勢古浩爾(評論家とある)氏が、ベストセラーの「食わせ本」を疑え という記事を文藝春秋平成26年7月号に書いている。記事にある、すべての本を小生は、勿論読んでいないから、彼の言っていることが正しいのかどうか、全てについて、意見をいうことができない。
だが、たった一冊であっても、小生が読んだ本については、当然意見を言うことはできる。しかも、彼の「食わせ記事」を疑うことはできる。まさに、この記事は食わせ記事である。こんないい加減な記事を書いた評論家には、本当にすべての本を読んだのかどうかをまず尋ねたい。
タイトルだけ読んで、これはおかしい、と彼が判断したものを、手当たり次第に書いた記事ではないのだろうか。彼は、小生の読んだ、この本を読んでいないに違いないと確信したので、当ブログでその旨書きたい。
小生は、この本を買うにあたって、実は、この本のタイトルをみて、いかにも「食わせ本」的な感じをもったのは、事実である。だが、中味を読んで、そして、現実に実行してみて、体重が、半年足らずで8kg減となり、HbA1cが、糖尿病の宣告をうけた7.2から5.4と正常値になるに至って、さすが、医師の書いた、まことに得難い立派な本であることを、言いたいと思う。
その本は、381頁の中段にある「炭水化物は人類を滅ぼす」である。たしかに、仮説である。だが、彼の論拠は、何千年の単位で語られているのではない。それこそ、副題にある「糖質制限からみた生命の科学」を著しているのである。生命の誕生から、人類700万年の歴史を対象に語られているのである。
勢古氏のいうような、何千年の短い期間の話ではないのである。ここで、勢古氏は、この本を読んだわけではないな、と小生は確信したのである。確かに、タイトルは、食わせ本みたいだし、常識からかけ離れているようにみえる。だが、事実は違う。
今や糖尿病は、予備軍を含めると、四人にひとりになると言われている。とりわけ合併症の可能性がある人々にとっては、救世主となりうる本である。
勢古氏は、メタボかどうか知らないが、是非本当に読んでみて、その後に、この記事の書き直しをするかどうか検討してみてもらいたい。それから、文藝春秋にも言いたい。この記事が適当かどうかを、小生のいう一冊について、是非読んでもらいたい。この本は、たいへんな本である。