見沼田んぼ福祉農園にはガスも電気も引かれていない。
炊事や暖をとるときはもっぱら、近所の植木農家や農園の剪定した薪。
里山で薪拾いをしてそれをエネルギーに使ったその時のままだ。
里山の恵みで暮らしを行う。それが今、見直され始めている。
http://www.nhk.or.jp/eco-channel/jp/satoyama/interview/motani01.html
里山には、代々の先祖が営々と育んできた、
自然と共に生きるシステムがあります。
そのルールを守っていると、いまの時代でも、水と食料と燃料、
それに幾ばくかの現金収入がちゃんと手に入ります。
新鮮な野菜に魚、おいしい水、火を囲む楽しい集まり、
そして地域の強いきずな。
都会であくせくサラリーマンをやっている人間よりも、
里山暮らしの人間の方が、お金はないけど、
はるかに豊かな生活を送っているということを、
私は各地で実感しています。つまり里山にはいまでも、
人間が生きていくのに必要な、大切な資本があるのです。
これはお金に換算できない、大切な価値です。
そうした里山の資源をいかしていくことを、
「里山資本主義」という言葉を使って伝えようとしたのが、
NHK広島局がつくる「里山資本主義シリーズ」でした。
「里山は見えない資本なんだ」
「お金に換算できない大切なものなんだ」ということを、
これからも言って歩こうと思っています。