ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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「韓流 美・味展」で聞いた「韓流セミナー」①李映林さん&コウ静子さんのお話

2011-05-25 23:45:17 | 韓国料理・食べ物飲み物関係
 昨日からそごう横浜でエネルギッシュコリア 韓流 美・味展が始まりました。
 私ヌルボの住まいから歩いて約15分、行かないわけにはいきません。

 昼近く、8F催会場に行くとなかなかの盛況。実は横浜での開催を知らなかったヌルボ、先月池袋西武池袋店に行ったのですが、広さもあまりかわらない感じ。八田靖史さんのブログ<韓食日記>によると横浜の方が少し狭いそうですが・・・。
 店舗等の情報は<そごう>のサイトでご確認を。→コチラ

 で、ヌルボのこの日の目当ては、胃の調子もイマイチだし、「韓流セミナー」で話を聞く、なんですねー。
  13:00~13:40 李映林さん&コウ静子さん「お茶とお菓子の時間」 これだけのつもりだったのが、
  15:00~15:40 八田靖史さん「韓国屋台の楽しみ方」 も聞くことになりました。

 各々「30分前に整理券配布」となってますが、50分前くらいから列ができはじめて、整理券配布の時刻にはもう座席数分の30枚は確定済み。10数人分の立ち見はありますが、今後行こうと思っている方はセミナー開始時刻の1時間前には行ってようすを見て並ぶことですね。

 さて、李映林さん&コウ静子さんのセミナーを聞こうという30人+立ち見15人くらいをざっと見回すと、男性はヌルボだけ。まあ平日の昼だし、こういうテーマだし、意外でもないですね。

 お話の内容は、「薬食同源」という基本理念に続き、「五味五色」とかヤンニョムについての説明。その後はいろんな伝統茶についてその原材料や効能等を、画像をスクリーンで提示しながら紹介。代表的な伝統飲料シッケやスジョングァについても。
 そして漢方(韓方)薬材の市場として知られる京東市場のようす。マッコリで蒸した蒸しパン、ソンピョン(송편)やシルトク(시루떡)等々の餅菓子の紹介等々。
 ※「五味」=辛・甘・酸・鹹・苦、「五色」=青・赤・黄・白・黒。陰陽五行説に基づくものです。

 ヌルボにとっては、トゥングルレ茶、オミジャ(五味子)茶等々、大体はすでに知っている内容でしたが、初めて知ったこともあり、また帰宅して調べてみた事柄もありました。以下メモ程度に記しておきます。

韓国料理の薬味・ヤンニョム(양념)は、辞書を引いても漢字はないし、固有語だろうとなんとなく思い込んでいました。ところが李映林さん、「薬(약)に念(염)と書いて・・・」とおっしゃったので、「あら!」と思って少し探ってみました。するとたしかに「薬念」と書かれた記事が多くありました。しかし、「朝鮮新報」のサイトに朝鮮料理の大家・鄭大聲先生の<薬念(ヤンニョム)は調味、香辛料の総称>と題した記事がありました。
 それによると、「「薬塩」という表現が本来の字であった。つまり、塩が貴重な時代、薬のような価値を持っていた時代に、単純に「塩」とは呼ばず「薬塩」と呼んでいたわけである」とのことです。そして「確かに、朝鮮では食べ物に薬の字がよく使われる。薬飯、薬水、薬酒、薬果など多く見られる。これは朝鮮時代から始まった儒教文化の「薬食同源」思想の現れであろう」と結んでいます。あ、塩の音読みが「염(ヨム)」です。

なつめは花が咲くと一つの花が必ず実を結び、1本の木から大量の実を収穫できるため、多産の意味を含んでいるそうです。
 幣帛(폐백.ぺベク)すなわち新婦の家で婚礼をした後、新婦が新郎の家に行って新郎の両親に挨拶する儀式の際に、新婦はなつめを舅に捧げると、舅はそれを花嫁のチマに投げ入れる、という習慣があるのも、子どもをたくさん産むようにとの願いが込められているということです。

ソウルの「お餅博物館(떡박물관)」の話をされていました。ヌルボは行ったことがありませんが、コネストの記事を見るとおもしろそうです。近いうちに行ってこようと思いました。
 떡박물관のサイト(韓国語)は→コチラ。(日本語)→コチラ

「ウメギ」というお菓子を紹介されていました。実は本ブログ2009年8月23日の記事でこれについて記しました。北朝鮮の開城(ケソン)に行った時に出されて食べた、思い出のお菓子です。映像を見ると、ヌルボがいただいたウメギとは違って、見映えも良く、いかにも美味しそうでした。

 ・・・・考えてみれば、私ヌルボ以外に講師も聞いてる人も全員女性という経験は生まれて初めてかも。両先生の話し方もお召し物も、そして会場全体の雰囲気もなんかフワ~っとした感じでしたねー。少し予定時間をオーバーしたためか質問タイムはありませんでしたが、あったとしてもヌルボが考えていたような質問はちょっとそぐわないかな、と思いました。
※質問したかったことは、たとえば「ハレの日に食べる菓子と日常生活で食べる菓子について」とか「両班の菓子と庶民の菓子について」とか、「庶民は水以外に何を飲んできたか」等々です。まあ図書館で鄭大聲先生の本でも見てみますかねー。

 次の八田靖史さんのお話はすごい盛り沢山! 大学ノート数ページに及んだヌルボのメモを精選して記事にしてもかなりの分量になりそう。しかしあまり詳しく書くと営業妨害にもなりそう(?)だし・・・。八田さん、たぶん「韓食日記」にこの催しのことを連日書くでしょうから、それを読んだうえで記事にしますね。