できなかったことができるようになると、世界が変わるかといえば、なかなかそうはいかない。出来る前は、構造、仕組みがわからないから、憧れに似た気分もあったが、いざ、それなりに努力して、できるようになると、出来る前の気分と比べて、世界が変わったという風にはならない。
だが、わけもわからないのに、憧れたりしないから、その分の時間は無駄にすごさないですむということになる。それができたから、なにか、べつの課題が自然消滅したりするかもしれないが、そこまで、広がってはいない。
せっかく、生をうけたのだから、死ぬときには、それなりに、自分の生涯をなんらかの意味があったものにしたいものだが、それは、簡単ではないようで、だが、それはよくいわれるように、遠くにはなく、身近にあるのかもしれない。
大きなことはできなくとも、身の丈にあった、着実な仕事をしていきたいものだ。ここまで、世間を騒がすようなこともなく、大過なく、たいした人生でもなかったが、まだ生きているのだから、なんらかの、新しいものを付け加えたいものである。