クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

08-10 No.14-1

2008年10月15日 11時59分40秒 | Weblog
<Haenssler>
98 297 \2080
シューベルト:ピアノ作品集 Vol.2
ソナタ第20番 イ長調 D 959(1828)、
ソナタ第1番 ホ長調 D157(1815)
ゲルハルト・オピッツ(P)
録音:2007年4月30、5月5日
名実ともにドイツを代表するピアニスト、ゲルハルト・オピッツのシューベ
ルト・プロジェクトの第2弾。晩年のソナタと初期のソナタを組み合わせた
1枚。第20番のソナタはシューベルトのソナタの中でも1、2を争う人気曲。
4楽章構成の大規模なソナタで随所に朗々とした旋律が歌われる美しい作品。
長大な構成の中でもオピッツは自然な音楽の流れ、細かい音色の表情を描き
出しています。またシューベルト18歳の作品で最初のソナタ第1番は第4楽章
を欠く全3楽章のソナタ。シューベルト独自の感性が垣間見ることが出来、
初期の頃の愛らしさに加えロマン派への扉を開く強さを感じさせます。
オピッツは作品の枠を決して崩すことなく、最大限に音楽を追求、表現する
姿勢は、名人芸が乱立する昨今貴重な演奏スタイルと言えるでしょう。

98 518 \2080
ブラームス:
(1)弦楽五重奏曲第1番ヘ長調Op.88
(2)弦楽六重奏曲第2番ト長調Op.36
(1)(2)ヘルマン・フォス(Va) (2)ペーター・ブック(Vc)
ヴェルディ四重奏団
録音:(1)2006年11月20-22日(2)2007年9月28-30日
ドイチュラントラジオ、室内楽ホール(ドイチュラントラジオとの共同制作)
弦楽四重奏曲第1番&第2番(98.393)、同じく第3番とクラリネット五重奏曲
(98.473)に次ぐヴェルディ四重奏団のブラームス。第3弾は、明るく民謡風
で、ブラームスが好んだヴィオラ2本を含む編成による内声部の充実と、緻
密で堅固な構成が際立つ五重奏第1番に、ロマンチックでみずみずしい抒情
をたたえた六重奏第2番という組み合わせ。
なにより、ここでのポイントは名門メロス四重奏団(1965-2005)のメンバー
ふたりをゲストに迎えていることでしょう。1985年に結成されたヴェルディ
四重奏団もすでにベテランですが、2曲とも作品を熟知し室内楽演奏の流儀
を心得た先輩ふたりに寄せる絶大な敬意と信頼が伝わってくる演奏となって
います。美しく溶け合うひびきが申し分ありません。

=SWR MUSIC=
93 224 \2250
「アイヴズ:詩篇全集(10曲)」
(1)詩篇第90番
(2)詩篇第24番
(3)詩篇第67番
(4)詩篇第135番
(5)詩篇第14番
(6)詩篇第25番
(7)詩篇第100番
(8)詩篇第54番
(9)詩篇第150番
(10)詩篇第42番
マーカス・クリード(指)SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブル
(1)アレクサンドラ・ルスティヒ(S) (1)(10)ユリウス・プファイファー(T)
(9)“コレギウム・イウヴェヌム”シュトゥットガルト児童合唱団、
フリーデマン・ケック(児童合唱指揮)
(1)(4)(6)(10)カイ・ヨハンセン(Org)
(1)(4)(7)SWRシュトゥットガルト放送交響楽団のメンバー
録音:(1)(4)-(7)(9)(10)2007年11月26-29日べブリンゲン、シュタットキルへ
(2)(3)(8)2007年3月21-22日シュトゥットガルト放送スタジオ
クリード率いる手兵SWRシュトゥットガルト声楽アンサンブルの最新アルバム
は、アメリカの生んだ前衛音楽のパイオニア、アイヴズ。詩篇はアイヴズの
初期を代表する作品。教会で詩篇を歌った経験が活かされ、それぞれ異なる
手法を模索して、たとえば、全音三和音と不協和音のカノン(詩篇54)、多調
性(詩篇67)、中心から放射する自由な鏡状カノン(詩篇24)、密集した不協和
音とパンダイアトニック(全音階に拠りながら、古典的な機能和声でのさまざ
まな制約を排除した自由な和音使用)なフガートでの平行和音(詩篇150)など、
実験精神に富んだものです。こうした複雑で多様なアイヴズの世界に、当ア
ンサンブルはいつもながら驚異的な表現力で迫ります。




<BIS>
BIS SA 1691(SACD-Hybrid) \2500
J.S.バッハ:カンタータ全集 Vol.41
(1)第56番「われは喜びて十字架を負わん」BWV56
(2)第82番「われは足れり」BWV82
(3)第84番「われはわが命運に満ち足れり」BWV84
(4)第158番「われは行きて汝をこがれ求む」BWV158
キャロリン・サンプソン(Sop) ペーター・コーイ(Bs) 
鈴木雅明(指)バッハ・コレギウム・ジャパン
SACDハイブリッド盤。BCJの最新盤はソプラノとバスによるソロ・カンタータ
集。キャロリン・サンプソンとペーター・コーイ両名人の至芸を堪能できま
す。ソプラノ用の82番はもともとバスのための作品(Vol.38に収録)で、当盤
ではホ短調に移調され新たな魅力を放っています。オーボエが活躍する84番
では三宮正満の美演が楽しめます。バス用の158番は恐らくバッハ自身でない
編曲者により、様々な素材から寄せ集められたとされます。至難なヴァイオ
リン独奏を伴う大規模なアリアが聴きものです。

BIS 1649 \2380
魅せられて-女性作曲家フルート協奏曲集
(1)グバイドゥーリナ:希望と絶望の偽りの顔(2005)
(2)たかの舞俐:フルート協奏曲(2004/6)
(3)サリー・ビーミシュ:フルート協奏曲「カリスト」(2005)
(1)シャロン・ベザリー(フルート)、マリオ・ヴェンザーゴ(指)エーテボリ響
(2)アンネ・マンソン(指)スウェーデン室内管
(3)マーティン・ブラビンス(指)ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管
フルートの女神シャロン・ベザリーには、現代の作曲家から献呈された協奏
曲が15曲以上あります。その中から女性作曲家による3篇、ロシアのグバイ
ドゥーリナ、“リゲティの愛弟子”日本のたかの舞俐、イギリスのビーミ
シュ作品で、いずれも作曲者が録音に立会い、ブックレットの欧文解説も執
筆しています。たかの作品の第2楽章は「The only flower in the world
(世界でたった一つの花)」と題されていますが、これはSMAPの大ヒット曲の
タイトル。スキャンダルで叩かれつつも復活したクリエイター槙原敬之に共
鳴して、大きな力の前で犠牲になる弱者が、それぞれの命(歌)を持っている
ことを表現したかったとのこと。ベザリーはどんな難所も余裕でこなし、旧
ソ連、西ヨーロッパ、東洋の3女性の思いを見事に再現しています。グバイ
ドゥーリナ作品はBIS-SA-1449と同一音源です。

BIS 1714 \2380
響き-スウェーデン合唱音楽の新たな展望
(1)ヤン・サンドストレム:山風の歌 
(2)カリン・レーンクヴィスト:光の場 天の間で 
(3)アーレ・モーレル:コップのポルスカ 
(4)伝承曲(ガルデマル編):スロングポルスカ 
(5)ステンハンマル:3つの合唱曲 
(6)ヴィカンデル:谷間の百合王 
(7)伝承曲(スタッファン・リンドベルイ編):収穫の歌 
(8)ヒルボルイ:夏至の夜の夢 
(9)ヘルマン・パルム:ナナカマドからライラックへ 
(10)アルヴェーン:夕べ 
(11)アドルフ・リンドブラド:子供の祈りの言葉で 
(12)伝承曲(ヴィレマルク編):婚礼歌
セシリア・リディンエル=アーリン(指)
ウプサラ大学合唱団、アンデシュ・ヴィドマルク(Pf)
1830年創立のウプサラ大学合唱団「アルメンナ・ソンゲン」。スウェーデン
を代表する合唱団による同国の民謡から前衛作品までを俯瞰した好企画。彼
らの魅力は若々しく新鮮な覇気に満ちていること。もちろん北欧合唱ならで
はの、水晶のように透明で純粋な響きに思わず聞き惚れてしまいます。

BIS 1747 \2380
フィンランドのクリスマス
(1)ジングルベル (2)サンタ・ルチア (3)サンタが街にやってきた 
(4)赤鼻のトナカイ (5)ホワイト・クリスマス 
(6)リトル・ドラマー・ボーイ (7)喜べ、シオンの娘よ 
(8)クリスマスの朝の教会 (9)トントゥたち (10)クリスマスの福音 
(11)オレのクリスマス (12)うまやのなかに他
エサ・ヘイッキラ(指)ラハティSO、ラウルプーCho、
リキ・ソルサ、パウリ・ピエティライネン(Org) ウッラ・ライスキオ(Ms) 
ユッシ・ミールンパロ、ペトリ・レーノ(Ten) マルコ・プースティネン(Br) 
ヴェリ=ペッカ・ヴァイサネン(Bs)
サンタクロースが住む国として有名なフィンランドから、最高のクリスマス
・アルバムの登場です。「ジングルベル」や「サンタが街にやってきた」、
さらにはアーヴィン・バーリンの「ホワイト・クリスマス」までをフィンラ
ンドの歌手や合唱団でたっぷり楽しめます。さらに豪華なのはシベリウスの
交響曲シリーズで名をはせたラハティ交響楽団がサポートしています。どこ
から見ても今年のクリスマスはこれで決まりと申せましょう。

BIS 1717/8 4枚組 \4760
チェレプニン:交響曲&ピアノ協奏曲全集
(1)交響曲第1番ホ長調 Op.42(1927) (2)同第2番変ホ長調 Op.77(1947-51) 
(3)同第3番嬰ヘ長調 Op.83(1952) (4)同第4番ホ長調 Op.91(1958-9)
(5)ピアノ協奏曲第1番 Op.12(1918-9) (6)同第2番 Op.26(1923) 
(7)同第3番 Op.48(1931-2) (8)同第4番「幻想曲」Op.78(1947) 
(9)同第5番 Op.96(1963) (10)同第6番 Op.99(1965) 
(11)偉大なる聖母 Op.41(1926-7) (12)祝典音楽 Op.45a(1930) 
(13)交響的行進曲 Op.80(1951) (14)交響的祈り Op.93(1959)
小川典子(Pf) ラン・シュイ(指)シンガポールSO
ロシア出身で、戦前たびたび来日して伊福部昭、早坂文雄、松平頼則、江文
也を教え、民族主義的作曲を鼓舞した、わが国音楽界の大恩人アレクサンド
ル・チェレプニン。これまでほとんど録音のなかった彼の交響曲とピアノ協
奏曲を、高水準演奏でリリースしたBISの記念碑的シリーズが、何とセット
組にての発売となりました。それも4枚組2枚価格というお得さ。6曲のピアノ
協奏曲では小川典子の独奏なのが豪華。切れ味抜群です。チェレプニンの代
表作である4篇の交響曲はいずれも力作。ショスタコーヴィチやプロコフィエ
フの交響曲が好きな向きに超オススメです。




<Profil>
PH 08037 2枚組 \4250
コルネリウス:歌劇「バグダッドの理髪師」全曲
ハンス・ゾーティン(Bsアブル・ハッサン)
フリッツ・ペーター(T ババ・ムスタファ・カーディ)
マルガ・シムル(Ms ボスターナ)
デイル・デュージング(Br カリフ)
ヘレン・ドナート(S マルギアーナ)
ホルスト・ラウベンタール(T ヌレディン)
ほか
フェルディナント・ライトナー(指)
WDRケルン交響楽団,合唱団
録音:1974年2月1日,ケルン ステレオWDR音源提供
ペーター・コルネリウス(1824-74)の代表作、「バグダッドの理髪師」。永竹
由幸教授によると「ユニークな味を持った作曲家で、この曲もとぼけた味を
うまく出し大変凝った名曲」とのことでブッゾーニのような風合があります。
1858年にフランツ・リストの指揮によってワイマールで初演されたオペラ。
コリネリウス自身ワーグナーの助手でしたがワーグナーの影響が皆無なのが
凄いところです。裕福な青年ヌレディンはマルギアーナを愛しているものの、
なかなかうまく進展できずに困っています。そこにお節介でお喋り好きな理
髪師アブル・ハッサンが割り込んで、事態は混乱するばかり、というお話。
ドイツでは大変な人気作なのですが、録音は、EMIにラインスドルフのモノ
ラル録音、オイロディスク(現在はBMG)にホルライザーの録音などがありま
したが現在CD入手出来ずで、なんとも寂しい限り。そこにこのライトナー指
揮の録音が登場。しかも厳しく見積もっても現在最高の演奏のようで、初め
て曲のすごさ、おもしろさを堪能できました。ハンス・ゾーティンの理髪師
アブル・ハッサンをはじめ、ヘレン・ドナート、驚異の美声ホルスト・ラウ
ベンタールら、充実したキャストの演奏です。また録音もセッションで大変
優秀です。

PH 08015 2枚組 \4250
ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」全曲
マリア・カラス(S ロジーナ)
ルイージ・アルヴァ(T アルマヴィーヴァ伯爵)
ティト・ゴッビ(Br フィガロ)
メルキオッレ・ルイーゼ(Bs バルトロ)
ニコラ・ロッシ=レメーニ(Bs バジーリオ)

カルロ・マリア・ジュリーニ(指)
ミラノ・スカラ座管弦楽団,合唱団
録音:1956年2月16日
1956年、マリア・カラスはスカラ座で、舞台では唯一の機会となったロジー
ナを5公演歌っています。これはその初日の記録。指揮は当時スカラ座の音
楽監督だった若きジュリーニ。スカラ座のオーケストラから生き生きしたイ
タリアの歌を引き出しています。さらにアルヴァ、ゴッビと、非常に豪華な
顔ぶれでした。

PH 07007 2枚組 \4250
ゲッツ:歌劇「じゃじゃ馬馴らし」全曲
ゴットリープ・フリック(Bs バプティスタ)
アンネリース・クッパー(S カタリーナ)
エリーザベト・リンダーマイアー(S ビアンカ)
ワルデマール・クメント(T ルチェンティオ)
ベンノ・クシェ(Br ホルテンジオ)
マルセル・コルデス(Br ペトルーキオ)

ヨゼフ・カイルベルト(指)バイエルン放送交響楽団,合唱団
録音:1955年
ヘルマン・ゲッツ(1840-1876)は、ケーニヒベルクに生まれたドイツの作曲
家。ベルリンでハンス・フォン・ビュローに学んだ後、ヴィンタートゥール
やチューリヒなど、スイスで暮らしました。「じゃじゃ馬ならし」は、1874
年、マンハイムで初演されたオペラ。題名通り、原作はシェークスピアの
「じゃじゃ馬ならし」で、基本の物語は全く一緒。パドヴァの裕福な貴族バ
プティスタには二人の娘がいて、姉カタリーナは口やかましい性格、一方妹
ビアンカは美しく穏やかな性格。ルチェンティオとホルンテンジオがビアン
カに求婚者するも、バプティスタは、姉が結婚しなければ妹は結婚させぬと
宣言。それを聞きつけたペトルーキオは、カタリーナを無理やり口説き落と
して結婚、しかし彼は、カタリーナに厳しい「躾」をして本当の愛を目覚め
させる、というもの。近年は上演がさっぱりありません。このカイルベルト
指揮の放送用録音は、戦後唯一の録音。フリック、クメント、クッパー、
クッシェなど、名歌手が揃っています。



<TAHRA>
FURT 2002 3枚組 \6750
ベートーヴェン:
(1)交響曲第3番 変ホ長調Op.55「英雄」
(2)交響曲第5番 ハ短調Op.67  
(3)交響曲第6番 ヘ長調Op.68「田園」
(4)交響曲第7番 イ長調Op.92
(5)交響曲第8番 ヘ長調Op.93
フルトヴェングラー(指)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:(1)1952年12月8日(2)(3)1947年5月25日(4)(5)1953年4月14日
衝撃的だったフルトヴェングラー、ルツェルンの第九のSACDに続くTAHRAの
FURT2000番台シリーズ。TAHRAからは未発表だった1953年の7番、8番も素晴
らしい音質ですが、「英雄」(旧FURT1018),「運命」&「田園」(旧FURT1016)
共にノイズリダクションのかけ方を抑えたようで、以前の若干、細身の音か
らエネルギー爆発の迫力満点の音になっております。5番、6番は以前は6番、
5番の順に収録されておりましたが今回は番号順。戦後のフルトヴェングラー
の演奏の変遷を最も相性のよかったベルリンフィルとベートーヴェンの奇数
番号の交響曲という黄金の組み合わせで堪能できます。

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