風月庵だより

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中国禅から道元禅へ

2023-10-28 23:38:11 | Weblog

10月28日(土)晴れ【中国禅から道元禅へ】

今日は久しぶりに駒澤大学を訪れました。

石井修道先生の傘寿記念研究討論会がありました。

先生の記念講演は「道元の日本達磨宗批判再考」と題されて、特に宋代の禅と道元禅師の禅はどのように影響を受けていたか、講演を聞かせていただきました。

特に黄檗希運についての評価が高かったことが、よくわかりました。

「黄檗は超越古今の古仏なり。百丈よりも尊長なり、馬祖よりも英俊なり。」とべた褒めといってもよいでしょう。臨済義玄よりもすぐれている、と評価しています。

実際の講演をお聞きすることは、本を読んだだけでは、あまりほぞ落ちしないのですが、やはりリアルにお聞きすることは大事と思いました。

先生の『宋代禅宗史の研究』の分厚いご本は、本棚に飾られていますが、なかなか読み切ることはできていません。

先生の記念講演の後、小川隆先生、土屋太祐先生、張超先生、頼住光子先生による、石井先生の禅宗史に関する業績に対して「石井禅宗史学の継承と発展」という趣旨で、それぞれの報告並びに討論がありました。

ことに張超先生は、中国人であり、フランスに留学して、それこそ独学で石井先生の『宋代禅宗史の研究』を学ばれ、博士論文をお書きになったそうです。それはフランス語で書かれているのでしょう。

(『道元』をお書きになられた憧れの頼住先生にお会いできたことは、まことに嬉しかったです。

また20年以上前、一緒に学ばせていただいた、多くの先生にお会いすることができ、忙しい中でしたが、出かけてよかったと思った講演会でした。)


野良猫ムックちゃんの夜の来訪

2023-10-22 22:38:05 | Weblog

10月22日(日)晴れ【野良猫ムックの夜の来訪】

外猫ちゃんたちが騒いでいるので、外に出ようとしましたら、玄関にムックちゃんがいました。昨日と今日姿を見せなかったので、心配していました。

ムックちゃんをなんとか捕まえたいのですが。一度捕獲器をかけた時、私がうっかりしてしまい、取り逃がしてしまったのです。

かえって可哀そうなことをしました。

これからもう少し慣らしてから、捕まえようかと思いますが、ムックを怖がらせてしまわないか、信頼をなくしてしまわないか、と心配ですが、やはり外猫ちゃんたちとトラブルがありますから、捕獲して去勢しなくてはなりません。

辛いところです。でもムックをうちの子として正式に迎えるために、しなくてはならない関門です。どうぞ、そのうち必ず捕まりますように。


三年前の記事から

2023-10-21 09:30:03 | Weblog

10月21日(土)晴れ【三年前の記事から】

自分の書きました記事で、他の方がアクセスしてくださっていた記事をクリックしてみました。

過去は振り返らない、とよく言われますが、よく学んでいると自分自身で、感心しています。興味の有る方はお読みください。

一か所だけ抜萃しておきます。僧侶がよく膝をつき、頭をついて、両手を前に出し「三拝」ということをしますし、また檀家の皆様にも「三拝」をすすめますが、基本的な姿勢を示している箇所が『維摩経』の中にありますので、そこを抜粋しておきます。

しかし、その前の記事内容が面白いですが。

『維摩経』から三拝を学ぶ

2020-04-21 12:11:54 | Weblog

4月21日(火)晴れ【『維摩経』から三拝を学ぶ】『維摩経』は、大乗仏教の初期の経典として代表的なものです。 在家の居士である、維摩(ヴィマラキールティー)のもとに、文殊菩薩がお見舞いに行き、維摩から種々の教えを受けます。 舎利弗(しゃりほつ)や須菩提(しゅぼだい)や大迦葉(だいかしょう)等仏弟子たちにお見舞いに行くように釈尊はおっしゃるのですが、皆、それぞれ維摩に以前やり込められていて、誰も行く、という者がいませんでしたが、ついに文殊菩薩は釈尊の命を受けて、お見舞いに出かけるのです。 

「菩薩行品」の中に「世尊の両足を頭におしいただくことによって敬意を表した」という一文があります。 僧侶の方々の三拝の方法を見ていますと、手の先を丸めるようなしぐさをなさる方もいますし、頭をコツコツと三回打つ方もいますし、実にいろいろです。 師匠からの伝承で、家風という表現もありますから、どの方法は間違っている、ということはありませんが、私は、維摩居士がなさったような方法を受け継ぎたいと思っています。 これを書きたいために長々と失礼いたしました。

さて、私が読ませていただいた『維摩経』は植木雅俊先生の訳・解説の角川文庫本です。 長い間サンスクリット語で書かれた『維摩経』はないとされていましたが、近年ポタラ宮殿から発見されまして(1999年7月)、そのサンスクリット版全訳です。

 


再び七つの海峡を泳いで渡る話

2023-10-18 21:13:53 | Weblog
10月18日(水)晴れ【再び七つの海峡を泳いで渡る話】
 
昨日、織田一枝さんとその友人の来訪がありました。
 
彼女は、地球上にある7つの海峡(オーシャンズ7)を泳いで渡ろうと計画しています。
 
7つの海峡とは
 
ノース海峡:アイルランドとスコットランドの間 (22㎞)
 
クック海峡:北島と南島の間(23㎞)
 
カイウイ海峡(モロカイ海峡):モロカイ島とオアフ島の間(41㎞)
 
イギリス海峡:イギリスとフランスの間(34㎞)
 
カタリナ海峡:サンタカタリナ島とロスアンゼルスの間(33.7㎞)
 
津軽海峡:本州と北海道の間(33.7㎞)
 
ジブラルタル海峡:スペインとモロッコの間(14.4㎞)
 
彼女の年齢は63歳です。
 
無謀なことと、見果てぬ夢の実現に向けての冒険、紙一重の差のように思います。
 
私は、ドン・キホーテの話が好きですが、傍から見たら、無謀とも思える戦いに果敢に挑む姿に感動するのです。
 
彼女のオーシャンズ7の冒険は、無謀というよりは、計画的な緻密な計画が必要だと思います。
これも一人ではできないことで、支えるスタッフと力を合わせ、同じ夢に向かって成し遂げられることですね。彼女の周りをかためてガードする船、カヌー等は欠かせないでしょうし、それにかかるお金もかなりかかるでしょう。
 
ご一緒にこんな夢を見ようかとお思いくださる方は、つぎの口座にご協力をお願いいたします。
みずほ銀行  立川支店 普通:1328972 織田一枝

金木犀の香り

2023-10-16 22:36:17 | Weblog

10月16日(月)晴れ【金木犀の香り】

外に出るたびに、かぐわしい香りが、気になっていました。

かぐわしい香りの正体を、やっとカメラに収めました。

境内や山林のあちこちに、数本の木があります。

手前のミカンの木は、お隣の木ですが、お寺側のみかんは、「どうぞ」と言っていただきました。

金木犀の香りに誘われて、ミカンを頂戴した、という今日の嬉しい話のおすそ分け。

 木犀の 香りを聞きに 境内に そちこちに知る 秋の訪れ

 

 

 


總持寺随喜

2023-10-14 22:25:04 | Weblog

10月14日(土)晴れ【總持寺随喜】

朝夕ずい分涼しくなりましたね。

季節の変わり目ですが、皆さま、体調はいかがですか。

昨日、今日と、私は鶴見の總持寺に随喜して来ました。

瑩山禅師(けいざんぜんじ)様という總持寺の開山様の700回大遠忌(だいおんき)の予修法要が、今年はあります。

尼僧団の代表として、尼僧堂に安居(あんご、僧堂にこもって修行すること)していた時の同安居の友人が焼香師のお役をつとめました。

昨年は私が勤めさせて頂きましたが、同安居者は彼の尼と私の二人だけになりました。

私が名古屋の尼僧堂から、得度の師匠のお寺に帰るとき、名古屋から長野県、群馬県、そして埼玉まで行脚したのですが、途次、彼の尼のお寺に泊まらせていただきました。

以来、彼尼のお寺の二人のお師匠様には、近しくお付き合いをさせていただきました。

お二人ともすでに遷化(せんげ)なさっていますので、式の間、お二人を想い浮かべ、胸がいっぱいになりました。

瑩山禅師様は多くの弟子を輩出なさり、日本国中に教えを広めてくださいましたので、報恩の思いをこめましてお参りさせていただきました。

今日はそのようなご報告です。

スマホでお読みくださる方には、長い文章になり恐縮です。


めぐりあわせについてー時空を超えて

2023-10-12 20:46:49 | Weblog

10月12日(木)晴れ【めぐりあわせについて】

今日はある修行道場の非常勤講師ということで、渋谷にでかけました。

これは私の著書『中国禅僧祖師伝』をもとにして、中国禅僧の数人について、解説し、ともに学ぶことを目的とした講義です。

たまたま今日の話のために、『曹洞宗禅語録全書ー器之為璠禅師語録外集(きしいはんぜんじごろくげしゅう』を持って行きましたので、車中で久々に開いてみました。

これは河合泰弘先生との共著ですが、解説は私が研究した論文をまとめて書かせていただきました。

556年前にご遷化の器之為璠(きしいはん)禅師の研究をなぜか、私が受け持たされたのです。

この禅師の研究で、随分多くの時間も使うことになりました。あまり私としては本意ではなかったといってよいでしょう。でも研究するからには、真剣にかつ面白がって取り組ませていただきました。禅師が住職をつとめた山口のお寺にも訪問したり、文献のなかだけではなく、足で歩いて、550年以上前の禅師をしつこく追いかけたのです。

器之為璠禅師は1400年代の永平寺が大変な時代、その復興に勤めましたので、永平寺の朝課で入祖堂諷経(にっそどうふぎん)として供養されている禅師で永平寺との縁があります。

電車の中で、ふと思いました。永平寺でも二回講義をもたせていただきましたし、今また非常勤講師として別院で勤めさせて頂いているのは、器之為璠禅師のご縁なのではなかろうか、ということです。

550年余の時空を超えて、器之為璠禅師を私が研究し、現代に紹介したことを喜んでくれているのではなかろうか、ということです。

550年前に生きていた方との、時空を超えてのめぐりあわせについて、一筆書かせていただきました。

 

 

 


猫の捕獲作戦

2023-10-03 23:18:17 | Weblog

10月3日(火)晴れ【猫の捕獲作戦】

野良ネコちゃんの捕獲作戦は今回も失敗しました。

一度目はアライグマがかかってしまいました。それですっかり気落ちしてしまい、しばらく捕まえる気がしなくなっていました。

ようやく二日続きの時間が取れましたので、本日決行したのです。

が、はじめチロちゃんがかかってしまいました。

やり直しましたら、かかったようだったのですが、一本棒の押さえを入れなかったので、逃げられてしまいました。

残念でした。

今は、『観音経』の一節の訳に取り組んでいましたが、どうも間違いに気が付いて、やはり残念に思っているところです。

そんな一日の出来事でした。皆さんの一日はいかがでしたか。

気を取り直して、今夜は寝ます。

おやすみなさいませ。


彼岸花とコスモス

2023-10-02 09:59:10 | Weblog

10月2日(月)晴れ【彼岸花とコスモス】

お彼岸を忘れずに彼岸花が境内のあちこちに咲いてくれました。

コスモスも、ボランティアの方々のご苦労のお蔭で、きれいに咲きました。

一時期コスモスが全くなくなってしまい、私が残念な思いを言いましたら、皆さんがやはりあちこちに増やしてくださいました。

少々寂しいのはアキアカネの姿が見えないこと。私がこのお寺に入ったころは、群舞していたのですが。

近くに畑を増やした方がいますので、やはり農薬のせいだろうかと思ったりしています。

また美しい彼岸花は、根は猛毒があるそうなので、花の部分も気を付けて触るように、花に詳しいボランティアの方に注意されました。

彼岸花 咲いて思えり あの世かな

コスモスの 咲いて開けり 秋ぞ今