勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

核家族にも仏壇を

2009-09-22 21:49:11 | Weblog
午前中は法事があった。今日も和やかで良い雰囲気だった。ご先祖の供養は、遺族の故人に対する感謝の気持ちの表れだと感じていて、とても尊いことだと思う。子供は親の姿を見て、家庭の生活環境は成長に大きく左右する。先祖を大切にする家の子供は、結果的に物事の道理の分かる落ち着いた大人になることが多い。

今は懐かしい高度経済成長期、日本は核家族を推進?し、地域間の人と人との繋がりが軽薄になるように組み立てた。核家族に仏壇はなく、先祖とか生命の繋がりを考える機会が減った。家族の死は家から病院へ移行し、小さい子供は死から遠ざけられるようになったことが増えたから、死を実感として知らない。その後の追善供養(法事)でも、法事は年配者の役目と化してしまい、若い世代と小さな子供は蚊帳の外になっていることが多い。結果、生命の尊さの分からない理不尽な大人や子供が大量に出来上がってしまっている。

Gikoohは核家族であっても、仏壇を家に置き、それぞれの宗旨のご本尊を安置されれば良いと思う。開眼作法(お性根入れ)は、各々ゆかりのある旦那寺に依頼されたら良い。仏壇やご本尊のことは購入前に旦那寺へ相談されたら無難だろう。
先祖はいなくても、家の中で仏様の存在を最高位に置けば、自然と子供は神仏に手を合わせるようになり、親の存在の偉大さに気づく。物事の順序を小さい頃から鍛錬しておくことは、大人になって安定した精神を築くと思っている。仏壇を置くことで得るものは非常に多い。

今夜は思いのままに書いた。かりがね(煎茶)を飲んで寝るとするかな。
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