過日、とある読書会があり、行った精華小学校。
難波の街のまん真ん中でこの佇まい。今も精華小劇場や講習会などに有効利用されてはいるが、この無駄切りの仕分け時代、なかなか生き残っていくのは難しいのかも知れない。知らない人にはぜひ一度訪れてほしい。
芝居町道頓堀や宗右衛門に近いため、芝居・歌舞伎関係者の子女が多く、藤山寛美さん、林家ペー先輩もそうらしい。
ここで街の歴史なんぞにちょいと触れ、それから大手を振って飲みに行くのなんざ、なかなかおつなもんである。
校舎から校庭、精華裏(雁次郎横丁いいましたっけ)を見下ろす。
見たことのない景色。
その後、同好の志と向かったのは、道頓堀「たこ梅本店」。
戦後今の場所に移ったので、江戸弘化元年からあったのは、日本橋の南詰めから二軒目にあった立ち呑みだった。亭主に無理をいって、階上の座敷を貸してもらう。
二階にある、たこと梅の電灯の笠。粋なもんである。おそらくは、刀の蒐集に凝り、雁次郎に似てるというのが自慢だった先々代の趣味によるもの。
こういう小さな料理で、燗酒をぐいぐいやるのも昔風で悪くない。
道頓堀川を挟んで丁度向こう側が花町、宗右衛門町。
作家宇野浩二が育った十軒長屋があり、向こうから対岸のお茶屋の明かりを眺めていたらしい。
皆様と別れ、一人クールダウンのために法善寺の老舗バー「238」のドアを押す。
法善寺山門前で昔の姿をとどめるのは、こことアラビア珈琲店、インデアンカレー本店、この辺ぐらいになってしまった。叱ってくれる先輩も減っていく中、こういう古い店に来ると背筋がピッとする。
千日前辺りで飲み始めると、どうにも去りがたい。
明治の初めまで墓地だった昔の磁力みたいなものが時間を忘れさせるのか。
千日前の路地裏「河内カルメン」を覗き、みっちゃんの顔を見て。
日本橋、「バー薔薇」へ。
アテ盛り合わせ。食わなくてもいいのに、食っちゃう。
妹テクミちゃんの料理、よろしゅござんす。
ここの客はミナミ人間が多いから、調子合わせてると終電ヤバくなり。
暗くなった黒門市場を速足で歩く。
ん、酔っているのか・・・鯛が宙を舞っていた。
空を舞うタイもステキです~☆