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俳優・“藤田まこと”さんを悼む 

私はテレビの時代劇が好きですが、最近は作数が大分少なくなり、演じる役者や時代考証できる人たちも居なくなってきたのかな等と思っていました
そんな中で、今月初め久しぶりに、池波正太郎原作の「剣客商売」を見ました

「剣客商売」は、池波正太郎による時代小説で、私の愛読した書本の一つでした
  無外流の達人、秋山小兵衛(あきやま こへえ)を主人公とし、小兵衛と妻おはる、息子の大治郎、女剣客の佐々木三冬らが、江戸を舞台に様々な事件に遭遇し活躍する小説です
物語としては、秋山小兵衛が59歳の老剣客として登場し、激しい戦いの中から離れ、江戸街中から近い田舎で暮らす75歳までの姿が描かれています

テレビ・主人公の“藤田まこと”が演じた「秋山小兵衛(あきやま こへえ)」は老いても盛んな小粋な爺さんで、好々爺ぶり発揮と共に、人生の哀愁を感じさせる渋い所作がいつもながら印象的でした
これも“藤田まこと”という役者の人間性の裏打ちされたものなのでしょう
役者なのだからテレビドラマの中でしか、役者自身の人間像を出す術はないのですが、役柄の所作・語り口に、“藤田まこと”さんの哀愁ある味わいを感じさせたのは芸のなせる業なのでしょうね
こういう役を「はまり役」というのでしょう・その芸域に感心です 

そんな“藤田まこと”さんが、昨日(18日午前7時25分)大動脈瘤破裂のため大阪・吹田市の病院で死去した事が、報道されました  
76歳だったそうです
又一人好きな役者が去りました
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