今、急に窓の外を雷鳴が走っていった。
夕陽が西の空にかがやき、お天気雨。
光りのかげんで、ほんとにあざやかな青い稲妻だった。
なにか、くだけたものの輪郭みたいに思えた。
ちょっと買い物に出たら、東の空に、星明りぽつんと。
つめたく、それでいてなまぬるい夜風が吹いていた。
ひるま雲が多かったから、今夜さやかな星空は見えなさそう。
この夜のむこうがわには、びっくりするほどたくさんの星が輝いているはず。
湘南台文化センターのプラネタリウムでは、昔、大気がまだ排気ガスで汚れず、ネオンの街明かりひろがる以前の時代の夜空……たぶん60年くらい前の夜空を、くまなく再現してくれる。
たまにそのプラネタリウムへ行くと、いちめんに蒼穹を覆う星々の澄んだきらめき、その深さまばゆさに圧倒される。
今でも、アフリカやアラビアなどの無人の荒野・砂漠ではそんな夜空が見られると。
星の王子さまが降り立った砂漠だ。
「ねえ、羊の絵を描いてよ」
たったひとつぶの星のむこうがわに、たくさんのたくさんがあるなぁ。
そんなとりとめないことを思った。
もしかしたら、そろそろ使われなくなった言葉。「ひとでなし」の「ひと」ってどういう意味かな?
もしも、星の王子様と話すことができたら、そんなことを尋ねてみたいな
よしなしごと、あしからず
画像は「星空写真館」さんのサイトの「南半球の星座」ページからいただきました。
雨、風、雨……風がごうっ、と底唸りして渡る。
雷や嵐のとき、心は、かえって静かになるよう。