マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

芝居見物・色街洋食

2010-01-14 02:14:19 | 

昭和4年開場の京都南座。江戸時代、四条河原には七軒もの芝居小屋が並んでいたとか。桃山風の破風、櫓のある劇場も今や少なくなった。



観たのは「桂春団治」。かつて藤山寛美が務めた役を沢田研二が熱演。ときとしてガンバリが声などに表れて、しんどい箇所があった。女房、藤山直美にスポットを当てた作り。松竹新喜劇のベテランたちが脇を固め、安定感抜群。



劇場内はさすが京都で、雅やかな、いかにも芝居見物の晴れやかさがある。だが、椅子やなんかはさすがに古く、現代人の体躯に合っていないので、いかにも狭い。出入りするのに通路側の客に何度も立ってもらわねばならん。興行収入に関わるが、席数を減らすなどして再考されたし。



幕間が二度もあり、その間に近くの喫茶店へ。ラテンという店。
ステンドグラス美し。



芝居がはねた後は、余韻をひきずりつつ寄り道するのが倣い。



先斗町と木屋町の間のろうじにある、洋食屋へ。
赤星を抜く。



本日のスープ。おなかが温まる。



サラダ。バラフのシャリッとした食感、よろし。



海老フライ。面白いけど、フツウでええねんけど。



グラスワインは豪州産Fuzion。
もうちょいゴポゴポ注いでもらえるとありがたい。
後ろ姿は主人、金村元吉さん。



ビフカツだったっけな。美味。



ごはんとチーズと卵を混ぜて焼いた、じょじょ焼き。
こいつは家でも真似できそう。できそうに見せて、なかなかできないのがプロの味というもの。



        喫茶 ラテン     東山区大和大路通り

      ザ 洋食屋 キチキチ  三条木屋町下ル材木町ろ~じ

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テキサス・フィドルマン

2010-01-08 21:13:34 | 音楽

年の始めは音楽ネタから始めよう。
ウェスタンスイングという音楽にはまるキッカケは、ジョニーギンブルというフィドラーを間近で見たことに始まる。

    

1976年の夏テネシー州ナッシュビル郊外の自宅農場で行われたバディスパイカーのミュージックフェスティバル。
バディスパイカーはブルーグラス・カントリー出身で、ナッシュビルのスタジオミュージシャンとなり、エリアコード615でも知られる名フィドラー。この日のセッションはバディスパイカー、デイルポッター、ジョニーギンブルのフィドル。ベースは若きロイハスキー。

派手なケレン味あるバディのフィドルに対して、ギンブルのそれは一見地味だがスイング感にあふれていた。それに実に楽しそうなのだ。スイングだけぢゃなくいろんな音楽が飛び出した。ブルーグラスしか知らなかったアタシは、ああ、こんなのもいいなぁ…と、ただもう憧れた。

ジョニー・ギンブル 1926年テキサス州バスコム生まれ。12歳で兄たちとローズシティ・スイングスターズというバンドで音楽活動を開始。
1940年代にボブ・ウイルス&テキサスプレイボーイズに参加。
フィドルとエレクトリックマンドリンを担当。タイニームーア(Fiddle,El.Mandorin)、エルドンシャンブリン(El.Guitar)、ハーブレミントン(Steel Guitar)らと多くの演奏を残している。こいつは見たかった。

        

その後、一時音楽を離れていたが、69年再びウイルスに呼ばれ、セッションミュージシャンとして活動を再開。

73年の「For The Last Time」でもジョニーのフィドルは光る。病床から駆け付け、レコーディングスタジオにベッドを持ち込んだかつてのボス、ボブ・ウイルスの前で、レオンマッカーリフなど歴代プレイボーイズの名プレイヤーたちが演奏をした。ときに有名なボブのHollerがかすかに聴こえる、胸を打つ名盤だ。

    

ミリオンダラーバンドはナッシュビルのベテランセッションミュージシャンたちのスーパーバンド。ウエスタンスイングの残党からうまくセッションマンにスライド出来たあたり、技術だけでなく人間性でもあったのだろう。

右からジャズマンドリンの名手ジェスロバーンズ、ギンブル氏、ミスターギター・チェットアトキンス、ハーモニカの第一人者チャーリーマッコイ、バンジョーもするロイクラーク、管はよく知らなくて、端はピアノのフロイドクレーマー。

    

再評価は高まり、アスリープアットザホイールにセッション参加したり、83年にはウイリーネルソンのStar Dustなどを演ったワールドツアー、レイプライスのツアーなど、引っ張りだこになっていった。おじさんパワー全開である。

    

TVのオースチン・シティリミッツには何度も参加。出る時は出るが引き際を心得るのがジョニーのいいところ。ここいらにセッションマンたる矜持が働いている。たえず全体像を忘れないのがいい。ソロへの入りのタイミング、短いアドリブでの序破急のつけ方、鮮やかな引き際、それを裏打ちするテクニック(スイング感・的確なダブルストップ)・・・フィドルに興味をお持ちの方は、ぜひ彼の加わったアルバムを耳かっぽじって聴いていただきたい。

     

麻田浩大兄は「レイベンソンと一緒にジョニーギンブル呼びましょう」などと言ってたけど、うかうかしてるうちにもう84歳、そうそう故郷を離れる訳にも行くまい。今は息子や孫と一緒にステージを踏んだりフィドルを後進に教えたりしているそうだ。元気ならばそれでよい。

     

彼から学んだものを、さらに磨いてレベルアップしたものにできればいいのだが、そう軽々に言えたもんではない。ここでこんなキイ叩いてる暇があればフィドルでも出しゃあいいのに、そんな意気地もなく、チンタラと今年も始まっている。
まぁ、いい、楽しんで行こう・・・!

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2010年代の幕あき

2010-01-03 15:25:13 | 

正月を迎えるために庭の掃除を行い、31日に実家へ。
都合で一日前におせちを囲むことになる。これもまたよし。

実家には頑固頑迷たる厳父がおり、この父といかに波風を立てず、穏やかに正月を過ぎるかは一大問題。案の定、すべてこちらに任せてくれと言ってあるのに、寿司を頼んであるから取りに行ってくれと来た。

久兵衛の寿司とかそういうのではない。近所のスーパーのロボットが握ったどでかい寿司飯のヤツ。げんなり。だが、いさかいになっては台無しだ。ぐっと我慢し、持ち込むおせちの量を減らす。




お重に入れるのをやめてみた。残りの冷蔵のことも考えて。
あとバカ高い料理屋のおせちも採用せず。お代もあるが、欲しくもない肴がいろいろ入ってるから。



野菜の煮物は筑前煮に。圧力鍋を使うと楽だがレンコンのシャキ感に乏しくなるので、ふつうの鍋で。手前はうずらの牛肉巻き。とんかつなど揚げ物が入るのが我が家流。なので決まりなんかあったもんぢゃない。



お雑煮
焼き餅・鶏肉・小松菜・焼き海苔
アタシ自身は元旦すまし、二日目は白味噌…などとやってみたいが、実家は頑固にこのプアスタイルを守る。



腹ごなしに散歩へ出る。
伊勢路川。江戸の昔、お伊勢さんへと向かう船が行き交った。
そんな訳ない・・・。



近所の公園。
ボクらが草野球やってた頃は、こんなにうっそうとした木々は生えてなかった。月日の流れにため息。



堺市の学習院、名門平岡小学校!
できたばかりの時代、よく校庭のコークス拾いなどさせられた。キドカラーの飛行船が飛んできた。放送室。日の出の観測。稲の生育日誌。校舎の姿形は昔と変わらない。少子化の時代、どれだけの教室が閉鎖になっているだろうか。



懐かしい向ヶ丘団地へ。




団地の入口にあるショッピングセンター。
行けば誰かに会ったような気がする。
正月ということもあるのだろうが、閑散。





めったに人も通らない。街も住人と共に年をとるというが、
昔は子供の弾む声が聴こえたはずなのに。



世に団地マニアという人たちがいるが、気持ちは解らぬではない。律儀に整備された独特の美しさがある。



たまに遠征した公園。けっこうでかい。ピュ~ッと風が吹きつける。ガキの時分、ここで犬の死体を発見した。映画Stand By Meのようだ(もちろん言い過ぎ)。



ふと、信楽焼のたぬきが見下ろしていた。



檻に入ってる犬の置物。なんでや?

こんなとこに墓場が…あいつの実家がこんなことに…今どき何したらこんなバブリーな家が建つ…だから散歩ってのは楽しい。
ちっとも運動になぞなっていないが。

コメント (2)
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大つごもり

2010-01-03 11:46:38 | 

ここ数年、年越し蕎麦の前倒しで、西天満の蕎麦屋を訪れるのが習わし。



師匠翁のそのまた師匠、一茶庵系の酒肴、焼き味噌。
なめこ辛味大根で燗酒。酒は出雲の豊の秋。

夕餉に訪れる客が来る前。どっかと腰を降ろし、のんびりと一年の来し方、来季の行き方を思う。
ただ思うだけ。何の結論も出るぢゃなし。



帆立、牡蠣、三つ葉の白和え



よこわの造り  大根・胡瓜・茗荷  
たまらず能勢の秋鹿を燗酒に。燗には豊の秋の方が好み。



名物牡蠣そば。
鳥羽浦村産の大粒、洛北鷹ヶ峯の九条ねぎ。

タイヤメーカーの星を得て、ますます頑張る様子を見て、こちらもほかほかした気分になる。

景気が底を打ったかに見える日本。さぁて来年、仕事も音楽も前のめりで、行くとこまで行くしかないでしょう。

          なにわ翁   大阪市北区西天満3

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