勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

涅槃図

2010-02-05 22:47:24 | Weblog
午前中は来客、午後から2月3日に生まれた兄夫婦の赤ちゃんを見に出掛けた。母子ともに健康で和やかな気持ちになり、元気な赤ちゃんを見ながら、まるで仏の子のようなオーラを感じた。健やかに。

夕方、寺に戻り涅槃図を出した。2月15日は仏教の開祖、お釈迦さまがお涅槃された日で全国の仏教寺院では涅槃図等をお祭りしてご遺徳を偲ぶ。勝福寺では現在のところ涅槃会等の大きな法要は行っていないが、閑かにお勤めをしている。

ご覧のように勝福寺の涅槃図は大きく見応えがある。制作年代は「天明」というから約220年前に描かれたことになる。平成11年にGikoohが勝福寺へ入山してしばらくしてから、この掛軸を修復した。Gikoohは勝福寺へ来て以来、少しずつ少しずつ仏像や掛軸、そして曼荼羅等の修繕を進めている。住職在任期間中にどれほどのことが出来るか分からないけれど、限られた生命と力のなかで精一杯のことをしておきたいと考えている。

実は涅槃図をこのような形で掛けたのは今回が初めてだ。それまではスタンドがなかったので客殿に掛けたりしていたが、先日遂にスタンドを納入して本堂に掛けたところ、これが見事に納まった。先日1月3日のブログで本堂について書いたことがあるが、この涅槃図と堂内の雰囲気が見事に融合している光景に、先住の美的感覚がどれほど研ぎ澄まされていたのかを垣間見た。ちょうど本堂が建てられた年代と、この軸が制作された年代が一致するので同じ時代だったのだと思う。このスタンドを発案・販売されているお店の方にも感謝の意を表したい。

2月13日(土)の仏教講話では、この涅槃図の前で在家勤行次第を行い、何かしらお釈迦さまにまつわるお話をさせて頂きたいと思っている。

今年は長年の念願だった大般若経200巻の修繕に遂に手を付ける予定だ。
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