マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

こんなお昼もまた

2010-01-24 11:53:46 | 

いい年のおっさんが食べにくい食品のひとつに、たこ焼きがある。
その辺の地べたに座して食べる若さはない。立って食べるのは人目がある。さりとて持ち帰りでは冷めてしまう。ちょっとイートインがあるのが有難いが、客が若いのばかりだと気が引ける。




天五中崎商店街「うまいや」。音に聞こえたこの店の前を素通りするのはつらい。店前ではせっせと孫とおかんが焼いている。
「え~い、入ってしまおう!」とある昼下がり、店頭で注文してから、ちょいと敷居をまたがせてもらった。

たこ焼きに何の飲み物を合わせるかは大きな問題である。
ここには保証牛乳というのもある。たこ焼き&牛乳=子供。やってみたいが少々ガキっぽい。一番合うのは水だ。ソース味には水が一番相性がいい。だが、ここのたこ焼きは生地にしっかりと味の付いただし系であり、油を足しつつしっかりと二度焼きされた、なかば揚げものに近い香ばしさもある。これには冷たいビールが適当だ。



均等に丸ではなく、無骨な感じがいいでせう。焼き立てのあつあつを放り込み、急いでビールで消火に当たる。そのままとソースを刷毛で塗るのと二通りの食べ方を楽しむ。

たこ焼きの屋台でも引く・・・ひとは簡単そうに言うが、夏は猛烈に暑く、冬は足先から凍える中での作業。しかも単純な作業のくりかえしは生半可でできる仕事ではない。去年、主人夫婦は一線を引いて娘&孫にバトンを渡した。

たかがたこ焼き、だが大阪人としては単なるおやつとして軽視できないものがある。生地づくり、道具へのこだわり、ひとつの料理カテゴリーに入るほどまで頑張ってきた喜多さん。彼の負けたらアカン精神は、亡き息子の嫁へ、そして孫へと力強く受け継がれている。



        うまいや   大阪市北区浪花町  天五中崎商店街