市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

水の辺に少女の姿残しつつ死者ら送りて時は過ぎゆく

2022-04-08 17:11:00 | Weblog

 ふと。

 最近、知人の訃報が相次ぐ。
 記憶の中で死者はもう歳を取らない。どころか、その人が最も好ましかった時代の姿のまま。

 

 
 この古典写真は100年ほど前の作曲家、リリー・ブーランジェ。飛び抜けた音楽の才能を嘱望されながら、生来病弱で、わずか24歳で亡くなった。幼少からあのガブリエル・フォーレに可愛がられたそうだから、じつに幸運な少女だ。

 私はリリーの曲が好きで、下手ながらレパートリーにしている。

 彼女の肖像画ではなく、ことに印象的な彼女の美しい目と、強い視線、芸術家の雰囲気を、リアリズムだけではなく、自分のスタイルを探しながら、描きたい。

 静かな日だった。

 全て、愛と感謝。



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