思い返せば、阪神淡路大震災がひとつの引き金になっている気がする。
あの大災害の後、オウム真理教のサリン事件が起きたり、酒鬼薔薇聖斗の猟奇事件が起きている。
人心の磁場が狂ってしまったというか、その後、殺人事件のない日はないぐらい物騒な国になり、
年間3万人が首をくくる尋常ならざる国になってしまった。
今度の東日本大震災が起点となり、人心を揺り起こし、いい方に、いい国に揺り戻してやくれないだろうか。
災い転じて福となす、といえるような国になることを心から祈るばかりである。
そうでないと、何万もの命が浮かばれやしない。
さて、旧聞になるが、アップしておきたいのは、和歌山の飲み屋ばなし。
なかなか和歌山まで飲みに行くなんて酔狂な奴はいないのかもしれない。
和歌山のぶらくり丁なんて処に来たのは、30年以上前。
でっかい商店街は、ここでも同じくお茶をひいていた。
どうせなら、地元の魚を食いたいと思うのが人情。
「千里十里」という居酒屋。55年続いているという。
中は落ち着いた風情。
お通し アワビ、流れ子煮付けなど。
造りはアジ・タイ(加太)・ヨコワ・カンパチ・アカイカ 1380円
酒は紀伊の名手酒造「荒神」。
料理を出す際に、「どうど!!」 これがいい。ああ、和歌山に来たという実感。
灰干しさんま 580円 雑賀崎西出火産。
回遊魚のサンマは秋口から脂を蓄え、北海道厚岸辺りでまず獲れ、その後、三陸下って、気仙沼で上がり、
銚子沖で上がり、紀伊半島にたどりつく頃には、すっかり栄養使い果たして、脂の抜けた姿になっている。
それがかえって干物に向いているとされ、古くからサイラ(サンマ)の干物は和歌山名産の一つとされてきた。
この灰干し、いやいや予想を上回る旨さ。脂の抜けた平べったい身も秀逸である。
熟女でなく、婆さん芸者の味といったところか。 婆さん芸者のみなさん、すいません。
近海メバル煮付け こういう紀州の甘めのたまり醤油で煮た煮物の旨さ。
白メシなら2膳は食えてしまう。
Bone In Japan ! Bone In Kurosio !
なんだかの骨せんべい。
女将さんらしき人が、お客に先んじて「ごめんよ」と多用するのは、和歌山人って気が短いのか。
それとも単に口癖なのかな。
なかなかよき店ではないかいな。
「千里十里」 和歌山市元寺町 築地通り
新宮や尾鷲あたりだと絶望的に遠い(あちら方面の人失礼)。
でも、向うの人に言わすと、こっちが遠い所にあるだけの話ですね。
和歌山市、一度目指してみてください。
和歌山県にも知り合いができました。
千里十里いつか必ず…