マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

やっぱり酒だ酒だ、酒持ってこんかい

2010-10-13 18:12:20 | Weblog
インパクトだけのタイトル失礼。こんな柄の悪い人間では…ちょっとある。
ウイスキーもビールも焼酎もいいが、日本酒を応援したいなぁ。何と言われても国の酒ですよ。廃れる一方でいい訳ゃありませぬ。

ということで、大阪にも頑張っている店主たちが何人もいる。その中の一人が吉村さん。
夫婦で頑張っていらっしゃる。狭いカウンターの中でスーパーマンのようなガタイのいい男があるじだ。日本一長い天神橋筋商店街だが、これだけビシッと旨い酒肴を出す店はなかなかない、と勝手に断言。



時間を作って東北をぐるっと巡ってきたという。その成果が早速メニューに反映され、
客はその恩恵にあやかった。

山形酒田の初孫は、日本一のフランス料理と謳われた「ル・ポトフー」のオーナー料理長だった、今は亡き佐藤久一氏のこと。魔斬、いい酒だ。





う~んと・・・何処かのなす。



山形・出羽三山のひとつ、月山で採れる「月山筍」。
庄内のアルケッチャーノで出会った味にここで会えるとは・・・。サクサク食べられる山の精。



穴子の白焼きは定番の人気メニュー。 長崎産だっけな。
鰻もいいけど、この軽めの脂がいい、やっぱり日本酒だい。



一生懸命各地から食材を集めてるっつうのに、
あんまり覚えてなくて・・・。



秋田のいぶりがっこ。うまいね~。
秋田人の友人とこで初めて食べた時は、なんだ…と思ったが、今になるとよくできている。
燻りたくわんだから、アイラ島系のウイスキーにもぴたり!



つぶ貝 だったよな・・・



なんだか、よく覚えていない。



というのは、ただただ、気持ちよく酔えるという証し。




鮭のとばの炙りですね・・・







かつて地酒ブームの急先鋒だったのが、石川県の菊姫。
日本酒離れを加速させたのは、長らく翌日頭が居たくなるような三増酒やら、
採算から桶買いに走って、本来のおいしい酒造りを忘れていた大手にも原因があろう。
旨い酒はやっぱり、旨い。



シメは徳島の半田そうめん。このコシがええんやなぁ・・・。



        酒・よしむら   天神橋筋商店街  天一西側


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天満B級ローカルグルメ

2010-10-03 23:25:40 | 
ローカルグルメがウケている。 日ごろなじみのものでも、地方地方によって食べ方が違ったりするのが面白い。代表的存在の「富士宮やきそば」はヒット商品となり、地元に大きな収益を生んだ。富士宮は6年間で217億円の経済効果を生んだという。ね、この数字を見ると馬鹿にできないでしょう?

地元に行かなくても、大阪でご当地B級グルメが楽しめる店がある。ローカルグルメはわざわざその土地へ足を運ぶからいいんだろう、なんてことは言いっこなし。旨くて愉しければよしとしようぢゃないか。



まずは「富士宮やきそば」。
コシのある蒸し麺。ラードを搾った後の肉かす。イワシだけの削り節が特徴のソース焼きそば。ここは実際に現地の「虹屋ミミ」という店で修業、免許皆伝がある。

静岡、富士宮焼きそば・秋田、横手焼きそば・群馬、太田焼きそばの3カ所で"三国同麺”という協定を結んでいる。一緒に盛り上がれば結構なことである

味は旨すぎず、まぁこんなもんかな、という感じ。酒のつまみには最適。
B級グルメは旨すぎてはいけない。
これを食べながら、富士山の裾野の町に思いをはせる。大沢崩れは元気か、樹海の緑は今も青々としているのか…



山形庄内 だだちゃ豆 
 
これも取り立てて騒ぐ味ではない。秋が深まれば、もっと旨くなるだろう。



岩手 南部せんべいスティック

南部せんべいの耳ですな。これを揚げて塩バターで。もちもちして旨い。



これが焼きそば界の異才。青森黒石つゆやきそば。

ソースやきそばにラーメンつゆがかかっている。もやし、ねぎ、天カス。

ウッ…確かにソース焼きそば。 でもつゆまで飲み干したい誘惑に駆られる。
決して旨い訳ではないのに。やばい・・・これこそがB級グルメの恐ろしさである。



ビール、焼酎をやりながら。 静岡焼津 黒はんぺんフライ。

うんうん、フツーに旨い。日ごろは黒はんぺん、静岡おでんに入る。



青森 源タレもやし
だし醤油みたいなもので。存在感はないけれど・・・



大阪お好み焼きか、岸和田のかしみんか忘れたが、シメにお好み焼きを一枚。

アイデアはいいが、お客が付いていけてない気もした。
メニューに解説はあるが、さりげなく出しても解らないので客は迷うだろう。
もうちょい店側からプレゼンテーションしてもいいんぢゃないかな。
それと力点を明確にした方が。全国に同じだけの圧力をかけてもダメだと思う。

今月は◎◎県フェアみたいに、県人会を巻き込んでやる手もあるんぢゃないか。
とにかくネットワークを駆使して、毎夜ここでケンミンショーをやれば楽しいやもしれん。



  天六 「諸国味めぐり RYO」    天神橋筋商店街内 東側


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天下茶屋モナムール

2010-10-02 11:28:42 | 

生来の口いやしさから、食いもんの話に終始しているが、
当初は愛するWestern Swingのことを書こうと思って立ちあげたブログである。
ああ、カントリー&ウェスタンね・・・などと知ったかぶりされるが、実はちがいます。



カントリーよりもジャズに近い。バンドはカチッとしたアンサンブル。
1930年頃かな、米国の田舎オクラホマなどで次々にラジオ局が開局。そこで新鮮なコンテンツということで、メディスンショーやパーティーなどでフィドルやギターなどでジャズを演奏していた連中を集めたのが始まりとされる。Milton Brown、Bob Willsという男たちだ。彼らは綿摘みの仕事をするプアホワイトの子供たちで、保険屋だったり床屋をしながら、町のイベントで都会で流行っていたジャズを歌った。
世界恐慌の時代には東海岸で食い詰めたミュージシャンを雇って、ホーンも完備しビッグバンド化して行った。

そんな音楽だから、純然たるジャズではなく、移民の音楽が入り込み、イギリス系のフィドルミュージックや東欧系のポルカ、南部のブルース・・・それらをすべて飲み込む形でウエスタンスイングは成立して行く。
あたしが好きなのはそんな音楽なのですよ。だから、ライブで「ローハイド」だのマカロニウエスタンの主題歌やって、といわれてもできまへん。大体マカロニウエスタンは米国のもんとちがうし。

おっと、たまに書くのでしゃべり過ぎた。


大阪は天下茶屋のお噂を。

大阪では「てんがちゃや」と読む。てんかぢゃやではないのか、と思われるかもしれぬが、いにしえ天下は「てんが」と読んだそうなので。また、そこつな大阪人がスカタン読みやがって・・・と思うのはまちがい。
地下鉄堺筋線の終点、南海線の乗り換え駅。そして今も、ちんちん電車が町を縦断する。のどかな時間がたゆたっている。



路上で寝てるオッチャンのいる西成とは、一味もふた味も違う落ち着いた下町の
たたずまいがある。



天下茶屋の信濃屋そば製粉の社長に教わった、昔ながらの麺処『春日』。
聖天坂の下で、ここだけ時間が止まっていた。




防火用水で金魚。なつかしい。
かつては邸宅への出前が多かったと聞いた。





財界の妾宅があったり、裏に渋谷天外さんの邸宅があったり、
役者連中も多かった。ちょいと南下すりゃ帝塚山。
坂を上がった屋敷街は、ことごとくマンションに建て替わっていた。




ふっくらきつね、まったりと甘口のだし。これが大阪のうどんだ。



けいらん。優しい味。こんな風に花を咲かせるのって、コツがいる。



カレーうどん。カレー粉のブレンドも自家製。昔の味だ。
厨房では50年から使われている製麺機が現役だった。




大阪には風邪ひきそうな時は、うどんを食って、最後にこの頓服を飲んで、
帰って布団かぶって寝てしまう、そんな暮らしがあった。
もちろん、今もまだこの薬、製造されている。





天下茶屋、利休の師匠である紹鴎も住み、茶の湯と関わりのある土地だ。





ここが天下茶屋の跡。秀吉が立ち寄り、茶を楽しみ、井戸を愛でたことからこの名が伝わる。戦前までは5千平方メートルもの敷地があったそうだが、今はその一角が申し訳程度に残るのみ。小さな土蔵と大楠に昔を偲ぶほかない。


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自由都市にて鮨

2010-10-01 23:13:57 | 

というわけで、過日、中世の自由都市、堺へ。
この街のピークは安土桃山時代だった。戦後は焼けたこともあって
すっかり建て替わり、統一感のないつまんない街になってしまった。

南海本線・堺駅から少し歩いた「寿司・まつ元」へ。
友人が講演した際に、聞きに来てたという店主が握る店。



一個なら小肌と書いたのは、山口瞳。

江戸前の粋が詰まっているのが小肌というわけ。
まぁ美味いには美味いが、新子の時期を待ちわびて、5尾も6尾も漬けて握るのは
ご遠慮申し上げたい。オレにゃそんなロリコンの趣味はない。



泉州の風物詩、水なすである。
金っ気を嫌うので、手で裂いた方が圧倒的にうまい。
造り、鱧の炙りなどを頂いて、早速寿司へ。



きすの昆布〆  本来は天種であまり握らないが、まずまずの滑り出し。

まぐろの即席醤油漬け 慌てて食べて写真撮り忘れ。 
サクで3時間漬け込む。づけという手法は東京で知ったが、
安い赤身でも漬け込むと段違いにうまくなる。
うちで食べる刺身はこうしてひと手間かける。
 



煮蛤  
煮はまや煮あさり、蒸しアワビなども普通に大阪で食べられるようになった。
嬉しくもあり、寂しくもあり。
 



サヨリ  柚子をかまして
 
こうして半身に切ってクルクル巻くのは、江戸前の古い仕事。

この後は海胆を炙りだった。





穴子は浜煮(白煮)にして塩、茎山葵。  快調快調・・・

この後、エンガワを食べ。




山口瞳に対して、一個ならまぐろと言いたい。やっぱりまぐろこそは寿司の華。
天ぷらにおける車海老と同様の立場。
この色めなくては、主役不在のコースになっちまう。




あわび肝  主人が東京のおけいずしで教わったという、スペシャルテ。

身と肝を細かく刻んで握る。隠し味にハチミツが使われる。
これが香りがよくて、蒸しアワビとも煮アワビとも違う不思議な食感。これはヒット!


平目昆布〆、宮崎牛と続く。

ときどき出すウチがあるが、肉を握ろうというセンスがいまいち解らない。
寿司のコースの中で、まず肉は食べたいと思わないんだけど。





剣先いか  床へ落っことしたのではなく、紀州の炭塩を使ってある。

玉子  旬の美食という大層な名前の卵を使う。

だし茶漬け、キュウリの漬物などでシメた。





オプションの、細巻き天ぷら 中身は海老マヨ。  
酢橘を絞っていただく。なかなかの趣向である。

これで酒を適度に飲んで、1万ちょい。江戸前の鮨で頑張りたいという主人。でも新鮮な魚で酒を飲みたいという客が多そうな土地柄。思い切って儲ける鮨に徹してもいいのかもしれない。それか、もっと素材にお金をかけて値段を上げて、アッパーな層を狙うか。

結構、ここで一品料理で酒を飲み、鮨に到達できず帰る人も少なくないとみた。
仕入れた魚が無駄になり、誠にもったいない。いかにして鮨を食ってもらうか。自分の得意なフィールドに客を連れ込むか・・・そこが研究のしどころだろう。
夫婦仲良く、盛り上げて行って下さい。

堺、意外に鮨のレベルは高い。



     江戸前寿司・旬菜料理「まつ元」   堺市堺区戎之町西2




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