勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

東日本大震災から12年

2023-03-11 18:55:05 | Weblog

平成23年(2011年)3月11日。14時46分、東日本大震災発生。あれから今日で12年、Gikoohの心にはあの日の出来事が今も蘇る。犠牲になられた方々へ祈りを捧げた。それからも日本は、毎年のように各地で大地震や風水害が立て続き、これからもいつ容赦なく私たちを襲ってくるか分からない。大難は小難に、小難は無難であることが望ましいけれど、お互いに日頃から防災意識を忘れないようにしなければ。

お大師さまの漢詩文集である『性霊集』に、

「三網弦(ゆる)び紊(みだ)れて五常廃れ絶ゆるときは 

すなわち旱澇飢饉(かんろうききん)し邦国荒涼せり」

※三網=君臣・父子・夫婦の道 ※五常=仁・義・礼・智・信 ※旱澇=日照りと長雨

 

人々の道徳が乱れ、社会の礼節が荒廃すれば、天変地異が起こり国内も荒れてくると述べられている。近年の様子を垣間見ながら、無事を祈らずにはいられない。

Gikoohは真言僧侶なので鎮護国家のために、地域発展のために、衆生救済のために、祈祷の要ともいうべき護摩供を現在の月一よりも増大して厳修したいと願っている。けれども、現状は物理的に難しいので護摩以外の方法で念じるより道はない。Gikoohの気力はまだ当分は持続しそうなので、護摩堂建立の願いを持ち続けながら千載一遇のチャンスを待ちたい。

さて、今日は子ども茶道教室のお稽古があった。みんな楽しく通ってくれている様子なので有難い。所作を覚えることも大切だけど、もっと大切なのは心の温かい人間として成長することだと思っている。

コメント
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