勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

安心

2013-08-25 22:25:09 | Weblog
午前中は法事があり、午後からは檀家さんの葬儀があった。常々、引導の所作を修しながらお大師様の御次第がよく組み立てられていることに畏敬の念が湧く。真言と印で地獄など悪い世界を悉く封じ、弥勒菩薩の兜率浄土(極楽)に導くために種々の「戒」をお授けして行くわけだが、Gikoohは枕経や葬儀中にお不動様の気配を感じることがよくある。自身の信仰の表れを心の鏡が映し出しているのかも知れないが、緊張される故人様に安心して頂くことは大切な務めだ。

お亡くなりになられたお方は、夏の棚経の際にはいつもGikoohの後ろで読経を聞いて下さり、いつも優しい言葉を掛けて頂いた上品なご婦人だった。住職歴が長くなればなるほど、檀家さんとのお付き合いも深くなり、その分、お別れしなければならない時には寂しさを感じずにはおられない。諸行無常…、時は前へ前と進んでいる。

コメント
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