ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国ドラマ「19歳の純情」を読み解く[2] 番組に寄せられた抗議電話

2011-04-01 23:54:42 | 韓国ドラマ
 このドラマに関する韓国サイトを見ると、放映当時「朱蒙」に次ぐ人気番組だったのですが、放映当初は抗議が殺到したそうです。

 とくに多かったのは、主人公グッカと同じ朝鮮族の人からの抗議。
 Baiduに、その内容を記した「中国同胞们对《十九岁的纯情》不满!」というニュース記事がありました。

 抗議の内容は、まず、延辺朝鮮族のことを事実に反して田舎っぽく描いている、という点。
 「貧しくて田舎っぽくて、純朴でまったくの世間知らず」という、韓国人が抱いているワンパターンのイメージそのまま、というわけです。ムン・グニョンが延辺娘を熱演した映画「ダンサーの純情」もそうだった、と指摘されています。
 別のサイトに、ドラマ中の具体的な場面があげられていました。
 第1話で、グッカがウギョンの車で結婚相手だった故スングの家に向かう場面。カーナビの女性の声にグッカは驚いて座席の下をのぞいたりします。
 しかし、現在延辺を走る車にもカーナビはあるそうです。(そんなに遅れてないぞ、バカにするな!という抗議。)
 また第2話の故スングの遺家族との食事の場面。骨付き肉を手づかみでむしゃむしゃ食べるグッカを、家族たちは奇異な目で見ます。気づいたグッカ「あら、イヤだわ」。(そりゃあ延辺の人にしたら気分はよくないですねー・・・。)

 このような延辺朝鮮族の人たちからの抗議は、私ヌルボのような第三者からみても「なるほど、ごもっとも」という感じですが、その一方で韓国人視聴者の側からの、「朝鮮族の連中はあんな純朴じゃない!」という、朝鮮族の人にひどい目にあったらしい(?)怒りを含んだ抗議もあったそうです。

 もう一つ、別種のクレームは言葉の問題。
 「グッカの話し方は延辺の朝鮮語じゃなくて北朝鮮の言葉のようだ」というもの。
 うーむ、ヌルボの語学力では、いくつかの特徴的な単語とイントネーションで韓国語(とくにソウル方言)と違うことはわかるし、およそというのは見当がついても、北朝鮮と延辺の違いなんてわかるわけないです。
 とりあえずは、ヌルボ=初級レベルの延辺朝鮮語について次の記事で書くことにします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする