍵盤の上を疾走し、その磨きぬかれた
テクニックと豊かな音色で聴くものを魅了します。鋭い表現が胸を突くヤナー
チェク。美しく感傷的な旋律やウィットに富んだ音楽が印象的な「ロメオと
ジュリエット」。彼のテクニックの素晴らしさが際立つリスト、得意のラフマ
ニノフなどルガンスキーの表現の幅を感じさせる映像。CDでは分からない平然
とクールに難曲を弾きこなすルガンスキーの姿を観ることができます。
<Profil>
PH 07021 \2180
モーツァルト:
(1)交響曲第35番 ニ長調 K.385『ハフナー』
(2)交響曲第41番 ハ長調 K.551『ジュピター』
ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指)バイエルン放送交響楽団
録音:(1)1998年6月7日ヴュルツブルク
(2)1998年12月1日 ミュンヘン、プリンツレゲンテン劇場
かつて、サヴァリッシュのモーツァルトと言えばスタンダード中のスタンダー
ドとして、理想のモーツァルトと讃えられておりました。現在ノリントンなど
の古楽過激派の大攻勢の中でも、いまだ輝き続けております。小細工、ハッタ
リ一切ろうしない、真の正統的演奏と申せましょう。しかも晩年の味わいが、
たくまずしてにじみ出ており心を打ちます。サヴァリッシュ指揮活動最後期の
至芸でございます。優秀録音。
<CASCAVELLE>
VEL 3132 \1480
ベートーヴェン:
(1)ピアノ協奏曲第5番『皇帝』変ホ長調 作品73
(2)合唱幻想曲 ハ短調 作品80
フィリップ・アントルモン(ピアノ)
ジャン・マルティノン(指)フランス国立管弦楽団&フランス国立放送合唱団
録音:1970年2月11日 フランス国立放送収録ライヴ
『皇帝』の冒頭、ハープを思わせるアントルモンのタッチ。それは決して弱々
しい音では無く、寧ろ堂々たるアントルモンの繊細な音楽表現がさえ渡ります。
カップリングの『合唱幻想曲』もマルティノンとの息もぴったり。迫力の合唱
が印象的です。
アントルモンは今年75歳。数年前に放送されたスーパー・ピアノレッスンにお
いて、強調していたのが「ディグニティ」という単語です。“威厳”“気高さ”
を最も重要と考える、アントルモンの確固たる音楽理論で、再び大注目されて
います。この録音はアントルモンが36歳、1970年のライヴ録音。アントルモン
は今年9月に来日を予定しております。
VEL 3135 \1480
モノラル
(1)フォーレ(1845-1924):レクイエム 作品48
(2)R.シュトラウス(1864-1949):4つの最後の歌
テレサ・シュティッヒ=ランダル(ソプラノ)
ジェラール・スゼー(バリトン)
エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンド管弦楽団
(1)1957年2月20日 (2)1961年5月17日 ヴィクトリア・ホール、ジュネーブ
デッカにダンコ、スゼーの歌手陣で録音をのこしたアンセルメですが、ライヴ
はスタジオとずいぶん違い濃厚な味わいです。尋常ではない色気を漂わす肉体
派歌手として知られたシュティッヒ=ランダルがやはり素晴らしく、一聴、心
に残ること間違いなし。「4つの最後の歌」も言うことなしの名演です。アン
セルメの芸の広さを堪能。
VEL 3134 \1480
モノラル
「トリビュート・トゥー・スペイン」
(1)ファリャ(1876-1946):交響的印象《スペインの庭の夜》
(2)同:オマージュ
(3)ドビュッシー(1862-1918):イベリア
(4)ラヴェル:スペイン狂詩曲
エルネスト・アンセルメ(指)スイス・ロマンド管弦楽団
(1)アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
録音:(1)1960年4月27日 (2)1960年2月24日 (3)1958年9月24日
(4)1961年5月15日 ジュネーブ、ヴィクトリア・ホール
当カスカヴェル・レーベルのヒストリカル音源は全てスイス・ロマンド放送や
フランス国立アーカイヴなどからライセンスを受けて発売されているオリジナ
ルの音。大変素晴らしい音質です。アンセルメのフランスものはデッカが有名
ですが、ライヴは随分印象が異なり大変興味深いものがあります。