春雨に。
最近、コミックの「花より男子」を面白がって何度も読む。だいぶ昔の作品だが、今なお大人気らしい。世代を超えて愛されるなら、名作に違いない。
これを読みながら、「源氏物語」を思わずにはいられない。花男は、まさに現代版源氏物語だと。
千年前、源氏物語は貴婦人たちのエンタメだった。絵巻物だから、それこそ少女漫画に近い娯楽だったかもしれない。
花男の主人公、道明寺司は自分を「俺ほど完璧な男はいない」とぬけぬけと断言する。美貌、名門、財力すべて自分は持っていると。
光源氏もそうだ。
いつの時代も女性が望むヒーローのキャラクターは変わらない。
息苦しい世情の中で、コミック花男は鬱を忘れて笑わせてくれる。作者は私と同い年という。世界のために良い仕事をしている作家と思う。
さまざま感謝。