<Pavane>
ADW 7337 \2300
2台のハープのための協奏曲集 ――
ゴセック:協奏交響曲ニ長調
ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
ラヴェル:序奏とアレグロ
マレツキ:古風な形式による小協奏曲
フランセ:2台のハープのための協奏曲
スザンナ・ミルドニアン(ハープ)、カトリーヌ・ミシェル(ハープ)、
アラン・モグリア(ヴァイオリン&指揮)、トゥールーズ室内管弦楽団
バロック音楽からロマン派音楽へと移り変わる時代を生きたゴセック、フラ
ンス印象派の最重要人物ドビュッシー&ラヴェル、20世紀フランスの天才フ
ランセとワルシャワ生まれのマレツキといった音楽家たちによる18世紀から
20世紀にかけて誕生した「2台のハープのための協奏曲」を収録。
共にパリ国立高等音楽院でフランスの巨匠ピエール・ジャメから薫陶を受け
たミルドニアンとミッシェルのハープ・デュオは華麗にして絶妙。時折り登
場する名手アラン・モグリアのヴァイオリンが良きスパイスとなっている。
1995年の録音。
ADW 7335 \2300
フランスのメロディ ――
サン=サーンス:ジャン王の軍隊の行進、死の舞踏
フォーレ:歌曲集《幻想の水平線》Op.118
ヴェローヌ:5つの墓碑
ラヴェル:ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ
ロパルツ:4つの詩
フランセ:シャンフォールの8つの逸話
イベール:ドン・キホーテの4つの歌
プーランク:歌曲集《動物詩集》、歌曲集《陽気な歌》
ジュール・バスティン(バス)、ポール・ファン・デン・ドリーシュ(ピアノ)
サン=サーンス、ラヴェル、フォーレ、プーランク、そこにフランセやロパ
ルツなどが加わった、ユニークなプログラムのフランス歌曲集。
サン=サーンスのオーケストラ作品の代表作の1つとして知られている「死の
舞踏」の歌曲バージョンは、実は管弦楽版よりも早い1872年に発表されてい
る。1995年の録音。
ADW 7334 \2300
シューマン:おとぎ話Op.132
ブルッフ:8つの小品Op.83
ミシェル・ルティエック(クラリネット)、
ウラディミール・メンデルスゾーン(ヴィオラ)、
ロベール・マモウ(ピアノ)
パブロ・カザルス音楽祭の現音楽監督にしてフランスの名クラリネット奏者、
ミシェル・ルティエックが主役を務めるシューマンとブルッフの三重奏曲集。
ルティエックの伸びやかで豊かな音色と陰影を巧みに使い分けた表現力は、
改めて聴いても色褪せない。ヴィオラのメンデルスゾーン、マモウのピアノ
によるサポートも秀逸。
1995年3月の録音。
ADW 7336 \2300
モーツァルト:レクイエム 二短調K.626
マリー=ルイーズ・ガセール(ソプラノ)、
カトリーヌ・マルグリス(メゾ・ソプラノ)、
フランシス・ガセール(テノール)、ミシェル・オルミエール(バス)、
ジャン=フィリップ・サルコス(指揮)、
パレ・ロワイヤル管弦楽団&合唱団
テルツ少年合唱団の音楽監督、ゲルハルト・シュミット=ガーデンから合唱
指揮を伝授されたフランスの指揮者ジャン=フィリップ・サルコスのタクト
によるモーツァルトのレクイエム。
1994年の11月のフランス・カストルのノートルダム寺院で収録されたこの
「モツレク」では、2つのマイクロフォンを用いて教会全体に広がる響きを捉
えている。ちなみにここではジュスマイヤー版ではなくランドン版が用いら
れている可能性が高い。
ADW 7331 \2300
フランソワ・ヴェルケン(1928-):リュセルネール
ジャン=フランソワ・デュシャン(指揮)、リヨン少年合唱団、他
「リュセルネール」は、フランスの長老作曲家フランソワ・ヴェルケンによ
る1994年の声楽作品。モダンなスタイルの作品を歌う合唱に加わるティンパ
ニ、トランペット、オルガンが劇的な表現を生み出している。1994年の録音。
<Ameson>
ASCP 0712 \2300
コントラバスと人 ――
サーリアホ:フォリア
マタロン:ラ・ロサ・プロフォンダ
ヨドロフスキ:ヴォラ
ヤフレノー:Les Tentations de l'anachorete
ジルドン&エタジェ:Unes, voix de basse
ローリン:スペース・バード
ハダッド:Ce qui dort dans l'ombre sacree
ジャン=ピエール・ロベール(コントラバス)、
パトリック・ファーブル(トランペット)
リヨン国立高等音楽院でコントラバスを学び、コントラバスの持つ可能性、
特に近現代音楽での演奏を追及しているフランス人奏者ジャン=ピエール・
ロベールのソロ・アルバム。
コントラバスの低音と様々な特殊奏法による独特な雰囲気の世界が空間に広
がる。
<Danacord>
DACOCD 661 \2300
ヨアヒム・アンデルセン(1847-1909):フルートのための作品全集第6集
国民的幻想曲Op.59より デンマーク、
ロシアオペラのトランスクリプションOp.45-モーツァルトの「魔笛」による、
ボイエルデューの「白衣の婦人」による
3つのサロンの小品Op.52-第1巻&第2巻
2つの小品Op.28
2つのサロンの小品Op.6
つばめOp.44
アルバムのページOp.19
再会Op.46
トマス・イェンセン(フルート) フローゼ・ステンゴー(ピアノ)
フルートの作品や教則本の作者としてもその名を知られ、自身も19世紀を代
表するフルート奏者として活躍したヨアヒム・アンデルセンの作品を網羅す
るシリーズの第6弾。
ロマンティックで美しい小品や、モーツァルト、ボイエルデューのオペラか
らのアレンジなどを1949年デンマーク出身で南ユラン交響楽団のソロ・フル
ート奏者として活躍するイェンセンがレベルの高い演奏で披露してくれる。
DACOCD 666 \2300
ヨアヒム・アンデルセン:フルートのための作品全集第7集 ――
ガヴォットOp.23/4つの小品Op.62/オペラのトランスクリプションOp.45-
ウェーバーの「魔弾の射手」による、ニコライの「ウィンザーの陽気な女房
たち」による/あきらめOp.22-1/ポロネーズOp.22-2/国民的幻想曲Op.59
より スウェーデン/3つの小品Op.57/カンツォーネOp.53-1/追憶Op.53-2
/モート・ペルペトゥオOp.8
トマス・イェンセン(フルート) フローゼ・ステンゴー(ピアノ)
2000年から2007年にかけてレコーディングが行われ、ヨアヒム・アンデルセ
ンのフルート作品を網羅した全集もこの第7集で遂に完結。1枚1枚の参考音
源、資料的な価値はもちろんのこと、7枚のシリーズ全てがフルート関係者
にとってのバイブルとなることだろう。
<Paula>
PACD 161 \2300
セレクテッド・ピーシーズ ――
ドビュッシー:前奏曲集第1巻より 帆、沈める寺、吟遊詩人
ショパン:マズルカ第32番嬰ハ短調Op.50-3、幻想曲ヘ短調Op.49
リスト:ワレンシュタット湖、サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
シューマン:ロマンス第2番嬰ヘ長調Op.28-2、夜想曲第1番ハ長調Op.23-1
イェンス・ラムシング(ピアノ)
デンマークのレーベル「パウラ(Paula)」からは、リスト(PACD 124)、バルト
ーク(PACD 156)の2タイトルをリリースしているイェンス・ラムシングの最新
録音となるリサイタル・プログラム。
確かなテクニックに支えられ、よくアナリーゼされた好演を聴かせてくれる。
PACD 160 \2300
ヴァイルビ教会の夕暮れの祈り ――
イザーク:今すべての森は眠り、Nu lukker sig mit oje
ニールセン:重く暗い夜空の雲
デンマーク民謡:Lille Guds barn/他 全19曲
ヤコブ・エーヴァル(テノール)、
パトリシア・ファン・ドゥーレン(オルガン)
ヤコブ・エーヴァルは、デンマークのユスケ音楽院で声楽を学び多彩な分野
で活躍するテノール歌手。
オルガン伴奏との共演で歌われている歌曲は、2006年から2007年にかけてデ
ンマーク・オーフスのヴァイルビ教会で収録されたもの。夕暮れの黄昏時の
雰囲気が醸し出された歌曲集である。
<LPO>
JLPO-0026 \2100
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125 「合唱つき」
演奏:クラウス・テンシュテット(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
ルチア・ポップ(ソプラノ)/アン・マレー(メゾ・ソプラノ)
アンソニー・ロルフ・ジョンソン(テノール)/ルネ・パーペ(バス)
昨年のBOX発売時に大変話題となったこのテンシュテットの凄演、分売を心待
ちにしていた方も多いことでしょう。単品販売は世界のどこよりも早く日本
先行でお届けします。1992年10月8日のこの演奏は彼の活動における最期の時
期のもので、良く知られる91年盤に目立つ激しさよりも、穏やかで諦念に満ち
た歌心が随所に見られる魅力的な演奏となっています。もちろんテンシュテッ
トらしく終楽章などは爆裂していますが、オーケストラも当時最高の名歌手た
ちも、その指揮に全身全霊で応え、ホール全てが信じられないような白熱した
空気に包まれるところは感動的。「フルヴェンのバイロイト」にも匹敵する
驚異の名演、ぜひこの感動を日本中、否、世界中の人々と分かち合いたいもの
です。
LPO-0034 \2100
ショスタコーヴィチ:交響曲第10 番 ホ短調 作品93
演奏:ベルナルド・ハイティンク(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1986年8月28日、ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音。
ショスタコーヴィチの交響曲第10番は、スターリンの死の直後、1953年に上演
された作品で、共産主義の抑圧から解放された最初の作品と申せましょう。暗
く重苦しく始まる冒頭から極度の緊張を孕み、最後は輝かしく終わるこの曲は
ロシア国内でも評価が真っ二つに分かれたほどの問題作。ハイティンクはいつ
ものことながら、いかなる時も冷静にLPOをコントロールし、この曲の真価を
問いかけてくるのです。
LPO-0031 \2100
マーク=アンソニー・タネジ:作品集
1.メゾ・ソプラノとアンサンブルのための劇的情景「心を二度通り抜けて」
2.ソプラノ・サクソフォンとオーケストラのための「隠れた愛の歌」
3.バリトンと大アンサンブルのための歌曲集「裂かれたフィールド」
演奏:マリン・オールソップ(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ)
マーティン・ロバートソン(ソプラノ・サクソフォン)
ジェラルド・フィンリー(バリトン)
このオーケストラにとって大切な作曲家であるマーク=アンソニー・タネジの
3つの作品を収録。「心を二度通り抜けて」では、エキゾチックで強烈な響き
を多用した彼の音楽を、古楽の名手であるサラ・コノリーが歌っています。
往々にして抑制された表現で歌う彼女が、ここまで情感をむきだしにすると
は!「隠れた愛の歌」「裂かれたフィールド」も現代人の心に潜む闇を抉り
出すような独特な語法が魅力です。指揮をするのはオールソップ。ひとつひと
つの音に磨きをかけたような精緻な表現をお聴きください。
<ARTHAUS DVD>
101445(DVD-Video) \3480
アンドレアス・ショル -カウンターテナー
ドキュメンタリー作品
収録時間:86 分/音声:PCM Stereo/画面:16:9
字幕:英語・独語・仏語・スペイン語・日本語
ウリ・アウミュラー監督が稀代のカウンターテナー、アンドレアス・ショルに
スポットを当てた作品。シュヴェッツィンゲン音楽祭での歌唱シーンとショル
自身へのインタビューが中心となるドキュメンタリーを収録。学生に指導する
シーンや自宅でポピュラー音楽の制作を行うシーンなど、意外な一面が垣間
見えるレアな映像満載です。父・クリスティアンへのインタビューは、アンド
レアスの生い立ちから振り返るバイオグラフィカルな興味深い内容で、ファン
のみならず必見の注目作。歌唱シーンは一曲まるごとノーカット収録なので、
しっかり聴きこむことができます。ダウランドやブクステフーデの歌曲をお洒
落に歌い上げています。
101311(DVD-Video) \4350
パーセル:歌劇「ダイドとイーニアス」
コリオグラフィック・オペラ
収録時間:98 分/音声:PCM Stereo/画面:16:9
字幕:英語・独語・仏語・伊語・スペイン語・日本語
カールスルーエ出身のカリスマ振付師、サシャ・アレクザンドラ・ヴァルツが
切り開いた新しい舞台音楽芸術の世界は、まさにダンスと歌唱と音楽の融合。
歌い手、踊り手、演奏家、それぞれが対等な立場からこのオペラを構築してい
ます。ダイド役には歌い手がソプラノのオーロレ・ウゴラン、踊り手はクレモ
ンティーヌ・デリュイ。イーニアス役にはバリトンのルーベン・ウィルコック
スと、踊り手のヴィルギス・プオヅィウナス。ベルリン古楽アカデミーとモダ
ン・ダンスという不思議な融合をぜひ体験してください。
102141(DVD-Video) \3480
ドヴォルザーク・チクルス第4巻
1. チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
2. 交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」
演奏:リボル・ペシェク(指揮)
プラハ交響楽団/ミシャ・マイスキー(チェロ)
収録時間:89 分
ドヴォルザーク・チクルス、ついにマイスキーの登場です。サテン地のきらび
やかな青シャツを第3ボタンまで大胆に開き、伴奏するオケにあわせるツモリ
すら見せない真の「独演」状態。まるで「オレを見ろ」といわんばかりの豪快
な歌い方でマイスキー節が炸裂しています。「3」の付く楽章冒頭で完全に○
○になる「世界のマイスキー」。スタジオ録音ではなかなか見せることのない
意外な一面に、大爆笑すること間違いなし。1993年、フランクフルトでのライ
ヴ収録。客も若干ひき気味。
102111(DVD-Video) \3480
オルガンの歴史 第1集 ラテンの起源
ドキュメンタリー作品
収録時間:53 分/音声:PCM Stereo(英、独、仏)
最も古く、最も複雑で、最も壮麗な楽器のうちの1 つがオルガンです。この映
像は、壮大な歴史を内包するオルガンの魅力を多面的に理解するために制作さ
れました。シリーズ第1集は16世紀のスペインから18世紀のフランスに至るオ
ルガンの黄金時代の変遷をたどります。各パーツの説明から、実際の音楽の演
奏風景まで多彩な内容が含まれており、オルガンを愛してやまぬ人にとって至
宝ともなり得る貴重な映像です。フレスコバルディ、カベゾン、アラウージョ、
グリニー、クープランといった作曲家達によるオルガン作品を収録。
<NAXOS DVD>
2.110230(DVD-Video) \5650
1.ワーグナー(1813-1883):歌劇「マイスタージンガー」序曲
2.セレブリエール(1938-):交響曲 第3 番「神秘のシンフォニー」
3.ムソルグスキー(1839-1881):交響詩「禿山の一夜」(ストコフスキー編)
4.ムソルグスキー(1839-1881):展覧会の絵(ストコフスキー編)
5.ビゼー(1838-1875):「アルルの女」組曲よりファランドール
演奏:ホセ・セレブリエール(指揮)
スペイン国立ユース管/キャロル・ファーレイ(ソプラノ…2)
収録時間:84分
「マイスタージンガー」序曲で始まり、セレブリエールの自作の交響曲、スト
コフスキー編曲によるムソルグスキーの2作品と実に凝ったプログラムも興味
深く、色彩感溢れるオーケストラの若々しい響きを存分に堪能いただけます。
とりわけ「展覧会の絵」は通常耳にするラヴェル版との違いを聴くのも楽しい
ことでしょう。柔らかい弦の響きに満たされた素晴らしい演奏です。アンコー
ルに置かれた 「ファランドール」では全ての音が炸裂します。名指揮者でも
あり、作曲家、編曲家としても名高いセレブリエール。音の秘密を知り尽くし
た彼だからこそ成しえた名演と言えそうです。 スペインの若き才能が集結し
たオーケストラの情熱迸る真摯な演奏にも拍手です。
2.110234-35(DVD-Video) 2枚組 \6280
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「抜け目のない未亡人」
出演:ロザウラ(未亡人)…アンネ=リーゼ・ソッリード(ソプラノ)
ルネビフ閣下(英国人)…マウリツィオ・ムラーロ(バス)
ムッシュー・ル・ブロー(フランス人)…エマヌエーレ・ダグアンノ(テノール)
ボスコ・ネーロ伯爵(イタリア人)…マーク・ミルホファー(テノール) 他
カール・マルティン(指揮)
ヴェネツィア・ラ・フェニーチェ歌劇場管弦楽団・合唱団演出・
収録時間:142分
字幕:英語・伊語
「抜け目のない未亡人」はイタリア人の母親とドイツ人の父親の間に生まれた
ヴォルフ=フェラーリの後期のオペラ作品。ゴルドーニ原作で、ローマ歌劇場
の依頼で作曲され、1931年3月6日に初演され好評を得ました。このプロダク
ションは、ゴルドーニ生誕300周年を記念してフェニーチェ座で上演されたも
の。ロザウラ役、ノルウェー出身のソプラノ、ソッリードは、バロック・オペ
ラやモーツァルト作品で実績のある人。ルネビフ閣下役のムラーロは、ブッ
ファもセリアもこなす芸達者のバス。ダグアンノとミルホファーの2人の若い
テノールの美声も見所。チューリッヒ生まれのマルティンのリズム感溢れる
指揮も楽しませてくれます。(酒井章)
ADW 7337 \2300
2台のハープのための協奏曲集 ――
ゴセック:協奏交響曲ニ長調
ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
ラヴェル:序奏とアレグロ
マレツキ:古風な形式による小協奏曲
フランセ:2台のハープのための協奏曲
スザンナ・ミルドニアン(ハープ)、カトリーヌ・ミシェル(ハープ)、
アラン・モグリア(ヴァイオリン&指揮)、トゥールーズ室内管弦楽団
バロック音楽からロマン派音楽へと移り変わる時代を生きたゴセック、フラ
ンス印象派の最重要人物ドビュッシー&ラヴェル、20世紀フランスの天才フ
ランセとワルシャワ生まれのマレツキといった音楽家たちによる18世紀から
20世紀にかけて誕生した「2台のハープのための協奏曲」を収録。
共にパリ国立高等音楽院でフランスの巨匠ピエール・ジャメから薫陶を受け
たミルドニアンとミッシェルのハープ・デュオは華麗にして絶妙。時折り登
場する名手アラン・モグリアのヴァイオリンが良きスパイスとなっている。
1995年の録音。
ADW 7335 \2300
フランスのメロディ ――
サン=サーンス:ジャン王の軍隊の行進、死の舞踏
フォーレ:歌曲集《幻想の水平線》Op.118
ヴェローヌ:5つの墓碑
ラヴェル:ドゥルシネア姫に思いを寄せるドン・キホーテ
ロパルツ:4つの詩
フランセ:シャンフォールの8つの逸話
イベール:ドン・キホーテの4つの歌
プーランク:歌曲集《動物詩集》、歌曲集《陽気な歌》
ジュール・バスティン(バス)、ポール・ファン・デン・ドリーシュ(ピアノ)
サン=サーンス、ラヴェル、フォーレ、プーランク、そこにフランセやロパ
ルツなどが加わった、ユニークなプログラムのフランス歌曲集。
サン=サーンスのオーケストラ作品の代表作の1つとして知られている「死の
舞踏」の歌曲バージョンは、実は管弦楽版よりも早い1872年に発表されてい
る。1995年の録音。
ADW 7334 \2300
シューマン:おとぎ話Op.132
ブルッフ:8つの小品Op.83
ミシェル・ルティエック(クラリネット)、
ウラディミール・メンデルスゾーン(ヴィオラ)、
ロベール・マモウ(ピアノ)
パブロ・カザルス音楽祭の現音楽監督にしてフランスの名クラリネット奏者、
ミシェル・ルティエックが主役を務めるシューマンとブルッフの三重奏曲集。
ルティエックの伸びやかで豊かな音色と陰影を巧みに使い分けた表現力は、
改めて聴いても色褪せない。ヴィオラのメンデルスゾーン、マモウのピアノ
によるサポートも秀逸。
1995年3月の録音。
ADW 7336 \2300
モーツァルト:レクイエム 二短調K.626
マリー=ルイーズ・ガセール(ソプラノ)、
カトリーヌ・マルグリス(メゾ・ソプラノ)、
フランシス・ガセール(テノール)、ミシェル・オルミエール(バス)、
ジャン=フィリップ・サルコス(指揮)、
パレ・ロワイヤル管弦楽団&合唱団
テルツ少年合唱団の音楽監督、ゲルハルト・シュミット=ガーデンから合唱
指揮を伝授されたフランスの指揮者ジャン=フィリップ・サルコスのタクト
によるモーツァルトのレクイエム。
1994年の11月のフランス・カストルのノートルダム寺院で収録されたこの
「モツレク」では、2つのマイクロフォンを用いて教会全体に広がる響きを捉
えている。ちなみにここではジュスマイヤー版ではなくランドン版が用いら
れている可能性が高い。
ADW 7331 \2300
フランソワ・ヴェルケン(1928-):リュセルネール
ジャン=フランソワ・デュシャン(指揮)、リヨン少年合唱団、他
「リュセルネール」は、フランスの長老作曲家フランソワ・ヴェルケンによ
る1994年の声楽作品。モダンなスタイルの作品を歌う合唱に加わるティンパ
ニ、トランペット、オルガンが劇的な表現を生み出している。1994年の録音。
<Ameson>
ASCP 0712 \2300
コントラバスと人 ――
サーリアホ:フォリア
マタロン:ラ・ロサ・プロフォンダ
ヨドロフスキ:ヴォラ
ヤフレノー:Les Tentations de l'anachorete
ジルドン&エタジェ:Unes, voix de basse
ローリン:スペース・バード
ハダッド:Ce qui dort dans l'ombre sacree
ジャン=ピエール・ロベール(コントラバス)、
パトリック・ファーブル(トランペット)
リヨン国立高等音楽院でコントラバスを学び、コントラバスの持つ可能性、
特に近現代音楽での演奏を追及しているフランス人奏者ジャン=ピエール・
ロベールのソロ・アルバム。
コントラバスの低音と様々な特殊奏法による独特な雰囲気の世界が空間に広
がる。
<Danacord>
DACOCD 661 \2300
ヨアヒム・アンデルセン(1847-1909):フルートのための作品全集第6集
国民的幻想曲Op.59より デンマーク、
ロシアオペラのトランスクリプションOp.45-モーツァルトの「魔笛」による、
ボイエルデューの「白衣の婦人」による
3つのサロンの小品Op.52-第1巻&第2巻
2つの小品Op.28
2つのサロンの小品Op.6
つばめOp.44
アルバムのページOp.19
再会Op.46
トマス・イェンセン(フルート) フローゼ・ステンゴー(ピアノ)
フルートの作品や教則本の作者としてもその名を知られ、自身も19世紀を代
表するフルート奏者として活躍したヨアヒム・アンデルセンの作品を網羅す
るシリーズの第6弾。
ロマンティックで美しい小品や、モーツァルト、ボイエルデューのオペラか
らのアレンジなどを1949年デンマーク出身で南ユラン交響楽団のソロ・フル
ート奏者として活躍するイェンセンがレベルの高い演奏で披露してくれる。
DACOCD 666 \2300
ヨアヒム・アンデルセン:フルートのための作品全集第7集 ――
ガヴォットOp.23/4つの小品Op.62/オペラのトランスクリプションOp.45-
ウェーバーの「魔弾の射手」による、ニコライの「ウィンザーの陽気な女房
たち」による/あきらめOp.22-1/ポロネーズOp.22-2/国民的幻想曲Op.59
より スウェーデン/3つの小品Op.57/カンツォーネOp.53-1/追憶Op.53-2
/モート・ペルペトゥオOp.8
トマス・イェンセン(フルート) フローゼ・ステンゴー(ピアノ)
2000年から2007年にかけてレコーディングが行われ、ヨアヒム・アンデルセ
ンのフルート作品を網羅した全集もこの第7集で遂に完結。1枚1枚の参考音
源、資料的な価値はもちろんのこと、7枚のシリーズ全てがフルート関係者
にとってのバイブルとなることだろう。
<Paula>
PACD 161 \2300
セレクテッド・ピーシーズ ――
ドビュッシー:前奏曲集第1巻より 帆、沈める寺、吟遊詩人
ショパン:マズルカ第32番嬰ハ短調Op.50-3、幻想曲ヘ短調Op.49
リスト:ワレンシュタット湖、サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
シューマン:ロマンス第2番嬰ヘ長調Op.28-2、夜想曲第1番ハ長調Op.23-1
イェンス・ラムシング(ピアノ)
デンマークのレーベル「パウラ(Paula)」からは、リスト(PACD 124)、バルト
ーク(PACD 156)の2タイトルをリリースしているイェンス・ラムシングの最新
録音となるリサイタル・プログラム。
確かなテクニックに支えられ、よくアナリーゼされた好演を聴かせてくれる。
PACD 160 \2300
ヴァイルビ教会の夕暮れの祈り ――
イザーク:今すべての森は眠り、Nu lukker sig mit oje
ニールセン:重く暗い夜空の雲
デンマーク民謡:Lille Guds barn/他 全19曲
ヤコブ・エーヴァル(テノール)、
パトリシア・ファン・ドゥーレン(オルガン)
ヤコブ・エーヴァルは、デンマークのユスケ音楽院で声楽を学び多彩な分野
で活躍するテノール歌手。
オルガン伴奏との共演で歌われている歌曲は、2006年から2007年にかけてデ
ンマーク・オーフスのヴァイルビ教会で収録されたもの。夕暮れの黄昏時の
雰囲気が醸し出された歌曲集である。
<LPO>
JLPO-0026 \2100
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125 「合唱つき」
演奏:クラウス・テンシュテット(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団
ルチア・ポップ(ソプラノ)/アン・マレー(メゾ・ソプラノ)
アンソニー・ロルフ・ジョンソン(テノール)/ルネ・パーペ(バス)
昨年のBOX発売時に大変話題となったこのテンシュテットの凄演、分売を心待
ちにしていた方も多いことでしょう。単品販売は世界のどこよりも早く日本
先行でお届けします。1992年10月8日のこの演奏は彼の活動における最期の時
期のもので、良く知られる91年盤に目立つ激しさよりも、穏やかで諦念に満ち
た歌心が随所に見られる魅力的な演奏となっています。もちろんテンシュテッ
トらしく終楽章などは爆裂していますが、オーケストラも当時最高の名歌手た
ちも、その指揮に全身全霊で応え、ホール全てが信じられないような白熱した
空気に包まれるところは感動的。「フルヴェンのバイロイト」にも匹敵する
驚異の名演、ぜひこの感動を日本中、否、世界中の人々と分かち合いたいもの
です。
LPO-0034 \2100
ショスタコーヴィチ:交響曲第10 番 ホ短調 作品93
演奏:ベルナルド・ハイティンク(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1986年8月28日、ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ録音。
ショスタコーヴィチの交響曲第10番は、スターリンの死の直後、1953年に上演
された作品で、共産主義の抑圧から解放された最初の作品と申せましょう。暗
く重苦しく始まる冒頭から極度の緊張を孕み、最後は輝かしく終わるこの曲は
ロシア国内でも評価が真っ二つに分かれたほどの問題作。ハイティンクはいつ
ものことながら、いかなる時も冷静にLPOをコントロールし、この曲の真価を
問いかけてくるのです。
LPO-0031 \2100
マーク=アンソニー・タネジ:作品集
1.メゾ・ソプラノとアンサンブルのための劇的情景「心を二度通り抜けて」
2.ソプラノ・サクソフォンとオーケストラのための「隠れた愛の歌」
3.バリトンと大アンサンブルのための歌曲集「裂かれたフィールド」
演奏:マリン・オールソップ(指揮)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ)
マーティン・ロバートソン(ソプラノ・サクソフォン)
ジェラルド・フィンリー(バリトン)
このオーケストラにとって大切な作曲家であるマーク=アンソニー・タネジの
3つの作品を収録。「心を二度通り抜けて」では、エキゾチックで強烈な響き
を多用した彼の音楽を、古楽の名手であるサラ・コノリーが歌っています。
往々にして抑制された表現で歌う彼女が、ここまで情感をむきだしにすると
は!「隠れた愛の歌」「裂かれたフィールド」も現代人の心に潜む闇を抉り
出すような独特な語法が魅力です。指揮をするのはオールソップ。ひとつひと
つの音に磨きをかけたような精緻な表現をお聴きください。
<ARTHAUS DVD>
101445(DVD-Video) \3480
アンドレアス・ショル -カウンターテナー
ドキュメンタリー作品
収録時間:86 分/音声:PCM Stereo/画面:16:9
字幕:英語・独語・仏語・スペイン語・日本語
ウリ・アウミュラー監督が稀代のカウンターテナー、アンドレアス・ショルに
スポットを当てた作品。シュヴェッツィンゲン音楽祭での歌唱シーンとショル
自身へのインタビューが中心となるドキュメンタリーを収録。学生に指導する
シーンや自宅でポピュラー音楽の制作を行うシーンなど、意外な一面が垣間
見えるレアな映像満載です。父・クリスティアンへのインタビューは、アンド
レアスの生い立ちから振り返るバイオグラフィカルな興味深い内容で、ファン
のみならず必見の注目作。歌唱シーンは一曲まるごとノーカット収録なので、
しっかり聴きこむことができます。ダウランドやブクステフーデの歌曲をお洒
落に歌い上げています。
101311(DVD-Video) \4350
パーセル:歌劇「ダイドとイーニアス」
コリオグラフィック・オペラ
収録時間:98 分/音声:PCM Stereo/画面:16:9
字幕:英語・独語・仏語・伊語・スペイン語・日本語
カールスルーエ出身のカリスマ振付師、サシャ・アレクザンドラ・ヴァルツが
切り開いた新しい舞台音楽芸術の世界は、まさにダンスと歌唱と音楽の融合。
歌い手、踊り手、演奏家、それぞれが対等な立場からこのオペラを構築してい
ます。ダイド役には歌い手がソプラノのオーロレ・ウゴラン、踊り手はクレモ
ンティーヌ・デリュイ。イーニアス役にはバリトンのルーベン・ウィルコック
スと、踊り手のヴィルギス・プオヅィウナス。ベルリン古楽アカデミーとモダ
ン・ダンスという不思議な融合をぜひ体験してください。
102141(DVD-Video) \3480
ドヴォルザーク・チクルス第4巻
1. チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
2. 交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」
演奏:リボル・ペシェク(指揮)
プラハ交響楽団/ミシャ・マイスキー(チェロ)
収録時間:89 分
ドヴォルザーク・チクルス、ついにマイスキーの登場です。サテン地のきらび
やかな青シャツを第3ボタンまで大胆に開き、伴奏するオケにあわせるツモリ
すら見せない真の「独演」状態。まるで「オレを見ろ」といわんばかりの豪快
な歌い方でマイスキー節が炸裂しています。「3」の付く楽章冒頭で完全に○
○になる「世界のマイスキー」。スタジオ録音ではなかなか見せることのない
意外な一面に、大爆笑すること間違いなし。1993年、フランクフルトでのライ
ヴ収録。客も若干ひき気味。
102111(DVD-Video) \3480
オルガンの歴史 第1集 ラテンの起源
ドキュメンタリー作品
収録時間:53 分/音声:PCM Stereo(英、独、仏)
最も古く、最も複雑で、最も壮麗な楽器のうちの1 つがオルガンです。この映
像は、壮大な歴史を内包するオルガンの魅力を多面的に理解するために制作さ
れました。シリーズ第1集は16世紀のスペインから18世紀のフランスに至るオ
ルガンの黄金時代の変遷をたどります。各パーツの説明から、実際の音楽の演
奏風景まで多彩な内容が含まれており、オルガンを愛してやまぬ人にとって至
宝ともなり得る貴重な映像です。フレスコバルディ、カベゾン、アラウージョ、
グリニー、クープランといった作曲家達によるオルガン作品を収録。
<NAXOS DVD>
2.110230(DVD-Video) \5650
1.ワーグナー(1813-1883):歌劇「マイスタージンガー」序曲
2.セレブリエール(1938-):交響曲 第3 番「神秘のシンフォニー」
3.ムソルグスキー(1839-1881):交響詩「禿山の一夜」(ストコフスキー編)
4.ムソルグスキー(1839-1881):展覧会の絵(ストコフスキー編)
5.ビゼー(1838-1875):「アルルの女」組曲よりファランドール
演奏:ホセ・セレブリエール(指揮)
スペイン国立ユース管/キャロル・ファーレイ(ソプラノ…2)
収録時間:84分
「マイスタージンガー」序曲で始まり、セレブリエールの自作の交響曲、スト
コフスキー編曲によるムソルグスキーの2作品と実に凝ったプログラムも興味
深く、色彩感溢れるオーケストラの若々しい響きを存分に堪能いただけます。
とりわけ「展覧会の絵」は通常耳にするラヴェル版との違いを聴くのも楽しい
ことでしょう。柔らかい弦の響きに満たされた素晴らしい演奏です。アンコー
ルに置かれた 「ファランドール」では全ての音が炸裂します。名指揮者でも
あり、作曲家、編曲家としても名高いセレブリエール。音の秘密を知り尽くし
た彼だからこそ成しえた名演と言えそうです。 スペインの若き才能が集結し
たオーケストラの情熱迸る真摯な演奏にも拍手です。
2.110234-35(DVD-Video) 2枚組 \6280
ヴォルフ=フェラーリ:歌劇「抜け目のない未亡人」
出演:ロザウラ(未亡人)…アンネ=リーゼ・ソッリード(ソプラノ)
ルネビフ閣下(英国人)…マウリツィオ・ムラーロ(バス)
ムッシュー・ル・ブロー(フランス人)…エマヌエーレ・ダグアンノ(テノール)
ボスコ・ネーロ伯爵(イタリア人)…マーク・ミルホファー(テノール) 他
カール・マルティン(指揮)
ヴェネツィア・ラ・フェニーチェ歌劇場管弦楽団・合唱団演出・
収録時間:142分
字幕:英語・伊語
「抜け目のない未亡人」はイタリア人の母親とドイツ人の父親の間に生まれた
ヴォルフ=フェラーリの後期のオペラ作品。ゴルドーニ原作で、ローマ歌劇場
の依頼で作曲され、1931年3月6日に初演され好評を得ました。このプロダク
ションは、ゴルドーニ生誕300周年を記念してフェニーチェ座で上演されたも
の。ロザウラ役、ノルウェー出身のソプラノ、ソッリードは、バロック・オペ
ラやモーツァルト作品で実績のある人。ルネビフ閣下役のムラーロは、ブッ
ファもセリアもこなす芸達者のバス。ダグアンノとミルホファーの2人の若い
テノールの美声も見所。チューリッヒ生まれのマルティンのリズム感溢れる
指揮も楽しませてくれます。(酒井章)