風月庵だより

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祈りのスケーター村主章枝選手

2006-02-24 23:26:19 | Weblog
2月24日(金)曇り【祈りのスケーター村主章枝選手】
荒川静香選手が金メダルに輝いた。村主章枝選手は4位、安藤美姫選手は15位にそれぞれ輝いた。
本当にそれぞれ素晴らしい演技で魅了された。

私はルールはあまりわからないのだが、フィギアスケートのファンである。観ているだけで楽しい。特に村主章枝選手の祈りにも似た滑りにはいつも感動している。クリスチャンであろうかと思っていたら、小学校からのミッションスクールの出身であるという。「あれこれ随想記」で『人間は遺伝か環境か?遺伝的プログラム論』(日高敏隆著、文春新書)を紹介されていたが、村主章枝選手が醸し出す宗教的雰囲気はたぶんに小さい頃からの環境に負うところが多いのではなかろうか。今回のフリーでは、ショパンの「幻想即興曲」を選曲されたが、思いっ切り宗教的な曲でも村主さんなら滑れたのではないかと思った。なんと言ってもイタリア、ローマ法王のお膝元でのオリンピックなので、そんな選曲も面白かったかもしれない。メダルこそとれなかったが、素晴らしい滑りであった。インタビューの時の涙は何であったのだろうか。(祈りの後は是非爽やかな歓喜の笑みが次には見たいですね。)

荒川選手は、とにかく日頃の目に見えない一歩一歩の努力と不屈の精神が、今日の晴れ舞台の結果でしょう。そして荒川選手の選曲のイタリア歌劇「トゥーランドット」は開会式のときにも歌われた曲だそうだ。選曲の時点ではそのことを知らなかったようだが、「なにか運命的なものを感じました」とご本人も言っていたようだ。

安藤美姫選手も、失敗はしたが思いきって四回転にチャレンジしてそのことの後悔はないだろう。チャレンジしなければ、順位は上であったろうが、きっと後悔していたであろう。

感動を与えてくれて有り難う。

前に紹介したアメリカのジョーイ・チーク選手はまだ二十六歳の若さなのに、三月のW杯で引退するそうである。スピードスケート男子500メートルで金メダル、1000メートルでは銀メダルをも手にした。アメリカ・オリンピック委員会から、その報奨金四万ドルを貰うそうだが、人道支援組織「ライト・トゥ・プレー」に寄付」するという。四月にはアスリート大使として、ザンビアに行くそうである。「競技はある意味、自己中心的な行動だった。今度は僕が誰かを助ける番」とチーク選手は話しているという。

家に帰ったら「難民を助ける会」から「ザンビアエイズ対策活動」の活動報告会の案内が届いていた。エイズ患者の悲惨な状況のザンビアで、チーク選手は活躍をしてくれるのであろう。有り難いことだと思う。

いろいろな感動があって、オリンピックもまもなく幕を閉じる。自らの感動のために自分も日々の努力を惜しむまい。